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「The Medical Letter日本語版」は、原則的にFDA承認新薬[新規成分]の全部を評価しますが、
その領域の主要薬剤の位置づけと評価、更に市場・最新動向をレポート。
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| 第1214号のトピック![2005.9.1] |
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高齢者における非定型抗精神病薬
下肢静止不能症候群治療薬ロピニロール(Requip) |
| 高齢者における非定型抗精神病薬 |
Atypical Antipsychotics in the Elderly
FDAは、17の無作為化比較試験で非定型(第二世代)抗精神病薬を投与した認知症の高齢者5106例について、死亡率がプラセボを上回った(4.5% vs. 2.6%)と報告した。 死亡例のほとんどは心血管死および感染症(肺炎等)死であった1。 これらの試験で使用された薬剤は、アリピプラゾールaripiprazole(Abilify;日本OPC-14597[大塚製薬]申請中)、オランザピンolanzapine(Zyprexa;ジプレキサ錠[日本イーライリリー])、クエチアピンquetiapine(Seroquel;セロクエル錠[アステラス製薬])およびリスペリドン(Risperdal;リスパダール錠・細粒[ヤンセン])であった。 死亡率の増加はクラス効果と考えられたため、FDAの勧告にはジプラシドンziprasidone(Geodon[Pfizer];日本未開発)、クロザピンclozapin(Clozaril;日本LEX123[ノバルティス]申請中(治療抵抗性統合失調症))およびオランザピン/フルオキセチン合剤(Symbyax[Lilly];日本未開発)も含まれている。 これら薬剤のメーカーはすべて、ラベルへの黒枠["Black box"]警告の追加を義務付けられる。
【日本語版コメント】
[対象品目]Abilify (aripiprazole), Zyprexa (olanzapine), Seroquel (quetiapine), Risperdal (risperidone), Clozaril (clozapine) and Geodon (ziprasidone). Symbyax (olanzapine and fluoxetine HCl)
[FDAの措置]添付文書に死亡リスクの枠付き警告を付加。
FDAは本日(2005.4.11) “atypical antipsychotic drugs(非定型抗精神病薬)”と呼ばれる薬剤の未承認("Off-Label")使用に関する新しい安全性情報を医療関係者、患者に向け警告すべく"a public health advisory"を発行する。
これらの薬剤は統合失調症[schizophrenia]および躁病[mania]の治療の適応症で承認されている。しかし、痴呆[dementia]を伴う老年者の行動障害[behavioral disorders]を対象とするこれら薬剤の臨床試験によると、placebo (sugar pill) 対比で高率での死亡が発生している。[FDA公聴会]Atypical Antipsychotic Drugs Informationに詳細資料がある。
日本では、DSU 医薬品安全対策情報の2005.8 No.141 で漸く対応。
→詳細は参考資料●MLリソース:精神疾患治療薬に纏めた。
【要約】
・FDAは、非定型(第二世代)抗精神病薬を投与した認知症患者における死亡率がプラセボ群を上回ったと発表した。
・FDAの勧告の対象となった薬剤のメーカーは、ラベルへの黒枠警告の追加を義務づけられる。
・認知症の行動障害に対する非定型抗精神病薬の使用は適応外であり、有効性を示すエビデンスも限られているが、多くの臨床医はこのような使用は有用だと認めている。
| 下肢静止不能症候群治療薬ロピニロール(Requip) |
Ropinirole (Requip) for Restless Legs Syndrome
パーキンソン病の治療薬として既に販売されているドパミンアゴニスト、ロピニロールropinirole(Requip - GlaxoSmithKline;日本SK&F-101468[GSK]申請中(パーキンソン病))が、中等度から重度の下肢静止不能症候群(RLS)の治療薬として初めてFDAに承認された。
日本語版註)ropinirol HCl(Requip[GSK])
【別名】SK&F-101468 【開発元】GSK [DBR_ID]34814=23881-1160
【化学名】4-[2-(dipropylamino)ethyl]-1,3-dihydro-2H-indol-2-one monohydrochloride
【承認】FDA申請=、FDA承認=Sep 19, 1997 ; 【承認〜RLS】FDA申請=2003.7.3、FDA承認=2005.5.4 【製剤】錠剤0.25mg,0.5mg,1mg,2mg,3mg,4mg,5mg 【適応】1)for the treatment of the signs and symptoms of idiopathic Parkinson's disease. 2)for the treatment of moderate-to-severe primary Restless Legs Syndrome (RLS). 【用法用量】初回1日当たり0.25mg x3回を推奨。 【作用】脳内のドパミン受容体を直接刺激する第2世代のドパミン受容体作動薬。(非麦角アルカロイドD2受容体作動薬a non-ergoline dopamine agonist.) ドパミン作動薬はドパミン受容体を刺激して安定した抗パーキンソン作用を示します。 【特徴】(日本神経学会) 有効性と安全性の点からは有用であると判定できる.しかし,Cochrane reviewerのコメントにあるように,ブロモクリプチンと同等。 安全性については他剤との比較では差異は認められていない.悪心についてはブロモクリプチンより低率で,投与中断を来たす症例は少ないことが示されている.しかし,眠気の頻度が高く,危惧される点ではある 【製品情報】www.requip.com 【添付文書】Requip 添付文書 【提携】 【EU】パーキンソン病の治療薬として世界58ヶ国で承認; RLSに関してはAdartrel (ropinirole)[GSK] - CHMP勧告(2005.9.15) 【日本】SK&F-101468(ロピニロール)錠剤[GSK] ドパミンD2受容体作動薬。パーキンソン病 申請中 【その他】
【日本語版コメント】
グラクソ・スミスクラインが米国FDAより「Requip Tablets」の『下肢静止不能症候群(むずむず足症候群)』(Restless Legs Syndromes; RLS)に対する承認を世界で初めて取得した。
RLSは1940年代前半に神経科医師であるカール・エクボム博士によって発見された疾患で、その特徴として、足を動かしたくなる抑えきれない程の衝動や、脚部におけるムズムズとした疼きや締めつけられるような、不快で苦痛な感覚があげられる。RLSの症状は主に休息時(座っている時や横になって寝ている時など)に起こり、足を動かすことによって一時的に治まります。これらの症状は、患者の睡眠等を著しく障害し日中も注意が散漫になったりする。 メーカー発表では米国では成人のおよそ10人に1人、日本では成人人口の1%以上の患者数と推測。
RLS治療薬として承認されたのは、ropinirolだけだが、他の抗パーキンソン病薬も同様の効果があり、特に特に塩酸プラミペキソール(ビ・シフロール[日本BI])はP3段階で申請間近い。 しかし日本ではどこも未開発。
→詳細は参考資料●MLリソース:不眠症治療薬●MLリソース:パーキンソン病薬に纏めた。
【要約】
・ドパミンアゴニストのロピニロールが、中等度から重度の下肢静止不能症候群(RLS)の初の治療薬としてFDAに承認された。
・RLSの原因は明らかでないが、ドパミン作動薬に対する反応からドパミン機能障害が原因ではないかと考えられており、ドパミン作動薬が第一選択薬として使用されてきた。
・本剤はプラセボをある程度上回る有効性を持つが、血圧低下、失神、病的賭博、強迫行動、催奇形性などの副作用がある。
| 編集後記 |
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