MLリソース:高蓚酸尿症



hyperoxaluria,高蓚酸尿症,高シュウ酸尿症






【市場】

【開発中の新薬】「治験」ホームページ[厚生労働省]
  - 開発中の新薬[<情報提供:日本製薬工業協会>]
  該当なし。


●New Medicines in Development[PhRMA 米製薬協]	/2008.2.28
[MemberArea]New Medicines in Development[PhRMA 米製薬協]
Registered NameCompanyIndicationStatus備考
ALTU 237Altus Pharmaceuticals(Originator)Hyperoxaluria米I
OC 3(Oxalobacter formigenes)OxThera(Originator)Hyperoxaluria米II/III
【解説資料】メルクマニュアル第17版日本語版 第221章 尿路結石 [内科診断検査アクセス]尿路結石 [難病情報センター]ペルオキシソーム病 Peroxisome病 1. ペルオキシソーム形成異常症 (1) Zellweger症候群 (2) 新生児型副腎白質ジストロフィー (3) 乳児型Refsum病 (4) 肢根型点状軟骨異形成症 (5) Zellweger‐like症候群 2. 単独酵素欠損症 (1) 副腎白質ジストロフィー (2) β-酸化系酵素欠損症   アシル‐CoAオキシダーゼ欠損症   D-二頭酵素欠損症 (3) 高シュウ酸尿症I型★(primary hyperoxaluria type I,PHI) (4) 無カタラーゼ血症 (5) ジヒドロキシアセトンリン酸アシルトランスフェラーゼ欠損症 (6) Refsum病 【データ】 「患者調査」
疾病分類名  (単位:千人)1999年度2002年度2005年度
●尿路結石症(N20−N23)(65)(82)
N20  腎結石及び尿管結石(65)(82)
 N200  腎結石2427
 N201  尿管結石3141
 N202  尿管結石を伴う腎結石22
 N209  尿路結石,詳細不明610
【臨床ガイドライン】MINDS 医療情報サービス:診療ガイドライン[日本医療機能評価機構] - 尿路結石症〜 尿路結石症診療ガイドライン改訂版(2004) 【総説記事・文献】 1:Takayama T, Nagata M, Ichiyama A, Ozono S. Primary hyperoxaluria type 1 in Japan. Am J Nephrol. 2005 May-Jun;25(3):297-302. Epub 2005 Jun 15. Erratum in: Am J Nephrol. 2005 Jul-Aug;25(4):416. PMID: 15961950 [PubMed - indexed for MEDLINE] 1962 to 2003の期間の59例。 20才以上の29例(49%)の90%がend-stage renal failure (ESRF) 20以下の30例(51%)の43%が既にin a terminal stage of renal insufficiency. 2:Ichiyama A, Oda T, Maeda-Nakai E. Primary hyperoxaluria type 1 in Japan. Cell Biochem Biophys. 2000;32 Spring:171-6. PMID: 11330044 [PubMed - indexed for MEDLINE] 【ニュース・トピックス】 【リンク・リソース】 【主要サイト】




●解説


■原発性高蓚酸尿症/Primary Hyperoxaluria
●概要

原発性高蓚酸尿症(primary hyperoxaluria:PH)は常染色体劣性遺伝の肝内の蓚酸代謝酵素であるAGT(alanine: glyoxylate aminotransferase)酵素欠損によるアミノ酸代謝異常症であり, いわゆる蓚酸症(oxalosis)を引き起こす代表的な疾患である。過剰産生された蓚酸の全身への沈着, とりわけ末梢血管では動脈硬化から四肢壊疽への進展は不可避で, 最終的には切断に至る。 また高率で腎不全が発症。

●分類

原発性高蓚酸尿症(primary hyperoxaluria:PH)には1型と2型があるが、2型は稀である。

Primary hyperoxaluria:原発性高蓚酸尿症

* Type I -- due to recessive mutation in gene encoding hepatic alanine-glyoxylate aminotransferase (AGXT). Leads to glycolic aciduria and hyperoxaluria.
* Type II -- due to mutation in gene encoding hepatic glyoxylate reductase/hydroxypyruvate reductase (GRHPR). Leads to l-glyceric aciduria and hyperoxaluria.
* Type III -- no identified enzyme deficiency. May be due to inborn error of oxalate absorption/excretion or abnormality of peroxisome biogenesis.

Enteric hyperoxaluria 腸管?高蓚酸尿症: Due to a variety of intestinal disorders that tend to cause chronic diarrhoea. Loss of intestinal calcium leads to increased oxalate absorption and subsequent urinary excretion. Related conditions include: jejuno-ileal bypass, small intestine resection, blind loops, Crohn's disease, chronic pancreatic and biliary tract disease causing fat malabsorption (including cystic fibrosis). 腎臓結石患者の5%に発生。

Idiopathic (mild) hyperoxaluria 特発性高蓚酸尿症: Commonest type of hyperoxaluria. May be due to excessive oxalate intake in diet or increased endogenous production. May be more problematic in those with low urinary volumes.

Provoked hyperoxaluria Excessive Vitamin C intake, oxalate or ethylene glycol poisoning, inhalational anaesthetic reactions, urinary tract glycine irrigation, aspergillus infection, pyridoxine deficiency.

from [PatientPlus]Hyperoxaluria

●疫学

Incidence Primary hyperoxaluria type I incidence roughly 1 in 120,000 live births.

Prevalence Primary hyperoxaluria type I - approx. 10.5/million population. Urolithiasis is undoubtedly common in the UK, although exact figures are hard to come by. Oxalate stones are the commonest kind of urinary tract stone. Enteric hyperoxaluria is thought to account for about 5% of cases of hyperoxaluria, with idiopathic hyperoxaluria being by far the commonest type.

from [PatientPlus]Hyperoxaluria

●症状

特徴的なのは、腎不全の高率発生で、日本の臨床報告(59例)によると、20才以上の29例(49%)の90%がend-stage renal failure (ESRF)、20以下の30例(51%)の43%が既にin a terminal stage of renal insufficiency.

Table 1.  Symptoms and findings of PH1 patients at diagnosis



No. of patients (%)

Median age, years (range)

Total number of patients57 (100)7.3 (0.1–57.3)
 Renal insufficiency27/57 (47)10.0 (0.1–50.8)
  without nephrocalcinosis or urolithiasis3/27 (11)28.0 (0.1–50.8)
  with nephrocalcinosis only9/27 (33)0.4 (0.1–10.0)
  with urolithiasis only4/27 (15)23.7 (12.0–40.7)
  with both nephrocalcinosis and urolithiasis11/27 (41)18.0 (3.0–48.8)
  ESRD19/27 (70)18.0 (0.3–50.8)
 Preserved renal function30/57 (53)7.0 (0.2–57.3)
  no symptoms5/30 (17)2.0 (0.2–57.3)
  with nephrocalcinosis5/30 (17)7.0 (4.0–11.8)
  with urolithiasis12/30 (40)6.9 (0.5–38.0)
  with both nephrocalcinosis and urolithiasis8/30 (26)7.6 (5.0–30.0)
Systemic symptoms
 Bone disease12/57 (21)
 Retinopathy5/57 (9)
 Failure to thrive6/57 (11)
Other (neuropathy, malaise, chronic diarrhoea)20/57 (35)

from Primary hyperoxaluria type 1 in The Netherlands: prevalence and outcome
Christiaan S. van Woerden; Nephrol Dial Transplant (2003) 18: 273-279

●原因

オキサレートの異常合成または過剰吸収のいずれかが、シュウ酸過剰尿症と呼ばれる重篤な病態をもたらし得る(Liedtke,R.R.ら、Urol.Res.、16:188−189(1988))。この病態は遺伝学的根拠を有し得るが、事例の非常に大部分は依然として特発性のままである(Nath,R.ら、Pergamon Press、55−58頁(1984))。基礎となる原因がカルシウム代謝の妨害であろうと、または単なるオキサレートレベルの増加であろうとも、ヒトにおける尿オキサレートレベルの増加とシュウ酸カルシウム結石疾患との間には、強い関連がある。 尿路での結石形成の根拠およびこの障害を治療するための方法は、近年、集中的な研究課題となっている。血漿および尿オキサレート濃度を低下させる方法として、植物から得られたオキサリル−CoAデカルボキシラーゼ遺伝子がヒトの細胞に挿入されている。オキサリル−CoAデカルボキシラーゼ遺伝子は、細菌Oxalobacter formigenesからクローン化されている。Lung,H.Y.ら、Am.J.Kidney Dis.、17:381−5(1991)。 従って、血漿、また続いて尿中のオキサレートレベルを低下させる酵素は、シュウ酸カルシウム結石形成の発生率を減少させるであろう。 尿中でのカルシウム−オキサレート結石の形成がカルシウムとオキサレートの両方の飽和レベルに依存することを、証拠は示唆することから、尿路での結石形成 (尿結石形成)を起こしやすい個体では、これらのイオンの一方または両方の管理が重要であるらしい。尿結石形成は、米国人の10%以上を冒している一般的な尿路問題である(Sierakowski,R.ら、Invest.Urol.、15:438−441(1978))。尿路結石は、通常、それらの組成により分類されるが、シュウ酸カルシウム単独またはリン酸カルシウムが混ざったシュウ酸カルシウムからなるカルシウム結石が最も多く現れる(70%)。シュウ酸カルシウムの沈降は、準安定状態でのカルシウムとオキサレートの両方のイオンで飽和される尿に依存するが、オキサレートイオン濃度が尿シュウ酸カルシウム結石の形成により重要であることが議論されている。 血漿および尿中のオキサレートの大部分は、アスコルビン酸、グリオキシレートの、またより少ない程度でトリプトファンの内因性代謝に由来する(Nath,R.ら、Pergamon Press、55−58頁(1984))。さらに、尿オキサレートの10%〜20%は、特に、葉の多い野菜および植物の摂取によって、食物から吸収される。幸いにも、大抵の食物オキサレートは、管腔内カルシウムにより結合されるらしく、また不溶性塩として排泄される。従って、摂取されるカルシウムと吸収されるオキサレートとの間には、逆の関係がある。(Ernest,D.L.ら、Gastroenterology、66:1114−1122(1964))。
from 【発明の名称】ヒトのオキサリル−CoAデカルボキシラーゼ

●診断



●検査



●治療

高シュウ酸尿症I型を含むペルオキシソーム欠損症については、今のところ有効な治療法はない。
高シュウ酸尿症I型では、肝腎移植が根治療法として推奨される。

高蓚酸尿[症]:蓚酸の過剰摂取に起因する高蓚酸尿では、食事指導が有用である。酸性尿の存在があればクエン酸製剤を投与する。腸管内での蓚酸の結合を目的として、血中・尿中カルシウム値のモニター下、カルシウム製剤が使用されることもある。

原発性高蓚酸尿症ではピリドキシン、マグネシウム製剤、クエン酸製剤を投与するが、専門医に相談することを推奨する。

●薬物治療

現在、適応症を認可された薬剤は存在せず、有効な薬剤も市販されていない。

●予後

高シュウ酸尿症I型は、腎不全が進行して30歳以前に80%が死亡する。



●参考資料





■尿路結石/urolithiasis/Urinary stone(Kidney stone)
●概要

(結石;腎結石症;尿石症)

米国では毎年約1000人に1人の成人が尿路結石のために入院しており,全剖検例の約1%にも尿路結石がみられる。結石は,顕微鏡的微結晶から直径数cm の結石まで様々である。サンゴ状結石と呼ばれる大きい結石は腎杯周辺に形作られ,腎盂の全体を占めるようになることがある。

●分類



●疫学



●症状

結石の多くは無症候性であるが,通常,仙痛,出血,閉塞および二次感染を引き起こす。結石が1つまたはそれ以上の腎杯や腎盂,尿管を閉塞すると,背部痛や腎疝痛が起こるだろう。腎仙痛は典型的には,耐え難い間欠性のもので,通常は側腹部や腎領域に始まり,尿管に沿って腹部を縦断し,しばしば性器や大腿内側に放散する。膀胱内の結石は恥骨上に疼痛を起こすことがある。

 消化器症状(悪心,嘔吐,腹部膨張,イレウスの臨床像)は,尿路結石の診断を不明瞭にする。悪寒,発熱,血尿や頻尿は,特に,結石が尿管を下っていくときによくみられる。侵された腎臓は尿管結石による急性腎仙痛中に,また結石が自然に排出した後も一時的に機能しなくなることがある。

●原因

 米国では,結石の約80%はCa,主にシュウ酸カルシウムから成り;5%は尿酸;2%はシスチン;そして残りはリン酸マグネシウムアンモニウム(または感染結石)である。Ca結石のみられる患者の約5%に原発性副甲状腺機能亢進症がみられる。他の原因には,サルコイドーシス,ビタミンD中毒,甲状腺機能亢進症,腎尿細管性アシドーシス,多発性骨髄腫,癌の骨転移,および原発性高シュウ酸塩尿症がある。尿酸結石は尿の酸性度の上昇とともに発現する。尿の酸性度が上昇すると解離されていない尿酸が結晶化する。シスチン結石はシスチン尿症の診断に役立つ(261章の「腎輸送異常」参照)リン酸マグネシウムアンモニウム結石(スツルバイト)がみられると尿素分解菌による尿路感染が示される。結石は感染した異物として取り扱わねばならない。その他のタイプの結石とは異なり,リン酸マグネシウムアンモニウム結石はほとんどが女性に起こる。

 病理発生は,尿での結石形成塩の過飽和を促進する因子(例,塩の過排泄,尿の酸性度,尿量減少);あらかじめ形成された核(例,尿酸微結晶,その他の結石);および結晶成長抑制因子の異常に関係する。特発性高カルシウム尿症(男性では尿中Ca 300mg/日以上[7.5mmol/日以上],女性では250mg/日以上[6.2mmol/日以上])は遺伝性である。それはCa結石を形成する男性の50%,女性の75%にみられ,米国ではCa結石の主な危険因子である。低クエン酸尿症(尿中クエン酸塩350mg/日以下[1820μmol/日以下])は,クエン酸が正常では可溶性クエン酸カルシウムとして尿中Caと結合するため,単独または他の疾患とともに結石を促進する。

 高シュウ酸尿症(尿中シュウ酸40mg/日以上[440μmol/日以上])は原発性であるか,またはシュウ酸塩含有物質(例,ダイオウ,ホウレン草,ココア,ナッツ,胡椒,紅茶)の過剰摂取,様々な腸の病気(例,腸内細菌異常増殖症候群,慢性の膵または胆嚢疾患)や回空腸手術によるシュウ酸の過剰吸収により起こる。病歴や尿中のシュウ酸塩量が,原因を特定するのに役立つ。

 高尿酸尿症(女性では尿中尿酸750mg/日以上[4mmol/日以上],男性では800mg/日以上[5mmol/日以上])では,尿酸結晶が結晶核となり,そこにカルシウムシュウ酸塩結晶が沈着し成長する。尿酸結晶核は商業検査室では測定できないため,こういった患者は純Ca結石,またはCaと尿酸の混合結石のように見える結石を形成しうる。高尿酸尿症は,ほぼ常に肉,魚,家禽の形でのプリン基の過剰摂取に起因する。

●診断

単一のCa結石のみの患者には限られた評価のみでよい(副甲状腺機能亢進症を発見する2通りの血漿Ca濃度の測定,1日に2Lを超える液体摂取量の増加,髄質海綿腎などの解剖学的異常を調べるIVUなど)。食生活を検討して,高蛋白食,ビタミンCまたはD補給剤などの可逆的な素因を探すことが役立つ。高カルシウム尿症,高尿酸尿症や低クエン酸尿症の広汎な代謝評価は正当ではない。それは,活動性の結石症がない場合は,これらの代謝異常のうちの1つに対しての特異的療法を始めるべきではないからである。

 症状として側腹部や肋骨脊椎角の圧痛や,腰部と鼠径部領域の感覚過敏,明白な限局病変のない性器の痛みは,結石による腎疝痛を示唆する。鑑別診断には,虫垂炎,胆嚢炎,消化性潰瘍,膵炎,異所性妊娠および解離性動脈瘤が含まれる。

 尿検査:尿は,多発性結石があっても正常なことがある。肉眼的または顕微鏡的血尿はしばしばみられる。無菌や有菌の膿尿がみられることもある。結石は特徴的な色や外観を呈し,様々な微結晶性物質が沈渣中に確認できる場合もあるが,結石の組成は結晶学的分析で決定すべきである。唯一の例外は,濃縮酸性化標本中のシスチンの典型的ベンゼン環結晶(正六角形)で,それによりシスチン尿症が強く示唆される。

 画像:多くの尿路結石はX線で示される。しかし,純粋な尿酸結石,まれなキサンチン結石,一部のシスチン結石,および一部のマトリックス結石(主に蛋白マトリックスから成る)はX線透過性である。腎実質内の錐体Ca沈着は腎石灰症の診断に役立ち,I型尿細管性アシドーシス,サルコイドーシス,ビタミンD過剰症,クッシング病,多発骨髄腫,副甲状腺機能亢進症,転移性新生物,またはミルク・アルカリ症候群を示唆する。腎超音波も有用である。逆行性尿路造影またはIVUでは,閉塞の広がりや程度と同様に,X線透過性または非透過性結石も示される。救急室で急性の側腹部または腹部痛の検査で結石を発見したり,閉塞の程度や大動脈瘤,虫垂炎などの痛みの別の原因を発見するには非造影らせんCTが有用である。

●検査



●予防

 結石症の自然中の研究によって,最初のCa結石を排出した患者のうち,2つ目の結石が形成される可能性は1年で15%,5年で約40%,そして10年で約50%である。回復と結石の分析をはじめ,予防法の計画には,尿中のカルシウム形成物質の測定と,臨床歴が必要である。3%未満の患者では,代謝異常はみられない。これらの患者は,結晶化せずに尿中に正常量の結石形成塩に耐性がないようである。サイアザイド系利尿薬,アルカリカリウムと水分摂取量の増加は,結石生成率を減少させる。

 高カルシウム尿症の患者には,トリクロロメチアジド2mgを1日2回など,サイアザイド系利尿薬により,尿中のCaの排出量およびシュウ酸カルシウムの過飽和は減少する;そして結石生成は劇的に減少する。結石のある患者は,水摂取量を3L/日以上まで増やすように勧められる。K濃度が3.5mEq/L未満に下がれば,アルカリカリウムでKを補充する。低Ca食やリン酸ナトリウムセルロースは,慢性の負のCaバランスを生み出すことがあるので,注意しながら用いられるべきである。経口のオルトリン酸塩は,十分には研究されていない。低クエン酸尿症の患者には経口的にアルカリ(クエン酸カリウム25〜50mEq/Lを1日2回)を投与すると,通常は尿中のクエン酸が増加する。

 高シュウ酸尿症の患者に対する予防は様々である。小腸の病気をもつ患者は,低シュウ酸塩低脂肪食;Ca負荷;およびコレスチラミンの組み合せによって治療できる。原発性高シュウ酸尿症はピリドキシン5〜500mg/日の経口投与に反応するが,それは,グリシンのシュウ酸塩直接前駆体であるグリオキシル酸を転換するトランスアミナーゼ活性が上昇することによる可能性がある。

 高尿酸尿症では,肉,魚および家禽の摂取を減らすべきである。もし食事を変えられないのなら,キサンチン酸化酵素阻害薬であるアロプリノールを300mg,毎朝とるのが尿酸生成を減らす。アルカリ化薬(クエン酸カリウム40〜80mEq/日を2,3回に分割投与など)の経口投与で尿pHを6〜6.5に上昇させ,水の摂取を増やすことにより,通常は効果がみられる。

●治療

 効果的な治療は,新しい結石の形成を防ぐことができるが,内科的治療は代謝的に活動性の疾病(新しい結石の形成,既存の結石の増大や尿砂の通過)の患者でのみ適応となる。感染や閉塞による合併症を伴わない小さな単一の結石は,特別な治療は必要ない。尿素分解菌および代謝的原因を治療すれば手術は必要でない場合もある。もし感染の根絶が不可能であれば,長期の抑制療法が必要となることもある。疝痛の症状は,麻薬(10〜15mgのモルヒネまたはメペリジン 100mgを3〜4時間毎筋注)で緩和するであろう。しかし抗攣縮薬では不十分である。

 腎盂や尿管の症候性結石のほとんどに開腎手術の代わりに衝撃波破石術(SWL)が可能である。直径2cm未満の症候性結石には,通常は衝撃波破石術単独療法を行う。2cm以上の結石を除去するには,腎臓の結石には経皮的腎切石術を行い,尿管の結石には尿道鏡検査を行う場合もある。腎盂や尿管に嵌頓している結石は,特に感染を伴う場合にはSWLや内視鏡的除去が必要で,尿管全体に沿った結石は下方から尿管鏡を用いて内視鏡的検査にも,上方から経皮的にも治療できる。結石がそのまま除去できるくらい小さい場合は,尿管鏡の制御下にし,直視下バスケットカテーテルを用いて除去することもできる。それより大きい尿路結石には,結石を分断する体内衝撃波破石術(電気水圧衝撃破石術,レーザー衝撃破石術,および空気衝撃破石術)で,結石を小さい破片にして,摘出できる。上部または下部尿管にある尿酸結石は,特に尿の持続的アルカリ化により溶解されるであろう。しかし,他の結石の化学溶解は不可能である。

●薬物治療



●予後



●参考資料

メルクマニュアル第17版日本語版
第221章 尿路結石








●データ









●臨床ガイドラインなど









●総説記事・文献


[Meteo-Intergate]メディカルオンライン

注文日出典文献タイトル形態金額著者機関備考
移植, 41(1) : 48-53, 2006.原発性高蓚酸尿症に合併した虚血肢に対する末梢血幹細胞移植による血管新生療法:難治性進行性四肢壊疽を救肢した1例pdf\578南木浩二, 三木克幸, 関島光裕, 岩藤和広, 浦島良典, 頓所展, 矢嶋淳, 加藤容二郎, 甲斐耕太郎, 白井博之, 三宮彰仁, 小山一郎, 唐仁原全, 中島一朗, 渕之上昌平, 寺岡慧東京女子医科大学腎臓病総合医療センター外科
【要旨】1.「緒言」原発性高蓚酸尿症(primary hyperoxaluria:PH)は常染色体劣性遺伝の肝内酵素欠損によるアミノ酸代謝異常症であり, いわゆる蓚酸症(oxalosis)を引き起こす代表的な疾患である。過剰産生された蓚酸の全身への沈着, とりわけ末梢血管では動脈硬化から四肢壊疽への進展は不可避で, 最終的には切断に至る。しかし最近, 骨髄由来のCD34陽性単核球は末梢血中にも存在する血管内皮前駆細胞であり1), 胎生期に生じる血管発生型の血管形成を人為的に促せる可能性が示された。これを基に, 虚血肢に対する自己骨髄幹細胞移植による治療的血管新生の有効性が臨床的にも実証された2)。今回われわれは, PHに対し根治療法である肝腎複合移植を行った後, すでに切断された下肢同様, 重度動脈硬化から壊疽に進展しつつあった上肢に対して末梢血幹細胞移植による血管新生療法を施行し, 手指切断を免れた症例を経験した。
移植, 35 : 319, 2000原発性高蓚酸尿症に対する肝腎移植後の蓚酸値の推移についての検討-\-矢嶋淳,中島一朗,小山一郎,石田英樹,唐仁原全,伊藤克己,高崎健,渕之上昌平東京女子医科大学肝移植チーム
【要旨】以前我々は原発性高蓚酸尿症の成人に対して生体肝腎移植を施行した1症例を報告した。腎移植後9ヶ月を経過した現在の問題点、蓚酸の血中濃度および尿中排泄量の推移について小児例と比較し報告する。 症例は43才男性。原発性高蓚酸尿症にて兄をドナーとして平成10年10月生体肝移植、自己腎摘出術を施行。肝移植前には血中蓚酸濃度は92μmol/リットルと高値であったが、移植後徐々に低下し、約10ヶ月後同じ兄をドナーとして生体腎移植を施行した。術後1ヶ月で蓚酸濃度は32μmol/リットルまで低下したが、以降は横ばいとなった。尿中排泄量は、増加したまま経過している。現在のところ肝、腎機能は良好であり、移植腎への明らかな蓚酸カルシウムの沈着は見られていない。しかし下肢の閉塞性動脈硬化症が進行しており、左足指の循環障害が著明である。 原発性高蓚酸尿症では肝の蓚酸代謝酵素であるAGTが欠損しているため、全身の諸臓器、特に腎臓に蓚酸カルシウムが沈着して腎不全へと進行する。このため、肝移植を行い蓚酸代謝能を改善させた後、腎移植を施行する肝腎移植が治療法として確立しつつある。しかし、全身の蓚酸蓄積が高度な成人例においては、蓄積蓚酸塩の溶出のためか、肝移植を施行しても血中蓚酸濃度の低下は大変緩徐であり、その間に蓚酸蓄積による諸臓器障害が進行することもある。成人原発性高蓚酸尿症の治療戦略には今後さらなる検討が必要と思われる。
移植, 41(5) : 506, 2006.当施設における肝腎複合移植の長期成績-\-頓所展, 南木浩二, 三宮彰仁, 小山一郎, 唐仁原全, 中島一朗, 渕之上昌平, 寺岡慧東京女子医科大学腎臓病総合医療センター外科
【要旨】【対象】原疾患は原発性高蓚酸尿症(PH-1)4例, 先天性肝線維症+ARPKD1例, PSC+ESRD1例。同一ドナーからの肝移植後腎移植を施行。Tac/CyA+MP(症例により+MMF, Bas)。【結果】全抑制剤の離脱症例1例, MP離脱症例3例。5年生存率83%, 生着率は肝, 腎ともに83%。Bx-ARは肝, 腎ともに50%。【考察】二期的移植は過大な侵襲の回避, CNI腎毒性の軽減, PH-1では蓄積した蓚酸による腎グラフトへの障害回避等の利点がある。また肝グラフトのTolerogenicな性格も長期成績の向上に寄与すると考えられた。【結語】長期成績は良好で, 腎不全を来たす代謝性肝疾患や末期腎不全を合併した重症肝臓病に対し有効な治療手段である。
泌尿器外科, 17(9) : 991-996, 2004.遺伝性尿路結石の素因 pdf\683宮澤克人, 井上幹, 芝延行, 鈴木孝治金沢医科大学泌尿生殖器治療学
【要旨】尿路結石症は原因遺伝子により発症する単因子遺伝病と疾患感受性遺伝子と環境因子の複合により発症する多因子疾患の双方が存在する疾患群である。前者についてはadenine phosphoribosyl-transferase(APRT)欠損症(2,8-デヒドロキシアデニン結石), Dent病, 原発性高蓚酸尿症, 遠位型腎尿細管アシドーシス, シスチン尿症の原因遺伝子を中心に, 後者については晶質およびマトリックスの観点から遺伝的素因(先天性因子)を中心に概説した。わが国における尿路結石症の発生頻度は増加の傾向にある 1)。また長期間での再発率は23〜40%と再発率の高い疾患である2)。さらにShock wave lithotripsy(SWL)施行後の再発率が高いことが報告されはじめ3,4), 医療経済の観点からもその成因の解明とこれに基づく治療の必要性が求められている。尿路結石症は原因遺伝子により発症する単因子遺伝病と疾患感受性遺伝子と環境因子の複合により発症する多因子疾患の双方が存在する疾患群である。
泌尿器外科, 9(11) : 1043-1049, 1996.薬物療法を中心とした蓚酸カルシウム結石の再発予防法 pdf\683山口聡, 八竹直旭川医科大学泌尿器科
【要旨】蓚酸カルシウム結石は, 尿路結石の約8割を占めると考えられている。しかし, その成因は複雑であるため, 適当な薬物療法は, いまだ見いだされていない。蓚酸カルシウム結石が形成されるリスクファクターとして, 高カルシウム尿症, 高蓚酸尿症, 低マグネシウム尿症や低クエン酸尿症などがあげられる。本稿では, おのおのの状態に対して使用され得る薬剤の作用機序, 効果を中心に述べ, 蓚酸カルシウム結石の再発予防の可能性について言及する。ESWLやEndourology手技の発達は, 尿路結石治療に革命的な変化をもたらしたが, これらの治療法においても, 多かれ少なかれ腎臓へダメージを与えることが示唆されている1, 2)。わが国の尿路結石の再発率は, 2年以内35%, 3年以内52%, 10年間の追跡で48%と報告されており3), これらの治療を繰り返し行うことにより, 将来的に腎機能低下などの問題の発生も危惧されるところである。現在のESWL機器の普及により, 結石が再発したならば破砕すれば良いと短絡的に考えがちであるが, 長期的な見地からは, 結石の再発予防にも十分に留意すべきであろう。
Pharma Medica, 25(2) : 21-24, 2007.ゲノム解析からのアプローチ〜尿路結石症の最新の話題pdf\735宮澤克人, 鈴木孝治金沢医科大学泌尿生殖器治療学
【要旨】「はじめに」2001年2月に30億の遺伝暗号からなるヒトのゲノム配列の90%以上が報告され1)2), ワトソンとクリックのDNA二重らせん構造発見から50周年の2003年4月にはゲノムシークエンス解析はほぼ完成されたとの発表があった。ヒトゲノム研究が今後の医療に計り知れない大きな影響を及ぼすことは周知の事実であるが, 現状では遺伝子産物の機能が完全に解明されておらず, 疾患の発症やその悪化に関連する分子機構の詳細がわかり, 画期的診断や治療が行われているものはわずかである。尿路結石症においても原発性高蓚酸尿症, シスチン尿症などの単一遺伝子疾患は, 決定因子である遺伝子異常の解明と分子標的治療の開発が進められている。一方, 蓚酸カルシウム結石をはじめとするカルシウム含有結石は多因子疾患であり, 複数の危険因子(疾患感受性遺伝子)と環境要因が発症に関与するため, その解明は容易ではなくいまだ明らかではない。しかし, ゲノムから「病気の罹りやすさ」を探る方法としてのSNP(single nucleotide polymorphism)などの遺伝子多型解析がカルシウム含有結石に対して行われ始めている。
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【要旨】
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[]●製品 Oxalobacter formigenes (Oxabact(TM):[OxThera Inc])


 日本語版註) Oxalobacter formigenes (Oxabact(TM):[OxThera Inc])
 【別名】 【開発元】OxThera, Inc.  [DBR_ID]
 【化学名】
 【承認】FDA承認=未(P2段階) ; 【製剤】 an oral product consisting of lyophilized live Oxalobacter formigenes cells, which is an oxalate-degrading bacterium isolated from human gut formulated in enteric-coated capsules. 【適応】Treatment of primary hyperoxaluria 【用法用量】 【作用】a promising new therapy with potential to induce secretion of oxalate into the intestinal lumen, where it can be degraded by the bacteria. 【特徴】 【製品情報】未 【添付文書】未 【EU】 【日本】未開発  【その他】米国オーファン指定





●承認データ:FDA

未承認
●EU承認

未承認




OxThera, Inc.

- http://www.oxthera.com/index.php  OxThera, Inc. 13709 Progress Blvd., Box 17 Alachua, FL 32615 United States Phone: +1 (386) 418-1428 Fax: +1 (386) 418-1583 Email: info@oxthera.com ●Products

Oxabact^(TM): is an oral product consisting of lyophilized live Oxalobacter formigenes cells, which is an oxalate-degrading bacterium isolated from human gut formulated in enteric-coated capsules.
This bacterium can regulate both the dietary and endogenous components of the systemic oxalate in humans. The product supports long-term perpetual degradation of oxalate in lower GI-tract and promotes removal of endogenously produced systemic oxalate through enteric elimination. Pilot Phase I/II studies have shown promising results with significant plasma and urinary oxalate reduction in PH patients.

Oxazyme^(TM): is a non-systemic orally delivered formulation consisting of recombinant oxalate degrading enzyme.

Press Releases







●Oxalobacter formigenes文献

Milliner D. Treatment of the primary hyperoxalurias: a new chapter. Kidney Int. 2006 Oct;70(7):1198-200. PMID: 16988727 [PubMed - indexed for MEDLINE

Mayo Clinic Hyperoxaluria Center, Rochester, Minnesota 55905, USA. milliner.dawn@mayo.edu

Despite advances in the enzymology, molecular genetics, and clinical knowledge of the primary hyperoxalurias, few treatments are available. Oxalobacter formigenes is a promising new therapy with potential to induce secretion of oxalate into the intestinal lumen, where it can be degraded by the bacteria.


Hoppe B, Beck B, Gatter N, von Unruh G, Tischer A, Hesse A, Laube N, Kaul P, Sidhu H.
Oxalobacter formigenes: a potential tool for the treatment of primary hyperoxaluria type 1.
Kidney Int. 2006 Oct;70(7):1305-11. Epub 2006 Jul 19.
PMID: 16850020 [PubMed - indexed for MEDLINE]
Division of Pediatric Nephrology, University Children's Hospital Cologne, Cologne, Germany. Bernd.Hoppe@uk-koeln.de

Primary hyperoxaluria is characterized by severe urolithiasis, nephrocalcinosis, and early renal failure. As treatment options are scarce, we aimed for a new therapeutic tool using colonic degradation of endogenous oxalate by Oxalobactor formigenes. Oxalobacter was orally administered for 4 weeks as frozen paste (IxOC-2) or as enteric-coated capsules (IxOC-3).

Nine patients (five with normal renal function, one after liver-kidney transplantation, and three with renal failure) completed the IxOC-2 study. Seven patients (six with normal renal function and one after liver-kidney transplantation) completed the IxOC-3 study. Urinary oxalate or plasma oxalate in renal failure was determined at baseline, weekly during treatment and for a 2-week follow-up.

The patients who showed >20% reduction both at the end of weeks 3 and 4 were considered as responders. Under IxOC-2, three out of five patients with normal renal function showed a 22-48% reduction of urinary oxalate. In addition, two renal failure patients experienced a significant reduction in plasma oxalate and amelioration of clinical symptoms. Under IxOC-3 treatment, four out of six patients with normal renal function responded with a reduction of urinary oxalate ranging from 38.5 to 92%. Although all subjects under IxOC-2 and 4 patients under IxOC-3 showed detectable levels of O. formigenes in stool during treatment, fecal recovery dropped directly at follow up, indicating only transient gastrointestinal-tract colonization. The preliminary data indicate that O. formigenes is safe, leads to a significant reduction of either urinary or plasma oxalate, and is a potential new treatment option for primary hyperoxaluria.

ヒト腸管内 Oxalobacter formigenes の検出と関連遺伝子構造の検討
小玉 孝臣,ほか 泌尿器科紀要第 49巻第7号(2003年7月)371p

[Review] Oxalobacter formigenesと結石形成
武井一城ほか Urology View Vol.1 No.3, 2003

Oxalobacter formigenesによる蓚酸塩, 酢酸塩および二酸化炭素の同化作用
Cornick NA, Allison MJ
腸内細菌学雑誌, 11(2) : 134, 1998








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〒103-0024 東京都中央区日本橋小舟町12−10共同ビル(掘留)5F 久永&Co気付
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作成:2008.2.28 最終更新:2008.2.28 小菅博之
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●追加メモ to

On Drugs and Therapeutics

このページは[The Medical Letter日本語版]の補足データとして添付しています。 [The Medical Letter]は新薬の厳正な評価誌であり、ここに収録される製品は新しくFDA承認された新薬に対する評価を中心としています。
 企画意図の第一は、収録製品についての米国内・世界での背景情報です。 例えば、各製品の承認関連データ、競合品との、あるいは市場での位置づけ、疫学データなど。 第二は、日本での該当製品や市場の情報。 市場の主要製品売上、開発中の治験薬等。 調査項目としては、■製品■解説■データ■臨床ガイドラインなど■総説記事・文献■ニュース・トピックス■リンク■主要サイト