MLリソース:鉄キレート剤



鉄キレート剤,Iron chelator,ヘモクロマトーシス,Hemochromatosis,鉄過剰症







【市場】Novartis
($ milllion)2005200420032002200120001999備考
Desferal-???99(-7)105(+18)[deferoxamine mesylate]Oncology/hematology
デスフェラールバイアル[製造販売/ノバルティスファーマ株式会社] (メシル酸デフェロキサミン) 【効能又は効果】下記疾患における尿中への鉄排泄増加 原発性ヘモクロマトーシス,続発性ヘモクロマトーシス 【開発中の新薬】「治験」ホームページ[厚生労働省] - 開発中の新薬[<情報提供:日本製薬工業協会>] 会社別開発中新薬一覧。 検索機能なし。68社から情報提供 該当なし ●New Medicines in Development[PhRMA 米製薬協] - Iron overload [2006.4.24]
Registered NameCompanyIndicationCountryStatus
★40SD02
Iron overloadUSAII
★Deferasirox
Exjade®NovartisIron overloadEuropePreregistration
Iron overloadAustraliaPreregistration
Iron overloadCanadaPreregistration
Iron overloadNew ZealandPreregistration
Iron overloadSwitzerlandPreregistration
★Deferiprone
Iron overloadCanadaPreregistration
Iron overloadUSAIII
★Deferitrin
Iron overloadEuropean UnionII
Iron overloadUSAII
【解説資料】メルクマニュアル第17版日本語版 - 第128章 鉄過剰[鉄過剰] - 第127章 貧血〜サラセミア - 第127章 貧血〜鉄利用障害性貧血 - - ●図書 最新医学(2006) 61巻3号「特集【難治性貧血-分子病態と治療戦略-】」 - [販売] 【データ】 ●「患者調査2002」患者数(千人)
内分泌、栄養及び代謝疾患(E00-E90)20021999
 E831  鉄代謝障害
(ヘモクロマトーシス、ヘモクロマトーシス性関節障害、肝ヘモクロマトーシス、続発性ヘモクロマトーシス、アノー・ショパール症候群、肺ヘモシデローシス、ヘモジデリン沈着症)
0

D46  骨髄異形成症候群(8)(6)
D56  サラセミア<地中海貧血>(-)
D57  鎌状赤血球障害(-)
無形成性貧血及びその他の貧血(D60−D64)
(再生不良性貧血など)
(48)
●輸血による鉄過剰症 (不明) 難治性貧血 ●遺伝性ヘモクロマトーシス [John Hopkins Med Inst Digestive Disease Library] Hemochromatosis アメリカ合衆国では300人に1人が遺伝性ヘモクロマトーシスに罹患し、9人に1人がヘモク ロマトーシス遺伝子のキャリアーであると推定されている。 ※日本人では北欧人のようなヘモクロマトーシス遺伝子異常は発見されていない。 ●その他の原因疾患による鉄過剰症 Novartis Oncology and Specialty Medicines ノバルティス オンコロジーおよび専門薬[pdf,55p;2005.1.20] -by David R. Epstein, President, Novartis Oncology CEO, Novartis Specialty Medicines -p36-42; 鉄過剰症は幅広い患者に影響を及ぼす
骨髄異形成症候群
Myelodysplastic syndrome
重症サラセミア
Thalassemia major
鎌状赤血球
Sickle celldisease
有病数(G7諸国)〜150,000〜10,000〜90,000
鉄過剰症推定患者数2(G7諸国)〜45,000〜10,000>8,000
【臨床ガイドライン】 【総説記事・文献】
ヘモクロマトーシス:幻の病気ではないかもしれない[Journal Club from NEJM & Lancet]
多民族集団におけるヘモクロマトーシスと鉄過剰症のスクリーニング
P.C. Adams and others. Hemochromatosis and Iron-Overload Screening of a Racially Diverse Population. N Engl J Med 2005; 352 : 1769 - 78

ヘモクロマトーシスと聞くと,勉強家のあなたでも,名前だけは有名で,欧米の教科書では肝障害の鑑別診断に必ず出てくるが,アジア人には稀で,自分には一生縁のない病気と思っているだろう.しかし,多民族を対象にした今回の疫学調査の結果を知れば,もしかしたら,自分もこれまで出会っていたが見過ごしていただけなのかもしれないと思えてくるだろう.

確かに,ヘモクロマトーシスは白人に多いと一般に信じられており,この論文でも,代表的なヘモクロマトーシス関連遺伝子HFEのC282Y変異のホモ接合体の頻度は,白人では44082人中281人(0.44%)なのに対し,アジア人では,なんと12772人中0という結果が出ている.しかし,鉄過剰そのものの指標となるフェリチンやトランスフェリン飽和度の高値の頻度は,逆に,白人よりもむしろアジア人で圧倒的に高く,フェリチン高値(男性 >500μg/L,女性>400μg/L)かつトランスフェリン飽和度45%以上の鉄過剰の割合は,アジア人で1.87%なのに対し,白人では 0.67%となっている.日本人での鉄過剰がC282Yとは関係ないことに,実は私も気づいて論文にしてある.J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2001;70:551-3
無料ででネット上で読めるので,興味ある方はご覧頂きたい.

では,一体全体アジア人における鉄過剰とは,何が原因なのだろうか?本論文にはこの点に関する考察はない.未知の遺伝子変異があるのかもしれないが,臨床医である私自身にとってはどうでもいいことだ.それよりも,アジア人,そして恐らく日本人にも頻度が高い原因不明の鉄過剰が,どんな病気のリスクになっているかが問題だ.白人では,C282Yのホモ接合体におけるヘモクロマトーシスでは,糖尿病,心不全,関節症とは関連が薄いのに対し,合併症として確実なのは肝障害だと言われている.

ウイルス性肝炎の診断が進んだ現在でも,原因不明のALT, ASTの上昇に悩むことは少なくない.その中にヘモクロマトーシスが紛れ込んでいないだろうか.また,同じ肝炎ウイルスに曝露されても,急性肝炎を経過して回復,慢性化,劇症化して死亡と,しばしば転帰が異なるが,すべてウイルスの曝露量や亜型で説明できるのだろうか?鉄過剰はウイルス性肝炎の予後に影響しないだろうか.

肝機能障害があるだけで血清フェリチンが異常高値になるので,鉄過剰自体の診断が難しいとしても,まずは健常成人での鉄過剰の疫学を日本人で明らかにすることから始める必要があることを,本論文は示している.




【ニュース・トピックス】

【リンク・リソース】

【主要サイト】
American Hemochromatosis Society[AHS:米国ヘモクロマトーシス協会]









[1233]Deferasirox (Exjade [Novartis])デフェラシロックス(エクスジェード)
[1233]●製品 Deferasirox (Exjade [Novartis])デフェラシロックス(エクスジェード)


 日本語版註)Deferasirox (Exjade [Novartis])デフェラシロックス(エクスジェード)
 【別名】ICL670 【開発元】Novartis  [DBR_ID]
 【化学名】4-[3,5-Bis (2-hydroxyphenyl)-1H-1,2,4-triazol-1-yl]-benzoic acid ;C21H15N3O4 ; m.w. 373.4.
 【承認】FDA申請=April 29,2005、FDA承認=Nov 2,2005 ; 【製剤】Tablets for oral suspension contain 125mg, 250mg, or 500mg deferasirox 【適応】(成人と2歳以上の小児の,輸血に起因する慢性鉄過剰症)for the treatment of chronic iron overload due to blood transfusions (transfusional hemosiderosis) in patients 2 years of age and older. 【用法用量】錠剤をコップ一杯の水,オレンジジュース,りんごジュースに懸濁して服用する。投与開始時は1日20mg/kg、血清フェリチン値を見ながら調整 【作用】 【特徴】鉄に対する高い特異性を持ち、1日1回投与,米国で世界初の承認の経口鉄キレート剤 【製品情報】www.us.exjade.com 【添付文書】Exjade Prescribing Information 【EU】スイス、オーストラリアおよびEUにおいてオーファンドラッグに指定、スイス、カナダ、オーストラリアおよびニュージーランドでも優先審査が認可。その他世界中の国々承認申請中。 【日本】治験実施中(第7回未承認薬使用問題検討会議,2006.1.19で報告) 【その他】
US Pharmacopeial Commission
AMA: United States Adopted Names
BIAM
 --- BIAM -ABC順|BIAM -会社順
NLM: MeSH HOme
 ---MeSH Online search





【日本語版コメント】
鉄過剰症は、サラセミアや鎌状赤血球症、骨髄異形成症候群、その他の稀な貧血など、ある種の慢性血液疾患に対する支持治療として輸血を頻繁に行った場合には避けられない疾患であり、時として生命を脅かす可能性があります。鉄過剰症の徴候は、おおよそ20回程度の輸血(総輸血量にして約4L )後に現れる。そのまま放置すると体内に過剰に鉄が蓄積され、その結果、肝臓、心臓および内分泌腺の損傷を引き起こす。輸血に関連した鉄過剰症に対する効果的な治療法として、鉄キレート療法が用いられています。

現在の標準的治療法では、患者が輸血を継続している間、または患者の体内に過剰な鉄分が蓄積されている間、1日につき8〜12時間の鉄キレート持続注入が必要。 deferasirox は、1日1回錠剤をコップ一杯の水等に懸濁して服用する、世界初で唯一の経口鉄キレート剤で特に小児患者において負担の軽減が期待される。

 →詳細は参考資料●MLリソース:鉄キレート剤に纏めた。
<日本語版コメント要約>
・経口キレート剤のデフェラシロックスが、オーファンドラッグとして加速承認された。
・2歳以上の患者における輸血による慢性鉄過剰症(輸血性ヘモシデリン沈着症)の治療に用いられる。
・この他に米国で承認されている唯一の鉄キレート剤デフェロキサミンの夜間皮下注入に比べると、デフェラシロックスの1日1回経口投与は利便性が高い。
・デフェラシロックスが心臓中の鉄濃度に及ぼす作用は評価されていない。



●承認データ:FDA

●2004.5.1 以降 Drugs@FDA

Drug Name(s) =EXJADE FDA Application No. =NDA # 021882 Active Ingredient(s)=DEFERASIROX Company =NOVARTIS Dosage Form/Route =TABLET, FOR SUSPENSION; ORAL: 125MG; 250MG; 500MG Strength = - Approval Date=11/02/2005[000] :Label[添付文書]|Letter[承認書]|Review ●SBAデータ *Medical Review(s)[pdf] *Chemistry Review(s)[pdf] *Pharmacology Review(s)[pdf] *Statistical Review(s)[pdf] *Clinical Pharmacology Biopharmaceutics Review(s)[pdf] **Administrative Document(s) & Correspondence[pdf]
Electronic Orange Book

Application Number: 021882 Active Ingredient : DEFERASIROX Proprietary Name : EXJADE[NOVARTIS] TABLET, FOR SUSPENSION; ORAL: 125MG; 250MG; 500MG Approval Date : Nov 2, 2005 Exclusivity Data : NCE NOV 02,2010 ODE NOV 02,2012 Patent Data : -
●FDA Advisory Committees

参考●ML_ADD資料:FDA諮問委員会〜議題 FDA Advisory Committees FDAAdvisorycommittee.com CBER■Blood Products - http://www.fda.gov/ohrms/dockets/ac/cber06.html#BloodProducts 2006 | 2005 | 2004 | 2003 FDAAdvisorycommittee.com: Blood Products
ML開催日議題備考
12332005.09.29Novartis Exjade For Iron Overload; CBER Hemostasis, Plasma Derivatives Labs Research Programs
輸血による慢性鉄過剰症の適応についてレビューする。 本剤は市販されている鉄キレート剤Desferal (deferoxamine)の代替薬として優先審査の対象となりユーザーフィーによる審査を受けてきた。 Novartis社の申請は1000例のpivotal研究に基づくものだが、Desferalに劣ってはいないという程度の成績であったため、有効性のエビデンスには不十分とされた。 しかし同社の主張では、それは低用量(5 and 10 mg/kg)が原因で、高用量Exjade (20 and 30 mg/kg)では顕著な効果を示している。 因みに、経口鉄キレート剤がGenzymeでも開発しておりP2段階。※[Brief Information]【審議結果】輸血時のhemosiderosisというより広範囲の適応で承認すべきであるとの勧告。 βサラセミア(β-thalassemia;地中海貧血症)成人患者の試験結果から、諮問委全員が輸血時hemosiderosisに伴う貧血や血液異常にも適用されるとした。 また委員数人が鎌状赤血球(Sickle cell disease)、骨髄異形成症候群(Myelodysplastic syndrome)や他のhemotrophic disordersへの追加試験をすべきだとした。 臨床効果の問題にもかかわらず諮問委は承認に投票。 小児適応に関しては、5人が2才以上okとしたのに対し、8名が6才以上とした。
Exjade (deferasirox)
CDER■Oncologic Drugs - http://www.fda.gov/ohrms/dockets/ac/cder06.html#OncologicDrugs Oncologic Drugs 2005 | 2004 | 2003 | 2002 | 2001 | 2000 FDAAdvisorycommittee.com: Oncologic Drugs
ML開催日議題備考
12332006.03.14Novartis Exjade (Deferasirox) Phase IV Commitments; Pediatric Clinical Studies For Methotrexate And Daunomycin; CDER Process For Handling Drug Shortages
※Exjade (Deferasirox)は1日1回投与の鉄キレート剤として先ずs-thalassemia患者での試験データに基づき2005.11に迅速承認されたが、FDAのBlood Products 諮問委は2005.9.29審議ではsickle cell disease, myelodysplastic syndromes, or other hemotrophic disordersに対する追加試験データを要求していた。※Brief Information
※【審議結果】
Exjade (Deferasirox)
●EU承認

EMEA - Human Medcines ●List of Authorized Products (EPARs)★[A-Z 承認品目] 未承認 ■[Enterprise and Industry DG] Directorate F - Consumer Goods -http://pharmacos.eudra.org/ ★The Community Register[承認製品リスト] - 医薬品は1995.10以降。 各製品データシートにリンク。 [医薬品]Community Register of medicinal products for human use - [年月別] - 取下げ・中断 - 却下 [総合索引〜成分別]General index on active ingredient 4-(3,5-bis-(hydroxy-phenyl)-1,2,4) triazol-1-yl)-benzoic acid EU/3/02/092 Human Orphan designation details Exjade (Deferasirox)
未承認薬使用問題検討会議

会議名掲載案件名開催日
未承認薬使用問題検討会議第9回資料06/07/28
第9回開催について06/07/28
第8回速記録06/04/27
学会・患者団体から追加で検討要望があった医薬品 [1]pdf(4品目)(平成18年7月28日)
No.成分名販売名効能・効果等備考 (欧米4カ国での承認状況等)
4デフェラシロックスExjade輸血による慢性鉄過剰患者団体からの検討要望あり米国:2005年11月2日承認
●ワーキンググループ検討結果報告書 平成18年7月28日 デフェラシロックス[2-4]pdf(慢性鉄過剰症) 資料 2−4
医薬品名デフェラシロックス(米での販売名:Exjade)
概 要鉄キレート剤(経口剤)
対象疾病慢性鉄過剰症
外国承認状況米国(輸血による慢性鉄過剰)

[対象疾病について]
鉄過剰症は、体内鉄過剰に伴い肝硬変、皮膚色素沈着、糖尿病、関節症、心筋症などの症状を引き起こす慢性的な病態である。生命予後は、心筋症、肝硬変が規定し、過剰鉄の除去は肝臓、脾臓のサイズの縮小、心不全の改善をもたらすことが知られている。先天性の一次性と後天的な二次性とに分けられる。一次性では、染色体第6番にあるHFE遺伝子によるものが多いが、その他の遺伝子異常も知られてきている。二次性では、@無効造血による貧血に伴うもの(サラセミア、鉄芽球性貧血、再生不良性貧血、慢性溶血性貧血によるもの)、A輸血および非経口鉄過剰投与によるもの、B過剰摂取によるもの、C慢性肝疾患によるものがある。治療は、赤血球系の造血能が保たれているのであれば瀉血であるが、多くの二次性の鉄過剰症のように貧血のために輸血を行わなくてはならない病態であることが多く、実施不可能である。
従来、同効薬として、メシル酸デフェロキサミンが使用されてきたが、注射剤であり頻回の投与が必要であること、半減期が短く効果を持続させようとすると筋肉注射あるいは持続皮下注射を行う必要があることから、血小板減少を伴う再生不良性貧血、骨髄異形成症候群ではことにコンプライアンスが悪く、使用することは非現実的であった。
なお、米国には経口剤としてdeferiproneが存在したが、破壊性関節炎、好中球減少の毒性が一定の割合で生じ、頻回のモニタリングを要していた。

[本剤の医療上の有用性について]
本剤は経口剤である。米国での承認のための試験は、β-サラセミア、骨髄異形成症候群、Diamond-Blackfan貧血患者において行われた。これらはいずれも、二次性の、長期に渡って輸血をせざるを得ない疾患である。主要な試験としては、肝生検により得た肝臓組織中の鉄濃度(LIC)の減少を主要評価指標とし、メシル酸デフェロキサミンに対する非劣性を示すための無作為化比較試験が行われた(Blood 107:3455-3462, 2006)。この試験では、全患者群における解析では主要評価項目における非劣性は示せなかったものの、本剤の用量依存性を検討すると、20mg/kgではLICは不変、30mg/kgで減少しており、開始用量として20mg/kgが推奨されている。毒性は、臨床的には問題とならない程度の腎障害、肝障害であり、15%の症例で一過性の胃腸障害を認め、11%で発疹を認めた。
鉄過剰症の程度を測定する方法はいくつかあるが、肝生検により得た肝臓組織中の鉄濃度を直接測定している。このsurrogate markerが現在までのgold standardとして使用されているが、本来の治療の目標は心不全をはじめとする心イベントの抑制、ひいては生存率の上昇であるべきであり、これらのfirm end pointに対する効果は未だ不明であるものの、心筋内の貯蔵鉄に対する効果は示されている(Blood 2005; 106: 1003a.Abstract)。

[検討結果]
本邦においては、今まで経口剤は存在せず、本剤が使用できるようになれば、現実的には今まで治療方法がなかった血小板減少を伴う輸血依存のある患者にとっては朗報となる。本剤は、軽度の骨髄異形成症候群又は再生不良性貧血患者に対して安易に使用されるべきではなく、使用しなければ心不全や肝硬変となるような長期頻回輸血患者がその対象となるべきであろう。本剤については、国内で悪性貧血患者を対象とした第T相試験が実施されているところであり、外国臨床データの活用も考慮した上で、早期の承認申請が行われることが望まれる。




Novartis AG

About NovartisProduct Pipeline[開発品目] ●Our Business Products[製品] Pharmaceutical Best Sellers -主要製品リスト Products -Pharmaceuticals - 全製品[A-Z] ■Diseases & Conditions[疾病]Investor RelationsSales & ResultsProducts & Pipeline〜参考にならない ●IR Archive〜四半期報告、年報 ●Press Releases & Reports〜Press Releases/Annual Reports/20F SEC Reports ★ - Press Releases〜Global Releases/Local Releases ★ - Annual Reports〜年報、Facts & Figures ★ - 20F Reports - 20F Report 2004[pdf,274p] ★ - SEC Filings Japanese Investors Center〜日本語訳Annual Report等 - Annual Report 2003 News CenterMedia Release - Global release

11/03/2005★Exjade(R), a breakthrough once-daily oral iron chelator, receives first approval worldwide in the US
09/30/2005★FDA advisory committee votes unanimously to recommend approval of Exjade(R) for once-daily oral treatment of chronic iron overload due to blood transfusions
06/22/2005★FDA grants priority review for Exjade(R) for the treatment of chronic iron overload due to blood transfusions
05/03/2005★Novartis files Exjade(R) new drug applications for treatment of chronic iron overload due to blood transfusions
Corporate Publications
★ - Financial/Business reports〜Annual Reports & Fact books





●米国http://www.pharma.us.novartis.com/

US Products製品サイト ●Diseases ●Newsroom -Press Release Press Releases / By Date By Date | By Product | By Disease/Condition | By Topic

11/03/05★Exjade(R), a breakthrough once-daily oral iron chelator, receives first approval worldwide in the U.S.
06/22/05★FDA grants priority review for Exjade(R) for the treatment of chronic iron overload due to blood transfusions






ノバルティス ファーマ株式会社

News

2005/11/15★1日1回投与の画期的な経口鉄キレート剤 deferasirox が米国で世界初の承認を取得
バルティスは、世界初で唯一の経口鉄キレート剤(1日1回投与)のdeferasirox (海外での販売名:Exjade)が、米国食品医薬品局(FDA)によって世界で初めて承認されたと発表しました。deferasiroxは、成人および2歳以上の小児を対象に、輸血に起因する慢性鉄過剰症の治療薬として承認されました。

現在の標準的治療法では、患者が輸血を継続している間、または患者の体内に過剰な鉄分が蓄積されている間、1日につき8〜12時間の持続注入が必要でした。そのため、多くの患者さんは、鉄キレート剤による治療を中止もしくは敬遠してしまい、結果として、鉄過剰による有害作用のリスクが上昇しています。

deferasirox は、錠剤をコップ一杯の水、またはオレンジジュースやりんごジュースに懸濁して服用する、唯一の経口鉄キレート剤です。deferasirox の承認により、特に小児患者において、負担の重い持続注入治療に代わる新たな治療の選択肢が提供され、鉄キレート剤による治療をより受けやすくなることが期待されます。

deferasiroxの臨床試験に参加した、鎌状赤血球症の患者さんの一人であるJasmine Williams 氏は、「人生の大半を輸血と鉄キレート療法に費やしてきた私のような患者にとって、deferasirox の承認は大きな前進です。deferasiroxを服用することで、注射針やインフュージョンポンプの使用を心配する必要もなくなるでしょう。私はただ薬を飲むだけでよく、その後は翌日まで治療のことを忘れて過ごすことができます。 deferasirox によって、私の人生は大きく変わりました」と語っています。

鉄過剰症は、サラセミアや鎌状赤血球症、骨髄異形成症候群、その他の稀な貧血など、ある種の慢性血液疾患に対する支持治療として輸血を頻繁に行った場合には避けられない疾患であり、時として生命を脅かす可能性があります。鉄過剰症の徴候は、おおよそ20回程度の輸血(総輸血量にして約4L )後に現れます。人の体には、体内から過剰な鉄を排泄する機能が備わっていないため、そのまま放置すると体内に過剰に鉄が蓄積され、その結果、肝臓、心臓および内分泌腺の損傷を引き起こす可能性があります。輸血に関連した鉄過剰症に対する効果的な治療法として、鉄キレート療法が用いられています。

鉄キレート療法について

鉄キレート療法とは、体内や組織内の鉄と結合する薬剤を用いて、尿中および/または糞便中への鉄の排泄を促進させるものです。鉄キレート療法の目的は、輸血によって過剰に体内にもたらされた鉄を排泄し、もしくは既に過剰に蓄積された鉄量を減少させることです。生涯にわたって輸血が必要とされる多くの患者さんにとって、鉄過剰症の第一選択治療として世界的に用いることができる薬剤は、現時点ではデフェロキサミンのみです。デフェロキサミンは有効である一方で、投与に伴う患者さんの負担が大きいため、多くの患者さんが鉄過剰のリスクに自らを曝しながらも鉄キレート療法を行っていません。ノバルティスは、deferasirox の承認が鉄キレート療法による治療をすでに受けている患者さんに貢献するだけではなく、現在は治療を受けていない患者さんにも、同療法のベネフィットを提供できると確信しています。

製品情報
 - 添付文書情報以外に、EBMデータ





●関連資料

ノバルティス、主要プロジェクトの良好なフェーズIIIデータを公表-開発後期パイプラインが充実[2005.9.30]
Exjade (deferasirox) (ICL670) は、2005年6月に米国で6カ月間の優先審査品目に指定され、現在、承認待ちの状態にあります。臨床試験(20-30 mg/kg/日)では、頻回の輸血により過剰となった鉄の除去に有効であることが示され、2005年4月に米国、EUおよびスイスで承認申請が行われました。この薬剤は米国とEUではオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)に指定されています。Exjadeは1日1回投与の経口製剤で、生命を脅かす危険性がある慢性輸血性鉄過剰症の患者さんに対し、現行の標準治療薬であり患者さんの負担が大きい注射剤デスフェラールと比較して、治療コンプライアンスとQOLを向上させることが期待されます。
主要疾患における 堅固なパイプライン[pdf,28p]
 - ICL670 (鉄過剰症)P3 
Novartis Oncology and Specialty Medicines ノバルティス オンコロジーおよび専門薬[pdf,55p;2005.1.20]
 -by David R. Epstein, President, Novartis Oncology
CEO, Novartis Specialty Medicines
 -p36-42; 鉄過剰症は幅広い患者に影響を及ぼす
骨髄異形成症候群
Myelodysplastic syndrome
重症サラセミア
Thalassemia major
鎌状赤血球
Sickle celldisease
有病数(G7諸国)〜150,000〜10,000〜90,000
鉄過剰症推定患者数2(G7諸国)〜45,000〜10,000>8,000
ICL670−新しい経口鉄キレート剤 鉄キレート剤 ・ 経口懸濁用錠剤 ・ 1日1回投与 ・ 鉄に対する高い特異性 Desferalは、・緩徐な注入 ・ 8〜12時間 5〜7日/週 ・ 現在はコンプライアンスが悪く、死亡率が高いうえに薬剤の使用法も簡便ではない ・ 多くの患者は治療を先送りしてしまっている

慢性鉄過剰症の治療薬を承認 米国食品医薬品局[熊本日日新聞2005年11月30日]
FDA(米国食品医薬品局)は、輸血に起因する慢性鉄過剰症の治療薬「エクスジェード」(一般名デフェラシロックス)を承認した。

 エクスジェードは、慢性鉄過剰症治療薬では世界初の経口タイプで、経口鉄キレート剤と呼ばれる。1日1回の投与で効果が望め、患者の「生活の質」が大幅に改善するとみられる。

 鉄過剰症は、遺伝に起因するとされる慢性不良性貧血や鎌状赤血球症、サラセミア、骨髄異形成症候群といった疾患を治療する際、大量の輸血をすることで発症。放置すると、体内に過剰な鉄が蓄積され、肝臓や心臓、内分泌せんを損傷する。

 現在の標準的な治療は、患者が輸血中または体内に過剰な鉄分が蓄積中にデスフェラール(一般名デフェロキサミン)を1日1回8時間―12時間点滴で投与。これを1週間のうち5日―6日繰り返すという。1日2回に分けて筋肉注射で投与する場合もある。

 FDAはエクスジェードを患者数が少ないオーファンドラッグ(希少医薬品)に指定し優先審査していた。

06/01/19 未承認薬使用問題検討会議 第7回速記録
 [事務局] 資料2について、概略を御紹介申し上げます。昨年10〜12月の間に欧米4カ
国のいずれかの国で新たに承認された医薬品、いわゆる類型Iに当たりますけど、今回
9つございましたので、資料2に沿って御紹介申し上げます。
---
 5番、デフェラシロックスという薬でございますけれども、アメリカで11月2日に承
認されております。内用懸濁液用の錠剤でございまして、輸血による慢性鉄過剰の効能・
効果ということでございます。作用機序としては、鉄キレート剤ということでございま
す。国内では治験が実施されている最中ということでございます。
 [堀田座長] ありがとうございました。手持ちのものがたくさんあった方がいいのはそ
うなんですが、このスキームに乗せるかどうかということについては、切迫性という点
で、今回どうしてもというわけではないということだと思います。よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。ネララビンは後にしまして、デフェラシロックスですね。
これについてはいかがでしょうか。
 確かに類似薬のデスフェラールという薬は注射薬で、頻回に打たないと有効でないと
されています。現在、デフェラシロックスの治験は進行中ということでございます。
 いかがでしょうか。コメントいただけますか。私はこの薬に興味を持っていますけれ
ども、緊急性という点でどうかと思います。将来開発されると患者さんにとってのメリ
ットは大きいと思いますが、今治験中でもありますので、これをさらに迅速に推し進め
る状況ではないんじゃないかと思っております。よろしいでしょうか。

★06/01/19 未承認薬使用問題検討会議 第7回資料 - [資料 2]平成17年10月〜12月に欧米4カ国のいずれかの国で 新たに承認された医薬品(類型T)[pdf,5p]
5.成分名: デフェラシロックス(deferasirox) 販売名: Exjade
 承認国: 米国(2005年11月2日承認)
 会社名: Novartis Pharmaceuticals Corporation
 剤形・規格:錠剤(内用懸濁液用)・125mg、250mg又は500mg1錠
 効能・効果:輸血による慢性鉄過剰
 用法・用量:投与開始時は1日20mg/kg、血清フェリチン値を見ながら調整
 作用機序等:鉄キレート剤 ○適応疾病の重篤性について: 重篤とはいえない。
 ○医療上の有用性について: 同種同効薬あり
 ○学会・患者団体からの要望: なし
 ○国内状況: 治験実施中












●解説


■鉄過剰

(ヘモジデローシス;ヘモクロマトーシス)

 慢性鉄過剰の特徴は,局所性または全身性の組織内鉄沈着の増加である。組織検査では一般にヘモジデローシスと呼ばれている。過剰な鉄沈着が組織損傷を伴うか,または全身鉄5g以上となればヘモクロマトーシスという用語が適用される(表128-1参照)。ヘモクロマトーシスはHLAと連鎖した遺伝性鉄過剰症で,貯蔵鉄増加を伴う他の遺伝性障害(例,無セルロプラスミン血症,低トランスフェリン血症/無トランスフェリン血症),および非遺伝性鉄過剰症と,病因不明の鉄過剰症を識別しなくてはならない。

 ヘモクロマトーシスの原発型は遺伝性障害で,ホモ接合体を持つものの頻度が1:200,ヘテロ接合体を持つものの頻度が1:8である。ヘモクロマトーシスの遺伝子(HLA-H)は,第6染色体短腕上の単一の点突然変異として最近確認された。その変異では282番目のアミノ酸システインがチロシンに変わっている(nt845→A,845A;Cys 282 Tyr)。臨床的ヘモクロマトーシスの患者の83%が,この変異のホモ接合体であり,その変異はHLA-A様分子をコードしている。主要組織適合性複合体に連鎖するnt 187C→(His 63 Asp)での変異も確認されている;これらの変化はヘモクロマトーシス関連変異と称されてきた。  これらの変異を認識しても,鉄吸収増加の病態生理学的機序を説明することはない。消化管からの鉄吸収増加が鉄過剰の原因であるようだ。鉄排出の生理学的機序は限られているので,鉄が身体に蓄積する。全身鉄量は50gまで上昇することがある。正常値は女性で2.5g,男性で3.5gである。

表128-1 ヘモジデローシスおよびヘモクロマトーシスの分類

 局所性ヘモジデローシス 
   A.  肺(特発性) 
 B.  腎 
 C.  肝(晩発性皮膚ポルフィリン症) 
II. 原発性(遺伝性)ヘモクロマトーシス 
III. 続発性ヘモジデローシスまたはヘモクロマトーシス 
 A.  先天性溶血性貧血 
 B.  ヘモグロビン合成障害(サラセミア) 
 C.  非経口的鉄取り込みの増加,繰り返し行う輸血 
 D.  デキストラン鉄の筋肉内投与 
 E.  鉄の吸収増加 
  1. 鉄の経口摂取増加 
    a. アフリカ-バントゥー族(アルコール性飲料) 
    b. エチオピアにおける(テフという穀類による)ヘモジデローシスおよびヘモクロマトーシス 
    c. 鉄剤の経口投与によるヘモジデローシスまたはヘモクロマトーシス 
    d. カシン-ベック病によるヘモジデローシス 

●症状と徴候

 局所性ヘモジデローシスは主に肺と腎臓で生じ,他の明白な疾患過程の結果として起こるものである。頻発する肺出血に起因する肺ヘモジデローシスは特発性として,グッドパスチャー症候群の一部分としてまたは重症の僧帽弁狭窄症において生じる。ときにこれらの肺への出血症状の出現による鉄喪失が鉄欠乏性貧血を引き起こす。なぜなら鉄が再利用されないからである。腎ヘモジデローシスは,赤血球に対する外傷(例,慢性汎発性血管内凝固症候群,心臓弁尖異常または亀裂,人工弁)や,発作性夜間血色素尿症の際の,広範な血管内溶血の結果生ずる。遊離ヘモグロビンが糸球体で濾過され,腎への鉄沈着が生じるが,その際ハプトグロビンは飽和されている。腎実質は障害されないが,重症のヘモジデリン尿症は鉄欠乏を引き起こす。

 遺伝性ヘモクロマトーシスは,中年以前に症状が出るのはまれである。罹患した男性の80〜90%において,症状が発現する前の全身鉄貯蔵量は10g以上ある。女性では,一般に症状が閉経後に発現する。なぜなら月経時と妊娠中の鉄喪失によっていくらか防御されるからである。それゆえ,50歳前に閉経した女性では肝臓の鉄量が高くなる。

 妊娠中と月経時の失血にもかかわらず,女性はヘモクロマトーシスの表現型を臨床上全て発現する;診断につながる臨床的出来事は通常偶発的なものである。なぜなら,鉄過剰の臨床的な症状は晩期に出現するからである;鉄貯蔵初期においては臨床検査による評価が最もよい方法である。女性では疲労や非特異的な身体症状が初期所見である;男性では,肝硬変や糖尿病がしばしば初発症状である。進行した鉄沈着の臨床所見には肝細胞機能障害と肝硬変,青銅様皮膚色素沈着,糖尿病(患者の50〜60%に明らか),および心肥大,心不全,不整脈や伝導障害によって表現される心筋症が含まれる。下垂体機能不全がよく認められ,しばしばみられる精巣萎縮や性欲喪失の原因となりうる。腹痛,関節炎および軟骨石灰化も生ずるが,頻度は少ない。おそらくこれらすべての変化は,実質組織への鉄沈着に起因する。とは言うものの,糖尿病の頻度が家族性に増加するという事実は,膵鉄症以外の因子が関わっていることを示唆している。肝細胞癌が,肝硬変のどの型よりも高い頻度で,長期にわたるヘモクロマトーシスに生じる;発生率はおよそ14%である。

●診断

 ヘモクロマトーシスは,臨床症状が潜行性で臓器が影響を受ける範囲が様々であるので,しばしば重大な組織傷害後の疾患晩期に診断される;このように,全ての臨床像はゆっくりと現れる。先天性溶血状態(例,鎌状赤血球症,サラセミア)のような他の鉄過剰の非遺伝性機序は,適切に除外されなけらばならない。

 遺伝性ヘモクロマトーシスでは,血清鉄が上昇する(300mg/dLを超える)。血清トランスフェリン飽和度は鉄増加の感度のよいパラメーターであり,50%を超える時評価に値する。血清フェリチンが増加し,赤血球フェリチンは200ag/赤血球以上に増加する。尿中鉄排出は,キレート化剤デフェロキサミン(患者の体格に合わせて500〜1000 mgの筋注)によって著しく増加し(2mgを超える/24時間),これは,診断がつかないような状況時に診断のための検査として用いられてきた。さらに,肝臓の鉄量が著しく増加すると,この変化はMRIによって描出される場合がある。肝生検は最高の診断法とされていたが,現在では線維化(肝硬変)の証拠を得る目的でのみ実施される。遺伝子検査は,診断法の選択肢の1つとなっている。肝臓鉄沈着症の証明と肝臓内鉄量の増加(肝臓鉄指数2を超える;肝臓鉄濃度250μmol/gを超える)によって診断が確定される。

 最も優勢な変異であるC282Yおよび,これよりまれな変異であるH63Dについて検査が可能となり,遺伝子型に基づく臨床診断および一親等の親族に対する適切なスクリーニングは,より簡潔に実施できるようになっている。ヘモクロマトーシス症例の95%以上は,これらの遺伝子変異によるものである。

●治療

 瀉血はヘモクロマトーシスの患者の身体から過剰の鉄を取り除く最も簡単な方法であり,生存率を高めるが,肝細胞癌の頻度を変えることはない。瀉血は診断が確定したらすぐに始めるのが最もよい。約500mL/週の血液(およそ250mgの鉄)を,血清鉄レベルが正常になり,トランスフェリン飽和度が50%より低くなるまで取り除く。通常瀉血は毎週行う。鉄貯蔵が正常になっても,トランスフェリン飽和度が10%未満を維持するように瀉血は続けられる。血清フェリチン濃度は,除鉄の際には余り役に立たないパラメーターである。糖尿病,心臓の異常,インポテンス,およびその他の二次性疾患は,治療適応時に治療する。

●遺伝性鉄過剰

 二つのまれな遺伝性疾患である低トランスフェリン血症/無トランスフェリン血症と無セルロプラスミン血症は鉄貯蔵増加を伴う。トランスフェリン欠乏では,吸収された鉄が非トランスフェリン結合鉄として門脈系に入り,肝臓に沈着する。続いて,生理学的需要によって赤血球系に移動するが,輸送機構の低下によってその移動量は減少する。セルロプラスミン欠乏では,フェロキシダーゼの欠如が結果的にFe2+のFe3+への変換を障害する。Fe3+はトランスフェリンに結合するのに必要とされる;この障害された過程によって鉄が細胞内貯蔵から血漿輸送へと移動するのを減らし,組織鉄の蓄積が生じる。

 この移動障害は血清トランスフェリン(すなわち,鉄結合能)とセルロプラスミン(4章「ウィルソン病」参照)の測定によって診断される。トランスフェリンまたはセルロプラスミン(診断による)による補充療法は理想的だが,これらの製品は治療用には入手不可能である。

●非遺伝性鉄過剰

 輸血による鉄過剰と赤血球産生障害(例,先天性溶血性貧血または異常血色素症)によって鉄利用が低下して生じる鉄過剰は一般に病歴によって識別される。これらの状況(ときに続発性ヘモクロマトーシスと称される)は貧血を伴うので,瀉血は不可能である。  デフェロキサミン20〜40mg/kg/24時間を夜間に小さな携帯用ポンプを使って皮下注もしくは静注で投与すると効果的に鉄貯蔵を減らせる。デフェロキサミン療法では速成耐性を起こすので,効果が継続しているか評価すべきである(通常尿中鉄の測定による)。代わりとして,ピンク色の尿を確認した場合は尿中鉄50mg/日を超えている。

●原因不明の鉄過剰

 肝実質疾患,特にアルコール性肝疾患,非アルコール性脂肪肝,および慢性C型肝炎は鉄貯蔵増加を伴う。この鉄増加の機序は不明だが,遺伝性ヘモクロマトーシスは可能性のある背景的病因としていつでも考慮にいれて,評価すべきである。除鉄が遺伝性ヘモクロマトーシスではないこれらの患者の肝機能不全を改善することはないようである。

●三幸資料

メルクマニュアル第17版日本語版
 - 第128章 鉄過剰[鉄過剰]
 - 第127章 貧血〜サラセミア
 - 第127章 貧血〜鉄利用障害性貧血









●データ











●臨床ガイドラインなど











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作成:2006.4.10 最終更新:2006.8.17 小菅博之
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