吉川医薬経済レポート 2007年7月号[データと情報]

06年ジェネリック企業ランキング

化学工業日報(07.06.29.)は,06年年商による世界のジェネリック企業のランキングを掲載した。 出典は医薬工業協会がまとめたヨーロッパジェネリック医薬品協会(EGA)総会の報告書であるということである。 年商10億米ドル以上の11社は次のとおりである。

表 06年世界のジェネリック企業ランキング

順位企業年商(百万米ドル)前年比(%)備考
1テバイスラエル8,41060
2サンドドイツ5,96027
3メルクドイツ2,4007+マイラン
4ラチオファーマドイツ2,2106
5ワトソンアメリカ2,00020+アンドレックス
6アクタビスアイスランド1,8509
7スタダドイツ1,62022
8マイランアメリカ1,60028
9バーアメリカ1,59029+プリバ
10ドクターレディスインド1,510168
11ランバキシーインド1,34017
化学工業日報07.06.29.による。 一部改変してある。 年商は企業の決算数値で一部の企業ではジェネリックのほかに新薬,原薬を含んでいる。 +は合併を示す。 サンドはスイスのノバルティスのジェネリック事業部門であるが,化学工業日報の表示に準拠してドイツ企業とした。

規模別にみると,テバが約85億米ドルで断然トップを占め,アステラスを超える企業規模となっている。 サンドがこれに次ぎ約60億米ドルで,2社でトップ・グループを形成している。

20億米ドル台が3社,10億米ドル台が6社と続いている。 メルクは07年中にマイランと統合する予定であるので,あらたに40億米ドル台の企業が誕生する可能性がある。 一方では,メルクはジェネリック事業を売却する方針との報道もある。 いずれにしても,メルクの帰趨如何によっては業界地図が大きく塗り変わる可能性が高い。

国別にみると,ドイツ:4社,アメリカ:3社,インド:2社,イスラエル:1社,アイスランド:1社という順序である。 特にドイツは上位にシフトしており,アメリカがどちらかといえば下位にシフトしているのに比して,産業としての強みが看取できる。 また,インドの2社が下位へ食い込んできているのも注目される。

日本企業は,トップの沢井製薬でも07年3月決算で343億円,1米ドル120円で換算して,286百万米ドルに過ぎない。 世界トップのテバの約30分の1,11位のランバキシーの約5分の1という規模である。 いかにも小規模である。 つとにいわれていることであるが,沢井製薬よりもさらに小規模企業が乱立しているのが,日本の業界地図である。 このような状況で当局の後発品振興策に応えられるのかどうか,あらためて検討の余地がありそうである。

今回は,化学工業日報掲載のデータの紹介と,それに私見を加えるに留まった。 ジェネリック事業のみの規模や,利益構造の分析など,そして日本企業との比較検討を今後の課題にしたい。

                

(2007.06.30.執筆YPC)





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