リソース:精神症状をひきおこす薬剤
[1134]DRUGS THAT MAY CAUSE PSYCHIATRIC SYMPTOMS
Many drugs can cause psychiatric symptoms, but a causal connection is often difficult to establish. Psychiatric symptoms that emerge during drug treatment may also be due to the underlying illness, previously unrecognized psychopathology, or psychosocial factors. The withdrawal of some drugs can cause symptoms such as anxiety, psychosis, delirium, agitation or depression.
多くの薬剤が精神症状を引き起こすことがあるが、因果関係の立証は困難なことが多い。 治療中に現れる精神症状は、基礎疾患、それまで認識されなかった精神病理、または心理社会的要因が原因の場合もある。 一部の薬剤は投与中止により、不安、精神病、せん妄、興奮、または抑うつのような症状を引き起こす可能性がある。
【日本語版コメント】 精神症状を伴う疾患はパーキンソン病、てんかん、血管性痴呆に多いが、精神症状をひ きおこす薬剤は数多くあり多岐にわたるが、纏まった資料がない。 Medical Letterで1998年にまとめた特集(1020号)があり、今回はこの改訂版。 →詳細は参考資料●リソース:精神症状をひきおこす薬剤に纏めた。 (日本の添付文書から抽出した資料など) 【解説資料】 阿部和彦著「薬と精神症状」[新興医学出版社,1996] ●HealthCentral.com - Peoplespharmacy - In-Depth Guides - Psychological Side Effects (6p)
●解説
●解説資料
●看護度分類(提供:鹿児島大学医学部部附属病院) - 患者状態項目:精神症状 ●日本精神科病院協会:メンタルヘルス情報 --- ■精神症状について ■老人性痴呆と老年期の精神障害 ●神経筋難病情報サービス:パーキンソン病 5.精神症状の出現 ●てんかん患者の精神症状 ●日本神経学会治療ガイドライン:パーキンソン病 - 精神症状に対する薬物療法 9.1. クロザピン/9.2. クエチアピン/9.3. オランザピン/9.4. リスペリドン ガイドライン委員会が推奨するパーキンソン病における薬剤起因性精神病に対する非定 型抗精神病薬の使用順位を挙げるならば,第1選択薬はクエチアピン,第2選択薬はオラン ザピンかリスペリドンである.その理由として,クエチアピンはオランザピンやリスペリ ドンに比べ錐体外路系副作用の発現頻度が低いことが挙げられる.またこれらの非定型抗 精神病薬を投与する際には精神分裂病に対する初回投与量(最少量)の1/2〜1/3量から開 始すべきである.クロザピンは本邦未発売であるが,EBMの点からパーキンソン病の精神 症状に最も有用性が高い抗精神病薬である. ●HealthCentral.com - Peoplespharmacy - In-Depth Guides - Psychological Side Effects --- http://www.healthcentral.com/peoplespharmacy/pp_guides/PDF/outputpage.cfm?f ilename=psych65&docname=Psychological%20Side%20Effects 6p; 精神症状を引き起こす薬剤の資料。 一覧表と解説。
●図書
●薬と精神症状[新興医学出版社] 阿部和彦(産業医科大学教授) 著 1996年発行 A5判 90頁 定価(本体2400円+税) ISBN4-88002-353-1 臨床医学:内科系精神医学 ●老年精神医学雑誌_特集一覧
●データ
■「精神症状」を副作用として示す薬剤
日本医薬品集 1998年月4版 【副作用】精神症状
●神経系 ●塩酸ケタミン 全身麻酔剤
--- (エ)覚せい時反応 (1)投与を受けた患者の15%前後に覚せい時反応が起こるとされている。その症状としては,夢のような状態,幻覚あるいは興奮,錯乱状態等で,通常数時間で回復するが,まれに24時間以内に再び現れることがある (2)覚せい時反応を防ぐには,回復期の早期に患者に話しかけたりするような不必要な刺激は避ける。また完全に覚せいするまで患者のバイタルサインを監視するなど,全身状態の観察を十分行う (3)また覚せい時反応を予防するために,ジアゼパム,ドロペリドール等の前投薬を行うことが望ましい (4)興奮,錯乱状態等の激しい覚せい時反応に対する処置としては,短時間作用型又は超短時間作用型バルビツール酸系薬剤の少量投与,あるいはジアゼパム投与を行うことが望ましい●クエン酸フェンタニル 麻酔用ピペリジン系鎮痛剤
--- (イ)精神神経系:ときに頭痛,ふるえ,視力障害,多幸症が,まれに錐体外路症状,精神症状,不眠,興奮,後睡眠,気分の動揺,眩暈,譫言,四肢振戦等が現れることがある●トリアゾラム ベンゾジアゼピン系睡眠導入剤
--- (ア)薬物依存(頻度不明),離脱症状(頻度不明):大量連用により薬物依存を生じることがあるので,観察を十分に行い,用量を超えないよう慎重に投与する。また,大量投与又は連用中における投与量の急激な減少ないし中止により,けいれん発作,せん妄,振戦,不眠,不安,幻覚,妄想等の離脱症状が現れることがあるので,中止する場合には徐々に減量するなど慎重に行う。特に,けいれんの既往歴のある患者では注意して減量する
(イ)精神症状(頻度不明):刺激興奮,錯乱,攻撃性,夢遊病,幻覚,妄想,激越等の精神症状が現れることがあるので,患者の状態を十分観察し,異常が認められた場合には中止する。精神分裂病等の精神障害者に投与する際は,特に注意する
(ア)精神神経系:(0.1〜5%未満)眠気,ふらつき,めまい,頭痛・頭重,(0.1%未満)不安,不眠,いらいら感,協調運動失調,不快感,舌のもつれ,言語障害,見当識障害,意識混濁,耳鳴,視覚異常(霧視,散瞳,羞明,眼精疲労),多夢,魔夢,(頻度不明)知覚減退,転倒,多幸症,鎮静●ドロキシドパ ノルエピネフリン作動性神経機能改善剤
--- (ア)精神神経系:ときに幻覚,妄想,夜間せん妄,神経過敏(いらいら感,焦燥感,興奮等),不安,抑うつ,不随意運動,パーキンソン症状の増悪,知覚異常,また,まれに精神症状の増悪,悪夢,感情失禁,振戦,固縮,すくみ,言語障害の悪化が現れることがあるので,このような症状が現れた場合には,減量又は休薬するなど適切な処置を行う。また,ときに頭痛・頭重感,めまい,頭がぼーっとする,眠気,不眠,また,まれに健忘が現れることがある●ペンタゾシン ベンズアゾシン系鎮痛剤
--- (ア)幻覚・錯乱等の精神症状が現れるおそれがあるので,特に静注する場合には注意する●マジンドール 食欲抑制剤
--- (g)不安・異常興奮状態の患者[中枢興奮作用があるため興奮状態を増悪するおそれがある]
(i)精神分裂病の患者[外国において高用量で精神分裂病の症状を悪化させたとの報告がある。
(a)依存性:本剤の主要な薬理学的特性はアンフェタミン類と類似しており,サルでの静脈内薬物自己摂取試験においては摂取頻度の増加がみられ,精神依存の形成が認められている。イヌでの22カ月間経口投与による慢性毒性試験においては幻覚様異常行動がみられている。この点に関し,ヒトにおける長期投与による依存性・精神症状の発現は明確ではないが,投与する際は,依存性について留意する(アンフェタミンをはじめとする中枢興奮剤は耐性及び精神依存を形成することが知られている)●メシル酸ペルゴリド ドパミンD1,D2作動性・麦角誘導体
--- (3)慎重投与 −a)精神病又はその既往がある患者[ドパミン受容体作動性のため精神分裂病の症状である幻覚,妄想などを悪化させる可能性がある]
(イ)幻覚,妄想,せん妄:幻覚,妄想,ときにせん妄が現れることがあるので,このような症状が現れた場合には,減量,休薬又は中止等の適切な処置を行う
(エ)精神神経系:不安・興奮・焦燥感,ときに傾眠・眠気,頭がボーッとする,不眠,徘徊,夜間驚愕・夜間発声,うつ状態,性欲高進等の精神症状及びジスキネジア,めまい・ふらつき,強剛,ときに頭痛・頭重感,口内異和感,四肢のしびれ,すくみ足,振戦,無動,ジストニア,味覚低下,眼瞼けいれん,硬直感等の神経症状が現れることがあるので,このような症状が現れた場合には,減量,休薬又は中止等の適切な処置を行う
●循環器系 ●カンレノ酸カリウム 抗アルドステロン剤
---(カ)精神・神経系:ときに頭痛が現れることがある。まれに妄想等の精神症状が現れることがあるので,このような症状が現れた場合には中止する●ピンドロール 高血圧・不整脈用剤
--- (ウ)精神神経系:ときにめまい,ふらつき(徐放錠では一般的注意の項も参照),頭痛,不眠,脳貧血様症状,眠気,振戦,まれに多汗等が現れることがある。また,まれに精神症状(抑うつ,幻覚),悪夢が現れることがあるので,このような症状が現れた場合には中止する●フマル酸ベンシクラン 脳血流障害改善剤
--- (a)重大な副作用 幻覚,不眠,興奮等の精神症状(ときに):患者の状態に十分注意し,このような症状が現れた場合には中止するなど適切な処置を行う (b)その他の副作用:次のような副作用が認められた場合には,必要に応じ,減量,中止等の適切な処置を行う
(ア)精神神経系:ときに頭痛,めまい,ふらつき,上肢・下肢のしびれ,振戦,また,まれに頭重感,歩行困難,言語障害,けいれん等が現れることがある
●呼吸器官系 ●アストモリジンD,-M 喘息治療剤
--- (ケ)長期連用:不安,幻覚,妄想を伴う精神症状,また,薬物依存傾向が現れることがあるので,このような症状が現れた場合には,中止する●塩酸エフェドリン 鎮咳・気管支拡張剤
--- (f)長期連用:不安,幻覚,妄想を伴う精神症状が現れることがあるので,このような症状が現れた場合には,中止する●セキコデシロップ 鎮咳去痰剤
--- (ウ)錯乱,せん妄:外国において,錯乱,また,類似化合物(モルヒネ)において,せん妄が現れるとの報告があるので,このような場合には,減量又は中止するなど適切な処置を行う
(カ)長期連用:不安,幻覚,妄想を伴う精神症状が現れることがあるので,このような症状が現れた場合には,中止する
●内分泌系 ●乾燥甲状腺 甲状腺ホルモン剤
--- (2)精神神経系:振戦,不眠,頭痛,めまい,発汗,神経過敏・興奮・不安感・燥うつ等の精神症状●リオチロニンナトリウム 甲状腺ホルモン
--- (2)精神神経系:振戦,不眠,頭痛,めまい,発汗,神経過敏・興奮・不安感・燥うつ等の精神症状●レボチロキシンナトリウム 甲状腺ホルモン
--- (2)精神神経系:振戦,不眠,頭痛,めまい,発汗,神経過敏・興奮・不安感・燥うつ等の精神症状●フルオキシメステロン 男性ホルモン
--- (d)精神症状:多幸症状等が現れることがある
ペクシー顆粒 消化性潰瘍治療剤
--- (b)長期・大量投与:長期・大量投与により腎結石,尿路結石が現れることがある。また,長期投与(特に透析療法患者の場合)により精神症状,骨軟化症が発現したとの報告があるので,定期的に血中リン,アルカリホスファターゼ等の測定を行う
●外用薬 ●ヨードホルム 殺菌・消毒剤
--- (ア)精神神経系:興奮,せん妄,抑うつ状態等の精神症状,昏睡,失神等
●制癌剤 ●塩酸イリノテカン I型DNAトポイソメラーゼ阻害型抗悪性腫瘍剤
--- (キ)精神神経系(5%未満):頭痛,めまい,しびれ等の末梢神経障害,精神症状等●ジノスタチンスチマラマー ネオカルチノスタチン誘導体抗がん剤
--- (シ)精神・神経系:振戦,また,ときに精神症状(せん妄状態,不安状態,記憶障害,失見当識)が現れることがある●テセロイキン(遺伝子組換え) インターロイキン-2剤
--- (ア)抑うつ,自殺企図:インターロイキン-2製剤の投与により,抑うつ,自殺企図が現れたとの報告がある
(ク)精神神経系:ときに見当識障害,抑うつ等の精神症状,発汗,しびれ感等が現れることがある
●抗菌剤・抗感染症薬 ●塩酸シプロフロキサシン ピリドンカルボン酸系抗菌剤
--- (キ)錯乱,抑うつ等の精神症状。●オフロキサシン ニューキノロン系抗菌剤
--- (5)副作用 副作用発生状況の概要:承認前の調査6,514例中報告された副作用は3.7%(239例)で,主な副作用は腹痛,下痢,嘔気,食欲不振等の消化器症状2.4%(159例),不眠,めまい等の精神神経系症状0.7%(48例),発疹,掻痒等の過敏症状0.5%(33例)であった。承認後における使用成績調査(6年間)17,670例中報告された副作用は2.6%(466例)で,主な副作用は腹痛,嘔気等の消化器症状1.4%(248例),不眠等の精神神経系症状0.5%(84例)であった
(シ)錯乱等の精神症状●レボフロキサシン ニューキノロン系抗菌剤・オフロキサシン光学異性体
--- (4)副作用 副作用発生状況の概要:承認前の調査3,649例中報告された副作用は2.8%(101例)で,主な副作用は下痢・軟便,胃・腹部不快感,嘔気・悪心等の消化器症状1.9%(68例),発疹等の過敏症状0.4%(15例),頭痛・頭重感,不眠等の精神神経系症状0.5%(19例)であった。承認後における使用成績調査I(2年間)11,146例中報告された副作用は1.2%(134例)で,主な副作用は下痢,腹部不快感等の消化器症状0.6%(65例),GOT・GPT上昇等の肝機能異常0.2%(26例)であった
(シ)錯乱等の精神症状
イ)精神神経系:(0.1%未満)振戦,しびれ感,視覚異常,耳鳴,不眠,めまい,頭痛,(不明)幻覚,眠気,意識障害●キニーネ 抗マラリア・キナアルカロイド
--- (ア)大量投与:不安,興奮,錯乱,せん妄等の精神症状が現れることがあるので,このような症状が現れた場合には中止する
■資料
●科学技術政策にかかる専門委員会ヒアリング資料[厚生労働省] 第二回厚生科学審議会科学技術部会 パーキンソン病(症状) 120千人 精神症状(約20%) 脊髄小脳変性症 30 ジストニア 20 筋萎縮性側索硬化症 6 多発性硬化症 10 脳血管性障害 1420 てんかん 250 ハンチントン病 1 プリオン病 0.3
●参考
がん研究助成金計画研究:9-31 がん患者の精神症状発現要因の解析とその対応に関する研究
●臨床ガイドラインなど
●総説記事・文献
●ニュース・トピックス
●リンク&リソース
●主要サイト
潟tクミ・メディカルメディア Fukumi Corporation MedicalMedia
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★1134★18/14★02.07.08★059★精神症状をひきおこす薬剤/2p●ML_ADDリソース:精神症状をひきおこす薬剤[23KB]
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★1093★16/25★00.11.27★111★高齢者に認識障害を引き起こす薬剤/2p
- ■1998 -----------------------------------------
- 1020★14/04★98.02.13★021★精神症状を惹き起こす薬剤/4p
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- 作成:2002.8.9 最終更新:2002.8.9 小菅博之
The Medical Letter日本語版
●追加メモ to 1134
On Drugs and Therapeutics
- このページは[The Medical Letter日本語版]の補足データとして添付しています。 [The Medical Letter]は新薬の厳正な評価誌であり、ここに収録される製品は新しくFDA承認された新薬に対する評価を中心としています。
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