MLリソース:抗結核剤





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■個別収録製品

[1271]●Quantiferon - TB Gold (Cellestis) クォンティフェロンTB-2G

 日本語版註)Quantiferon - TB Gold (Cellestis) クォンティフェロンTB-2G
 【別名】 【開発元】Cellestis Limited[Australia]  [DBR_ID]
 【承認】FDA申請=、FDA承認=3-Dec-2004 ; 【製剤】刺激抗原E (ESAT-6) 結核菌特異蛋白ESAT-6、刺激抗原C (CFP-10) 結核菌特異蛋白CFP-10ほかキット 【適応】a whole-blood test for use as an aid in diagnosing Mycobacterium tuberculosis infection, including latent tuberculosis infection (LTBI) and tuberculosis (TB) disease. 【用法用量】本品による測定は2つのステージで行われる。 ステージ1は、ヘパリン加採血した検体(全血)に結核菌特異抗原(ESAT-6およびCFP-10)を添加して混合後、静置培養する。被験者が結核菌に感染している場合、Tリンパ球が活性化され、IFN-γを産生する。ステージ2はこの全血から上清(血漿検体)を採取し、サンドイッチ酵素免疫測定(ELISA)法にてIFN-γ量を測定する(図1)。あらかじめIFN-γ標準液の希釈列を作製しておき、検体と共に測定する。得られた標準液の吸光度から、IFN-Yの標準曲線を作成し、検体中のIFN-γ量を算出する。IFN-γ測定値が、陽性カットオフ値以上の場合は陽性(被験者は結核菌感染陽性)、陰性カットオフ値未満の場合は陰性、陰性カットオフ値以上陽性カットオフ値未満の場合は「判定保留」と判定する。 【測定原理】
人はいったん結核菌に感染すると、発症しなくても、生体内のTリンパ球が記憶し、外部から再び結核菌あるいはそれと同じ抗原が入り込むと、細胞性免疫として血液中のTリンパ球が免疫応答を起こす。
この細胞性免疫応答の一つの指標が産生されるIFN-γであり、この現象は被験者の全血を用いたin vitroの試験でも、刺激抗原を添加することにより観察できる。
また、ヒト型結核菌の遺伝子配列の中でBCGワクチンに用いるBCGとは異なる領域が同定され1)-3)、その異なる領域から産生される結核菌特異蛋白ESAT-6とCFP-10が、ヒト型結核菌感染に対して特異的な刺激抗原となりうることが認められた4)。よって、これらの蛋白をin vitroで利用することにより、BCGワクチン接種の有無に影響を受けることなく、結核菌感染の診断が可能になる。本品は、これらの抗原と原理を応用したものである。 【特徴】体外診断用医薬品 インターフェロンーγ遊離試験キット 【製品情報】http://www.quantiferon.com/ 【添付文書】QuantiFERON-TB Gold (QFT-Gold) 【EU】「QuantiFERON-TB GOLD」として現在米国とヨーロッパで販売。 【日本】クォンティフェロンTB-2G[製造販売元/株式会社ニチレイバイオサイエンス 販売元/株式会社日本ビーシージーサプライ]申請2003.5、輸入承認2005.4.14 【製剤〜日本】 【使用目的〜日本】
全血の結核菌特異蛋白との共培養による遊離インターフェロンーγの測定
I.活動性結核の診断補助
 X線所見や喀痰塗抹標本で結核を確定できず、他の臨床所見等で、結核を疑う者
U.潜在結核の診断補助
 @定期外健診として、集団発生の際の感染性結核患者との接触者
 A感染性結核患者との接触機会の多い医療従事者 【製品情報〜日本】http://www.bcg-qft.com/ 【添付文書〜日本】 【その他】製品の日本名クォンティフェロンTB-2Gは「QuantiFERON-TB GOLD」として現在米国とヨーロッパで販売。





【日本語版コメント1271】
平成18年末現在の結核登録患者数は65,695人であり、前年より2,813人減少している。死亡者数は2,267人。 2006年の日本における結核の新登録患者数は26,384人(前年28,319名)で,人口10万あたりの罹患率は20.6。 世間では結核が過去の病気と思われがちだが、現在結核薬が効かない「薬剤耐性」の大きな課題を抱えている。
 日本の結核菌の薬剤耐性の状況は、未治療(初回治療)患者に関する限り悪くはないし、最近5年間は安定している。ただし、既治療患者では、たとえば多剤耐性例が10%になんなんとしているなど、治療ははじめからきわめて困難な状況にある場合が少なくない。 世界保健機関(WHO)が警戒を呼びかけている超多剤耐性結核菌(XDRーTB)に、国内の慢性の結核患者の4割が感染していたことが、結核研究所の調べでわかった。 昨2006年10月に、WHOは、第1選択として使われる2種類の結核薬が効かない結核を「多剤耐性」、さらに2種類以上の薬が効かない結核を「超多剤耐性 XDR-TB:Extensively Drug Resistant Tuberculosis」と定義し、治療の難しいXDR-TBの対策を強化するよう世界に求めた。

生物テロ対策のため病原体の管理体制を強化 昨年末の国会で、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症法)が大幅に改正。この改正感染症法は昨2006年12月8日に公布され、一部を除き、今年6月頃に施行された。「結核予防法」は廃止され、感染症法に組み込まれた。
結核対策においては,一人の患者さんが登録された際に行う定期外健康診断(結核予防法第5条に基づく)で感染の拡がりを正確に判断することが重要である。日本では乳児結核や重症結核の予防のため,BCGが定期の予防接種として行われているため,ツベルクリン反応(ツ反)を実施すると,結核に感染していなくても陽性の結果が出ることが少なくない。それはツ反に用いる注射液:PPD(purified protein derivative)には,数百種類もの結核菌抗原が含まれており,BCGと高い交差性を有し,それらに反応してしまうためである。
その問題を解決したのが,クォンティフェロン第2世代(QFT-2G)である。これは,検査を受ける人のリンパ球をESAT-6およびCFP-10という結核菌に特異的なタンパク質を模倣して合成したペプチドで刺激して,T細胞から産生されるインターフェロン-γの量により判定する。 近年,BCGに影響されない結核感染診断クォンティフェロンTB-2G(QFT)が,国内外で注目されている。 2007年4月の感染症法改正で結核は二類感染症に指定されたが,その届出基準や,行政による新しい接触者健康診断の手引きにおいても,QFTが非常に重要視されている。





【市場】



■市場調査レポート
市場調査報告書:結核治療ステークホルダーオピニオン: 結核−開発パイプラインが活動の徴候を示しています 
Datamonitor; 発行日: 2009年3月20日
結核は世界各地で疾患や死亡の大きな原因となっており、2006年には罹患者1440万人、
新たな発症例920万人、170万人が死亡しています。しかし主要7か国では同疾患の負荷が
小さく、急減傾向にあるため、最近まで薬剤およびワクチンの開発活動は限定的でした。
医薬品開発者や研究財団では、結核予防・治療のため、新たなワクチン数種および治療
方法を試験中です。
採用されている予防戦略には、以前のBCGワクチンをブーストし、保護作用を高め長期間
持続させる方法、新たなワクチンによる成人の肺結核予防、および免疫療法ワクチンが
含まれています。

2007年、世界の結核市場は約3億ドル、2004−07年期の成長はCAGR2.2%とわずかな拡大を
見せました。
主要7か国市場では結核発症率は低く、全売上の4割を占めるに過ぎず、大半(6割)は
世界の結核高負担国の大半を含むそれ以外の諸国からの売上です。

現在第2選択薬として使用される薬剤は毒性が高く、第1選択薬に比べ有効性が低いため
、第2選択療法における商業的機会が最大といえます。
治療期間を短縮できる薬剤、薬剤耐性結核菌に効果のある薬剤には大きな商業的成功の
可能性があります。




【開発中の新薬】開発中の新薬[<情報提供:日本製薬工業協会>]	/2011.6.1
【効能追加】非結核性抗酸菌症
治験薬記号(一般名)
および剤型
予定される効能又は効果、
対象疾患名および症状名
開発段階その他
国内海外 (地域)
OPC-67683 経口[大塚製薬]多剤耐性肺結核症第U相 第U相(南アフリカ/グローバル)自社開発:自社品
【メモ】OPC-67683(nitroimidazo-oxazole)は大塚製薬で創薬された新規のnitroimidazole誘導化合物の抗結核薬である。本薬はin vitroで、耐性臨床分離株を含む結核菌にMIC値6-24ng/mLと強力な活性を示し、既存抗結核薬との交叉耐性は見られなかった。

in vivoでは、結核菌kurono株感染IRCマウスモデルに対する1日1回28日間経口投与で、肺内生菌数を指標とした有効性は、rifampicin、isoniazidと比べて6-7倍強力であった。ICRマウスへの本剤0.625mg/kg単回経口投与で、血漿中有効濃度は、100.4ng/mL、肺内有効濃度は273ng/gであった。本剤と既存結核剤との併用で、in vitro、in vivoの何れにおいても拮抗作用は認められなかった。

結核菌H37Rv細胞内感染のTHP-1ヒトマクロファージに対し、本剤、isoniazid、rifampicinは72時間曝露で抗結核菌活性を示したが、ethambutol 、streptomycin、pyrazinamideは最大6.25μg/mLでも活性を示さなかった。本剤、isoniazid、rifampicinの90%殺菌濃度はそれぞれ215、123、>780ng/mLで、本剤の細胞内活性は、濃度と時間に依存した。2、4、8、24時間のパルス処理では、本剤の抗結核菌活性はisoniazid、rifampicinと比べて、それぞれ1.8、3.2倍強力であった。本剤は同結核菌感染A549II型肺胞内皮細胞内でも同様の活性を示したことから宿主細胞のタイプに係わらず、細胞内で抗結核菌活性を発揮することが明らかになった。

本剤は比較的良好に経口吸収され、殆どの組織に分布した。分布量は肝臓>腎臓>肺>心臓>小脳>脾臓>血漿の順で、肺組織内濃度は血漿中の3-7倍であった。本剤は肝ミクロゾームで代謝されず、血漿中に主要代謝産物は存在しなかった。また肝ミクロゾームの何れのCYP酵素に対しても阻害活性を示さなかったことから、他剤と併用投与した場合に、薬物動態的相互作用を起こさないことが示唆された。  本薬は2005年12月に米国Washington DCで開催された45th ICAAC国際学会で初めて世界に公表され、世界中から注目を集めるトピックスとなった。

●表から削除〜承認など
「クラリシッド錠200mg」(一般名:クラリスロマイシン)[アボット ジャパン]【効能追加】MAC 症を含む非結核性抗酸菌症承認08.8.29 大正富山医薬品株式会社と共同販売
クラリス錠200 経口 [大正製薬]マクロライド系抗生物質:非結核性抗酸菌症(肺感染症)(適応追加)承認2008.8.29 アボット ジャパン共同 大正製薬オリジン
「エブトール®125mg,250mg 錠」(一般名:エタンブトール塩酸塩)[科研製薬]承認2011.5.20 自社品
【メモ】エブトールにつきましては、2010年11月29日に開催されました薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会において、公知申請*を行って差し支えないとの事前評価を受けました。当社はこの評価に基づき、2010年12月14日に効能・効果および用法・用量の追加申請を行っておりました。  「エブトール」は1967 年より「適応菌種:本剤に感性の結核菌、適応症:肺結核及びその他の結核症」の効能・効果で販売されております。  添付文書 - インタビューフォーム
「ミコブティンカプセル150mg」LM427(リファブチン)[ファイザー]<適応菌種>本剤に感性のマイコバクテリウム属<適応症>結核症、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む非結核性抗酸菌症、HIV感染患者における播種性MAC症の発症抑制発売2008.10.7
承認2008.7.16
申請2008.6


【メモ】製品サマリ - 添付文書 - インタビューフォーム

【T-1.開発の経緯】
本邦において結核の罹患率は減少傾向にあるとはいえ、人口10万人あたり20.6人、年間発症患者数2万6千人以上(2006年)と米国の5倍、欧米諸国の中でも比較的罹患率の高いとされる英国の1.5倍と、依然として結核中進国に位置づけられている。米国ではHIVの流行により結核が増加に転じ、近年報告される結核は、HIV感染者に集中する傾向がある。HIV感染症の治療は種々の抗レトロウイルス薬を組み合わせたHighly Active Anti-Retroviral Therapy(HAART)が行われるようになり、予後は著しく改善した一方、免疫再構築症候群として結核を含む抗酸菌症の発症が問題となっている。代表的な抗酸菌症であるマイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症の発症予防に用いられるマクロライド系抗菌薬は、副作用として下痢がみられることから、HIV感染患者では体力維持の観点からしばしば服薬継続が困難となる。さらに、近年報告されつつある多剤耐性結核に対して有効な薬剤はほとんどないことから、新たな抗菌薬が求められている。また、近年、免疫機能正常者における非結核性抗酸菌(NTM)症も本邦では増加傾向にあるが、現在使用可能なNTM症治療薬の適応はHIV感染者/エイズ患者に限られており、新たなNTM症治療薬の承認が待たれていた。

ミコブティン(一般名リファブチン)は、リファンピシンを改良し、優れた抗菌活性及び組織分布を有する化合物として、旧ファルミタリア・カルロ・エルバ(Farmitalia Carlo Erba:FICE、ミラノ)社(現ファイザー社)により開発されたリファマイシン系抗菌薬である。海外では1992年にイタリアで承認されて以降、HIV感染者におけるMAC症の治療、HIV非感染者におけるNTM症または結核症治療薬として、2008年4月現在、世界35ヵ国・地域において承認されている。

本邦でミコブティンは、承認以前より厚生労働省エイズ治療薬研究班(班長 東京医科大学臨床検査医学科主任教授 福武勝幸)において、エイズ治療研究を目的に個人輸入され、エイズ治療を専門とする様々な国内医療機関に提供されてきた。2005年10月に開催された第6回未承認薬使用問題検討委員会において、HIV感染患者におけるMAC症の治療、及び結核(初回治療例、多剤耐性例)治療を目的とするミコブティンの製造販売承認申請が要請された。さらに2006年6月に厚生労働省医薬食品局審査管理課及び独立行政法人医薬品医療機器総合機構より、上記の効能に加え、HIV感染患者におけるMAC症発症抑制及びHIV非感染者におけるNTM症の治療も含めた承認申請が要請された。

ファイザー株式会社は、これらの要請を受け、ミコブティンの本邦における承認申請の可能性について検討し、「適応外使用に係る医療用医薬品の取り扱いについて(平成11年2月1日、研4、医薬審第104号)」に準じて、日本人患者を対象とした臨床試験を実施することなく、本邦において申請可能であると判断し、海外臨床データに基づき2007年6月に承認申請を行い、2008年7月に承認された。

【T-2.製品の特徴及び有用性】
1.HIV非感染者の非結核性抗酸菌症に適応を取得した国内初の抗菌薬である。(2008年7月)
2.リファンピシン耐性結核菌の約30%に効果が期待できる。
3.HIV感染患者の播種性MAC症に対し、発症抑制及び治療効果が得られる。
4.抗HIV薬との併用が可能※なリファマイシン系抗菌薬である。(2008年7月現在)
※併用注意薬剤を含む
5.安全性
外国臨床試験の第U相試験8試験及び第V相試験13試験で得られた安全性成績を評価した。総症例3,216例(肺結核症の治療:977例、HIV感染患者における非結核性抗酸菌症の治療:1,163例、HIV非感染者における非結核性抗酸菌症の治療:510例、エイズに伴うMAC症の発症抑制:566例)中、1,087例(33.8%)に有害事象が認められた。主なものは、白血球減少症195件(6.06%)、尿変色172件(5.35%)、悪心127件(3.95%)、発疹110件(3.42%)、嘔吐83件(2.58%)、発熱70件(2.18%)、肝機能異常62件(1.93%)、腹痛57件(1.77%)、貧血56件(1.74%)、血小板減少症51件(1.59%)、下痢44件(1.37%)、Al-P増加41件(1.27%)等であった。(承認時までの調査における有害事象の集計)

なお、重大な副作用として、白血球減少症、貧血、血小板減少症、汎血球減少症、肝機能異常、黄疸、肝炎、ショック、心停止、心室細動、不整脈、脳出血、溶血性貧血、消化管出血(吐血、メレナ、胃腸出血)、偽膜性大腸炎、深部静脈血栓症、血栓性血小板減少性紫斑病、腎機能障害、筋痙縮、痙攣、精神病性障害、歩行障害、ブドウ膜炎が報告されている。
 

新抗結核薬の開発状況,大塚製薬の新薬OPC-67683について "Global Alliance for TB Drug Development"の支援による抗結核薬の開発状況   土井教生(結核研究所研究部主任研究員) 国内で未承認の抗結核薬について(資料と展望No.42) 現時点においてわが国で「抗結核薬」ないし「抗酸菌症治療薬」として承認されていないが、   国際的にはなんらかの形で結核の治療に用いられている薬剤について文献調査の結果を報告する。   伊藤 邦彦(結核研究所対策支援部医学科長) New Medicines in Development[PhRMA 米製薬協] /2007.10.14 [MemberArea]New Medicines in Development[PhRMA 米製薬協]
Registered NameCompanyIndicationStatus備考
(+)-Calanolide A(NSC 675449)Tuberculosis米I
AERAS-402AerasTuberculosis米I
Golotimod(SCV-07)SciCloneTuberculosis
(HCVではP2)
米I
Moxifloxacin(Avelox)Bayer[追加]Tuberculosis米II
PA 824TB AllianceTuberculosis米I
SQ 109Sequella IncTuberculosis米I
ThalidomideTuberculosis米Clinical
TMC 207Tibotec PharmaceuticalsTuberculosis米II
rBCG30(live recombinant Tuberculosis vaccine)Aeras Global TB Vaccine Foundation/ UCLATuberculosis米I
Tuberculosis vaccineGlaxoSmithKline(旧Corixa)Tuberculosis米I
. Two billion people worldwide are carriers of the tuberculosis (TB) bacillus, the germ that can lead to active TB. Every year, nearly 9 million people develop active TB, and 1.7 million die of the disease. Virtually all TB sufferers live in developing countries, most of whom are poor and between the ages of 15 and 54. Between 2000 and 2020, nearly 1 billion more people will become newly infected with TB; 200 million will become sick; and 35 million will die, unless current efforts to control TB are greatly expanded.1 . Eighty percent of all cases of TB occur in just 22 countries, most in Africa and Asia. There were 121,000 cases in industrialized countries in 2000.1 ●[WHO]The current anti-TB drug research and development pipeline[pdf,48p; 2003] ●世界における新しい抗結核薬開発の現状[pdf,9p;2007] 【解説資料】メルクマニュアル第17版日本語版 - 第157章マイコバクテリアによる感染症:結核IDWR:感染症の話 結核 - - 【データ】 (財)結核予防会結核研究所 - 概要、一般向け疾患情報、国際動向、統計資料、日本結核病学会の案内。 -★結核の統計 Point 1 新登録結核患者数・罹患率は過去7年連続で減少している。      新登録結核患者数 26,384 人       罹患率(人口10万人対の新登録患者数) 20.6  (対前年比1.6減) Point 5 新登録結核患者における高齢者の割合は、増加傾向にある。       70歳以上の新登録結核患者の占める割合 47.0% (対前年比2.1増) Point 7 世界的に見て、日本は依然として結核中まん延国である。      日本の罹患率(20.6)は、カナダ(4.6)の4.5倍、米国(4.7)の4.4倍、オーストラリア(5.1)の4.0倍 結核発生動向速報(結核年報2009シリーズ)[2011.2.18] 最近,世界的に問題とされているのが,多剤耐性結核 です。結核サーベイランスでも耐性菌について詳しく報 告するようになっています。2009年は感受性検査が実施 されたのは,結核菌培養陽性患者9,758人(表6 新登 録肺結核菌培養陽性患者-登録時同時結果,性,都道府 県(政令市・中核市含む),指定都市別より全国総数− 非結核性抗酸菌−同定未実施−不明)中,6,920人(表7 より全国総数−INH,PFP未実施−その他・不明)(70.9%) であり,2008年の51.1%(4,332/8,473)より感受性検査把 握率が向上しました。初回治療と再治療患者を合わせた データでは,多剤耐性:少なくともヒドラジド(INH)と リファンピシン(RFP)の両剤耐性の率は0.8%(56/6,920) であり,単独およびすべての組み合わせのINH耐性率は 5.0%(346/6,920)でした。2002年の結核療法研究協議 会が実施した感受性検査の結果,すなわち,初回・再治 療を合わせた多剤耐性率1.9%(60/3,122)で,すべての INH耐性率(5%)に比べて,多剤耐性率は減少しまし たが,INH耐性率は減少していません。データは70%し か把握できていないので,結論は出せませんが,少なく とも6,920人の検査結果であり,参考になるでしょう。し かし,もっと大事なことは,自らの自治体に何人の多剤 耐性結核患者がいるかについて把握されているかという ことです。少なくとも,発表されている数字だけを見れば, どの自治体でも多剤耐性患者は10人未満であり,個別に 把握することも可能です。 [厚生労働省]感染症情報 - 結核平成21年結核登録者情報調査年報集計結果(概況)[2010.8.25] ○結核患者の発生は未だ2万4千人以上である。結核罹患率は引き続き減少傾向にあるが、減少率は2%台と低い。 新登録結核患者数 24,170人 罹患率(人口10万人対の新登録結核患者数) 19.0 (対前年比0.4減) 1 新登録結核患者数、罹患率 kホ平成21年中に新たに結核患者として登録された者の数は24,170人で、前年より590人減少している。 kホ罹患率は19.0であり、前年の19.4より0.4減少し減少傾向は続いているが、平成21年も減速 (H18からH19は0.8減少 H19からH20は0.4減少)は改善していない。 kホ菌喀痰塗抹陽性肺結核患者数は9,675人で、前年より134人の減少である。菌喀痰塗抹 陽性肺結核患者が新登録結核患者数に占める割合は40.0%で前年より0.4ポイント大きくなっている。
区分平成17年平成18年平成19年平成20年平成21年
新登録結核患者数28,319人26,384人25,311人24,760人24,170人
罹患率(人口10万対)22.220.619.819.419
菌喀痰塗抹陽性肺結核患者数11,318人10,492人10,204人9,809人9,675人
新登録結核患者数に占める割合40.0%39.8%40.3%39.6%40.0%
2 結核登録者数、有病者数、有病率 kホ平成21年末現在の結核登録者数は59,573人であり、前年より2,671人減少している。 うち、活動性全結核患者数は18,915人であり、前年より1,106人減少している。 有病率は14.8であり、前年の15.7より0.9減少している。
区分平成17年平成18年平成19年平成20年平成21年
結核登録患者数68,508人65,695人63,556人62,244人59,573人
活動性全結核患者数23,969人21,976人20,637人20,021人18,915人
有病率(人口10万対)18.817.216.215.714.8
死亡者数、死亡率、死亡順位 kホ平成21年中の結核による死亡者数は2,155人(概数)で、前年の2,220人に比べ65人 減少、死亡率は0.1低下し1.7となっている。死因順位は、24位である。
区分平成17年平成18年平成19年平成20年平成21年
死亡順位25位26位27位25位24位
死 亡 数2,296人2,269人2,194人2,220人2,155人
死亡率(人口10万対)1.81.81.71.81.7
平成20年結核登録者情報調査年報集計結果(概況) ○結核罹患率は前年20を下まわり、引き続き低下傾向にあるが、未だ2万4千人以上の患者の発生がある。 新登録結核患者数 24,760人 罹患率(人口10万人対の新登録結核患者数) 19.4 (対前年比0.4減) ○世界的に見て、日本は依然として結核中まん延国である。 日本の罹患率(19.4)は、米国(4.3)の4.5倍、カナダ(4.7)の4.1倍、 スウェーデン(5.4)の3.6倍、オーストラリア(5.5)の3.5倍。 1 新登録結核患者数、罹患率 kホ平成20年中に新たに結核患者として登録された者の数は24,760人で、前年より551人減少している。 kホ罹患率は19.4であり、前年の19.8より0.4減少し減少傾向は続いているが、平成20年は さらに減速(H17からH18は1.6減少 H18からH19は0.8減少)が顕著となっている。 kホ菌喀痰塗抹陽性肺結核患者数は9,809人で、前年より395人の減少である。菌喀痰塗抹 陽性肺結核患者が新登録結核患者数に占める割合は39.6%で前年より0.7ポイント小さくなっている。 2 結核登録者数、有病者数、有病率 kホ平成20年末現在の結核登録者数は62,244人であり、前年より1,312人減少している。 うち、活動性全結核患者数は20,021人であり、前年より616人減少している。 有病率は15.7であり、前年の16.2より0.5減少している。 3 死亡者数、死亡率、死亡順位 kホ平成20年中の結核による死亡者数は2,216人(概数)で、前年の2,194人に比べ22人増加 、死亡率は0.1上昇し1.8となっている。死因順位は、25位である ●平成19年結核登録者情報調査年報集計結果(概況) 2007年度結核罹患率(人口10万人対)は20を下まわった19.8だが、未だ25,311人の患者の発生がある。 2007年末現在の結核登録者数は63,556人であり、前年より2,139人減少している。 2007年中の結核による死亡者数は2,188人で、前年の2,269人に比べ81人減少、死亡率は 前年より0.1減少し1.7となっている。死因順位は、27位である。 ●平成18年結核発生動向調査年報集計結果(概況) ・ 新登録結核患者数、罹患率 平成18年中に新たに結核患者として登録された者の数は26,384人で、前年より1,935人減少している。 罹患率は20.6であり、前年の22.2より1.6減少しており、減少傾向が続いている。 菌喀痰塗抹陽性肺結核患者数は10,492人で、前年より826人の減少である。菌喀痰塗抹陽性肺結核患者が新登録結核 患者数に占める割合は39.8%で前年より0.2ポイント小さくなっている。 ・平成18年末現在の結核登録患者数は65,695人であり、前年より2,813人減少している。うち、活動性全結核患者数は21,976人であり、前年より1,993人減少している。 有病率は17.2であり、前年の18.8より1.6減少している。 ・死亡者数、死亡率、死亡順位 平成18年中の結核による死亡者数は2,267人で、前年に比べ29人減少、死亡率は前年同様1.8となっている。死因順位は、26位である。 ●「患者調査」
疾病分類名   (単位:千人)1999年度2002年度2005年度
●結核(A15−A19)(47)(38)
A15  呼吸器結核,細菌学的又は組織学的に確認されたもの(-)(-)
 A150  肺結核,培養の有無にかかわらず喀痰鏡検により確認されたも--
 A151  肺結核,培養のみにより確認されたもの--
 A152  肺結核,組織学的に確認されたもの--
 A153  肺結核,確認されてはいるが,その方法については詳細不明の--
 A154  胸腔内リンパ節結核,細菌学的または組織学的に確認されたも--
 A155  喉頭,気管および気管支の結核,細菌学的または組織学的に確--
 A156  結核性胸膜炎,細菌学的または組織学的に確認されたもの--
 A157  初感染呼吸器結核,細菌学的または組織学的に確認されたもの--
 A158  その他の呼吸器結核,細菌学的または組織学的に確認されたも--
 A159  詳細不明の呼吸器結核,細菌学的または組織学的に確認された--
A16  呼吸器結核,細菌学的又は組織学的に確認されていないもの(42)(35)
 A160  肺結核,細菌学的および組織学的検査陰性のもの--
 A161  肺結核,細菌学的および組織学的検査が実施されていないもの--
 A162  肺結核,細菌学的または組織学的確認の記載がないもの3527
 A163  胸腔内リンパ節結核,細菌学的または組織学的確認の記載がな00
 A164  喉頭,気管および気管支結核,細菌学的または組織学的確認の00
 A165  結核性胸膜炎,細菌学的または組織学的確認の記載がないもの22
 A167  初感染呼吸器結核,細菌学的または組織学的確認の記載がない21
 A168  その他の呼吸器結核,細菌学的または組織学的確認の記載がな0-
 A169  詳細不明の呼吸器結核,細菌学的または組織学的確認の記載が35
A17+  神経系結核(-)(0)
 A170  結核性髄膜炎00
 A171  髄膜(性)結核腫--
 A178  その他の神経系結核00
 A179  神経系結核,詳細不明--
A18  その他の臓器の結核(4)(2)
 A180  骨および関節の結核21
 A181  尿路性器系の結核10
 A182  結核性末梢(性)リンパ節症01
 A183  腸,腹膜および腸間膜リンパ節の結核10
 A184  皮膚および皮下組織の結核00
 A185  眼の結核--
 A186  耳の結核-0
 A187  副腎の結核--
 A188  その他の明示された臓器の結核00
A19  粟粒結核(1)(1)
 A190  急性粟粒結核,単一の明示された部位--
 A191  急性粟粒結核,多部位--
 A192  急性粟粒結核,詳細不明--
 A198  その他の粟粒結核--
 A199  粟粒結核,詳細不明11
B90  結核の続発・後遺症(13)(15)
 B900  中枢神経系結核の続発・後遺症00
 B901  尿路性器結核の続発・後遺症--
 B902  骨および関節の結核の続発・後遺症00
 B908  その他の臓器の結核の続発・後遺症00
 B909  呼吸器および詳細不明の結核の続発・後遺症1315
厚生科学審議会感染症分科会結核部会 第12回資料[2007.7.30] - 第12回議事録 昨年の10月にWHOがExtensively Drug Resistant Tuberculosis(XDR−TB)、日本語の仮訳と しまして超多剤耐性結核というのを定義、発表したんですけれども、この合致する例が どの程度あるかというのを検討したものであります。 本来であれば、データを資料として配付できるようにするべきところでございますけ れども、誠に申し訳ございません。現在、学会誌に投稿中であるということで、詳細を 配付することができません。結果の概要につきましては、おおむね400量を若干超える 集まった菌株の中の約4分の3程度が、多剤耐性に該当しまして、更に、その多剤耐性 の株の半数以上が、このWHOが新たに提唱したXDR、超多剤耐性の定義に当てはま る。こういった結果でございました。 この超多剤耐性につきましては、結核療法研究会における調査結果も既に発表されて いまして、この中では、薬剤耐性の約3割程度というデータがありますけれども、今回 の慢性排菌例というのは非常に長い経過を持っているという例ですので、そのデータよ りかなり大きい多剤耐性の半数以上が、超多剤耐性に該当するという結果でございまし た。 世界保健機関(WHO)が警戒を呼びかけている超多剤耐性結核菌(XDRーTB)に、国内の慢性の結核患者の 4割が感染していたことが、結核研究所の調べでわかった。  こうしたデータは過去になく、改めて薬の適切な使い方が問われることになりそうだ。30日開かれた厚生科学 審議会結核部会で報告された。  昨年10月に、WHOは、第1選択として使われる2種類の結核薬が効かない結核を「多剤耐性」、さらに2種 類以上の薬が効かない結核を「超多剤耐性」と定義し、治療の難しいXDR-TBの対策を強化するよう世界に求めた。 ●改正感染症法における結核対策[IASR Vol.28 No.7(No.329)July 2007] 感染症法における結核対策がスタートした。結核はポリオ、ジフテリア、SARSとともに二類感染症に分類された。 一方、結核菌は多剤耐性の場合は三種、それ以外の場合は四種病原体とされた。 結核予防法第22条では、医師は結核患者であると診断した時は2日以内に最寄りの保健所に届け出ることになって いた。初感染結核(いわゆるマル初)の届け出は、以前は取り扱いが明確になっていなかったが、2005(平成17) 年4月の改正結核予防法の施行後、活動性分類から削除され、届出の対象でないことが明確にされた。改正感染症 法では、法第12条に基づき、二類感染症である結核は患者(疑似症患者を含む)および無症状病原体保有者(ただ し、治療を必要としない者は除く)を直ちに届出なければならないこととなった。 ●結核 2005年現在[IASR Vol.27 No.10(No.320)October 2006] - 最近の日本の薬剤耐性結核の状況[IASR Vol.27 No.10(No.320)October 2006] 日本の結核菌の薬剤耐性の状況は、未治療(初回治療)患者に関する限り悪くはないし、最近5年間は安定してい る。ただし、既治療患者では、たとえば多剤耐性例が10%になんなんとしているなど、治療ははじめからきわめて困難な状況にある場合が少なくない。 【臨床ガイドライン】「結核診療ガイドライン」 - 「結核診療ガイドライン」[抄] 日本結核病学会;発行年2009 南江堂.2009 ●「感染症法に基づく結核の接触者健康診断の手引き (改訂第3版)」 作成機関 : 平成18年度厚生労働科学研究「効果的な結核対策に関する研究班」 発行年 : 2008 ●「肺非結核性抗酸菌症に対する外科治療の指針」 作成機関 : 日本結核病学会 発行年 : 2008 結核 83(7):527-528.2008 ●「肺非結核性抗酸菌症化学療法に関する見解 2008暫定」 作成機関 : 日本結核病学会 発行年 : 2008 書誌 : 結核 83(11):731-734.2008 ●「肺非結核性抗酸菌症診断に関する指針 - 2008年」 作成機関 : 日本結核病学会 発行年 : 2008 書誌 : 結核 83(7):525-526.2008 ●【翻訳版】医療環境における結核菌の伝播予防のためのCDCガイドライン 作成機関 : CDC:Centers for Disease Control and Prevention 発行年 : 2005 書誌 : メディカ出版.200610月発行 横浜市立大学附属病院 満田 年宏 訳  B5判 328頁 定価4,410円(本体4,200円+税) ●【翻訳版】結核菌感染診断のためのQuantiFERON-TB Gold使用のガイドライン 作成機関 : CDC:Centers for Disease Control and Prevention 発行年 : 2005 書誌 : 呼吸器疾患・結核. 資料と展望 52:1-6.2006     Guidelines for Using the QuantiFERON®-TB Gold Test for Detecting Mycobacterium tuberculosis Infection, United States結核菌感染診断のためのQuantiFERON-TB Gold使用のガイドライン【CDCオリジナルの抄訳】(2005) - CDC (結核予防会結核研究所) 森亨抄訳 呼吸器疾患・結核. 資料と展望 52:p.1-6 2006  【CDCオリジナル】 【翻訳版】結核・非結核性抗酸菌症診療ガイドライン:米国胸部学会ガイドライン 第2版 作成機関 : American Thoracic Society  発行年 : 2003 書誌 : 医学書院.2004年 10月 監訳:泉 孝英 判型B5 頁208  定価4,410円 ●「結核院内(施設内)感染予防の手引き」 作成機関 : 厚生省新興再興感染症研究事業 積極的結核疫学調査緊急研究班 発行年 : 1999 ●「肺結核初回標準治療法に関する見解」 作成機関 : 日本結核病学会 発行年 : 1995 書誌 : 結核 70(12):705-707.1995 ●医療環境における結核菌の伝播予防のためのCDCガイドライン (2005) - CDC 満田年宏訳・著 メディカ出版 2006 (M8.61/C)   (オリジナル) - 日本結核病学会予防委員会 結核 8(5): 393-397 , 2006 ●National Guideline Clearinghouse - 米国 国際的には、CDC/ATSガイドラインが標準。 ●WHO guidelines on tuberculosis - Guidelines for treatment of tuberculosis, fourth edition [2010; p147] - - ●[CDC]Tuberculosis - TB Guidelines - - 【総説記事・文献】 【ニュース・トピックス】
●「超薬剤耐性結核」(XDR―TB)

薬効かない結核、年間100人推計 厚労省が研究班[朝日新聞2007.10.14]

既存の治療薬がほとんど効かない「超多剤耐性」(XDR)の結核患者が、05年に国内で結核を発症した約2万8000人のうち約100人いたという推計が、財団法人・結核予防会結核研究所(東京都清瀬市)の調査結果から判明した。この患者は長期入院して治療しても感染性がなくならないことが多く、いつまで入院させるか議論がある。厚生労働省は長期入院患者らの実態調査を行い、感染拡大防止と人権配慮を踏まえた対策を検討するため、研究班を立ち上げた。

薬効かぬ新型結核35か国に感染拡大…who報告[読売新聞2007.3.23]

【ジュネーブ=渡辺覚】世界保健機関(WHO)は22日、結核に関する年次報告を発表、多くの抗結核薬が効かず、治療が極めて難しい新型結核「超薬剤耐性結核」(XDR―TB)の感染確認が、日本を含む世界35か国にまで拡大し、感染症の国際対策にとって「深刻な脅威」となる恐れがあると明らかにした。

薬効かない結核、年間70人感染…国内推計[読売新聞2006.12.26]

 多くの抗結核薬が効かず、世界保健機関(WHO)が警戒を呼びかけている「超多剤耐性結核菌」に、国内でも年間60〜70人が新たに感染していると推定されることがわかった。結核予防会が25日公表した。

●牧潤二(医療ジャーナリスト)「感染症法が改正、結核を統合 」
ナーシングカレッジ, 11(3) : 46-47, Mar 2007
生物テロ対策のため病原体の管理体制を強化 昨年末の国会で、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症法)が大幅に改正されました。この改正感染症法は昨年12月8日に公布され、一部を除き、今年6月頃に施行される見込みです。この改正感染症法に基づいて結核対策も実施するなど、医療の分野に大きな影響を与える改正になっています。「結核が2類感染症に」改正感染症法のポイントは、表に示す通りです。これまでの制度との連続性という観点から重要なのは、結核予防法を廃止し、改正感染症法に統合したうえで、結核の総合的な対策を推進することです。現行の感染症法では感染症を1類感染症から5類感染症までに分類していますが、改正感染症法では結核を2類感染症に追加します。実際、現行の結核予防法を廃止することには、関係者の問で根強い反対意見がありました。それでも廃止する理由について、柳澤伯夫厚生労働大臣は昨年11月28日、参議院厚生労働委員会で、「特定の感染症の病名を冠した法律は、差別, 偏見の温床になりがちだ」としたうえで、結核予防法を感染症法に統合し、人権の尊重の手続きを拡充するなど、従来の対策に加えて実効ある対策を講じるようにする、と説明しています。



【リンク・リソース】



【主要サイト】(財)結核予防会結核研究所
 - 概要、一般向け疾患情報、国際動向、統計資料、日本結核病学会の案内。 

●財団法人結核予防会
 - 募金、特定健診・特定保健指導、国際協力、COPD等の対策をおこなっている結核予防会のサイト
●厚生労働省:健康:結核・感染症に関する情報
 - 主な感染症の発生動向、対策、よくある質問、ガイドブック、届出基準・制度について掲載。

●日本結核病学会 Japanese Society for Tuberculosis
 - 学会誌「結 核」[月刊]
   〜最近2年度は会員のみ;より旧い巻号は全文無償公開 
 - 「結核診療ガイドライン」[抄]
 - 結核症の基礎知識[平成9年6月]
 - 「結核医療の基準」の見直し[平成14年6月]
 - 「結核医療の基準」の見直し−第2報−[平成15年4月]
 - 日本結核病学会病型分類
 - 抗結核薬別副作用一覧[WHO]Tuberculosis[WHO]Global Health Observatory (GHO) - Tuberculosis[WHO]Disease Prevention and Control Tuberculosis - Tuberculosis
 - Global TB control report 2010
 - WHO Tuberculosis fact sheet [.pdf]WHO guidelines on tuberculosis
 - Guidelines for treatment of tuberculosis, fourth edition [2010; p147]
 - 
 - 
●[CDC]Tuberculosis
 - TB Guidelines
 - 
 - 
●Stop TB Partnership [WHO]
 - Areas of TB Research
 - the Working Group on New TB Drugs - Pipeline
ストップ結核パートナーシップ日本
 - 

 - 










●解説


■結核
●概要

●分類

 Bergey's Manual第9版ではグループ21抗酸菌と記述され、 このグループはただ1つの抗酸菌属を含んでいる。

結核菌(M.tuberculosis) は抗酸菌属(genus Mycobacterium)に属し、M.bovis, M.africanum とともにslow growers(発育の遅い菌) のなかの結核菌群に属する。
 ヒトの結核症は通常M.tuberculosisによって起こる。BCGは強毒M.bovisを牛胆汁加グリセリン馬鈴薯培地に13年間、 230代継代して作られた弱毒菌株である。

日本結核病学会 - 日本結核病学会病型分類

●疫学

結核とは,ヒト型結核菌,ウシ型結核菌またはM. アフリカナムによる疾患のみを指す。他のマイコバクテリアも結核に似た疾患を起こすが,一般的に結核に有効な薬物に対する反応が悪い。

 先進国では,ヒト結核は喀痰塗抹検査が陽性になる肺結核の人から飛沫としてまき散らされる菌を吸入することによって生じるケースがほとんどである。ヒト型結核菌は空気中に数時間浮遊していることがあるため,広がる確率が増大する。伝播はマイコバクテリア研究室や剖検室でも起こる可能性があり,結核菌の非親水性がエアロゾル化を促進するのが理由の一部である。媒介物は伝播に何の役割も果たしていないようである。

 症例割合は,国,年齢,人種,性別,社会経済的状況によって異なる。米国では1996年に21,337例が報告され,8/10万の発生率であった。結核は人口の一部の層ではほとんど根絶されているが,流行が高い層もまだある。例えば70歳以上の高齢者では,200/10万にものぼる高い発生率で男女共あらゆる人種において結核が発生している。黒人では全ての年齢層で白人より2倍の結核流行となっている(後述参照)。

 結核に対する特異的な免疫防御は感染後に初めて生じるが,最初の侵入に対してかなりの先天的防御が起こることもある。したがって,多くの医療従事者が,ツベルクリン皮膚テスト(ツ反)が陽転することなく何年にもわたって結核患者の治療に携わることができる。黒人は白人に比して,初期の結核菌の侵入に対して抵抗力が弱く,これが黒人の間で感染の有病割合が高いことの理由の一部である。発生率はつねに有病割合と並行しているので,黒人は発生率も白人より高い。

 HIV感染者,とりわけ黒人およびヒスパニック系の静注薬物乱用者で都市部に住んでいる25〜44歳の男性の間では,結核の発生数が警戒を要するほど増加している。AIDSにかかっている白人中産階級の同性愛の男性では,発生率はこれより低い。活動性結核の原因は,不顕性の結核感染が再燃したケースと,HIV感染が重症の免疫不全を引き起こしたために新たに感染したケースの両方である。

 きわめて大きな危険をはらんだ結核流行の徴候がすでに現れている。HIV感染の出現が,結核発生数の増加(1992〜93年にかけてニューヨーク州で30%増加)のみならず,全ての一次薬に対する耐性菌を発生させる状況をつくり出したのである。結核の発生率は1989〜92年にかけて増加したが,その後は徹底的な管理対策が効果を発揮しているようである。しかし,薬物耐性菌の脅威はなくなっていない。

●症状

肺結核はしばしばほとんど無症状なので,胸部X線像が明らかな異常を示しても,患者は「気分がよくない」という以外全ての症状を否定することがある。

 咳は最も一般的な症状であるが,軽く考えられてしまい,喫煙,最近かかった感冒,あるいは最近かかったインフルエンザが原因だとされてしまうことがある。最初のうちは,たいてい朝起きたときに起こるわずかに黄色または緑色の粘液性の痰を伴う咳だが,病気が進行するにつれて,さらに多くの痰を伴うようになる。呼吸困難は肺の破裂(自然気胸)によっても起こるし,表層部の小さな乾酪性病巣から突出した少量の乾酪性物質に対する激しい炎症反応による胸水によっても起こる。後者は疾患のどの病期でも起こりうるが,若い成人が最近感染したケース(進行性初感染)で最も多い。喀血は通常,結核の後期になるまで起きない。

 肺門部リンパ節腫症は小児に最もよくみられ,通常,吸い込まれた微生物の大半が運ばれる肺で換気が最もよい部分(下葉と中葉)にある小さな病変からのリンパ排膿が原因である。小児の結核は金属音様の咳以外はほとんど症状がないが,区域性無気肺を伴うこともある。化学療法を開始した後でもリンパ節の腫脹が続くことがよくあり,大葉性無気肺を起こすこともあるが,通常は治療が効いてくるにしたがって何事もなく消退する。治療をしないと,感染が粟粒結核や結核性髄膜炎に進行することがあり,長く放置すると,まれに肺の空洞化を起こす。

●原因

 結核の病期には,一次または初感染,潜伏性または不顕性感染,および再発または成人型結核がある。一次感染結核の90から95%は無自覚のまま経過し,ツ反が陽性になるだけで潜伏性または不顕性感染となる。一次結核は年齢や臓器にかかわらず活動化して臨床的結核を引き起こすおそれがあり,ほとんどの場合が肺尖部だが,腎臓,長骨,脊椎,リンパ節などの部位に起こることもある。しばしば,活動化は初感染から1〜2年以内に起こるが,何年または何十年もたってから,糖尿病発病後,ストレスを受けた時期,コルチコステロイドなど免疫抑制薬を使った治療後,思春期,あるいは高齢(70歳以上)になってから活動化することもあり,特にHIV感染後に多い。初感染が一側または両側の肺の尖部にサイモン病巣と呼ばれる結節状の瘢痕を残し,ほとんどの場合,これが後の活動性結核の種になる。活動化の頻度は,初感染の石灰化した瘢痕(ゴーン病巣)や,石灰化肺門リンパ節の残存病変による影響を受けないようである。胃亜全摘出や珪肺も活動性結核発病の素因である。

●診断

しばしば結核は,非特異的な症状を評価するため,あるいは説明のつかない疾病または原因不明熱の精密検査の一環として撮られる胸部X線から最初に疑われる。成人では,鎖骨の上部または後部(最も特徴的な部位)の多結節性浸潤は,陳旧性の結核感染の再発を示唆する。最近の感染の場合は(若い人に多い),浸潤は換気のよい中葉と下葉に多くみられ,滲出性の胸水を伴っていることがある。

 喀痰塗抹中の抗酸菌の所見は結核を疑う強力な証拠ではあるが,診断はPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)によるヒト型結核菌の同定,または痰培養の結果によってのみ確定する。培養結果が出るまでには3週間以上かかることもある。PCRによる検査はもっと短い時間ですむ。気管支ファイバースコープは痰の喀出が困難な患者で役に立つ。気管支洗浄液は塗抹と培養に提出すべきである。気管支鏡検査後の痰は,陽性結果を示す可能性が特に高い。経気管支生検を浸潤病変に行い,検体を培養,組織学的検査,PCR用に提出する。胃洗浄液に代わって,今ではほとんどの場合,気管支洗浄液と生検,そして特に気管支鏡検査後の痰が使われるようになっている。

 胸膜結核が疑われる場合は,胸腔穿刺と胸膜生検を行って蛋白とグルコースの総含量,白血球数および分画,体液pHを調べるとともに,組織学的検査と培養を行うべきである。培養とツ反の結果が陰性のために診断を間違うことがよくある。しかし,後で活動性結核が発現する確率は少なくとも50%であるため,結核治療は必要不可欠である。身近な接触者を検査し,そのような新しい感染の感染源を確定するために,全ての症例は州および地元の公衆衛生機関へ報告しなければならない。

 ツベルクリン皮膚テストは決定的とは到底いえないが,診断に必要不可欠な補助的手段である。標準用量として0.1mLの溶液に5ツベルクリン単位の精製ツベルクリン蛋白(PPD)を,通常は前腕の掌側表面の皮肉に注射する。10mm以上の硬結は,ヒト型結核菌の感染を示すが,感染の活動性は示さない。非常に病状の悪い結核患者の場合,皮膚テストに反応を示さないことがあるが,それは抑制抗体のためか,あまりにも多くのT細胞が病変に動員されてしまったために,有意な皮膚反応を引き起こすには残っているものが少なすぎるからである。このテストは,HIV感染者の場合,特にCD4+細胞数が200/μL未満,またはAIDSの所見がある患者でも陰性になることがある。多重穿刺器具は今では一般用には推奨されていない。

 結核に曝されやすい人(例,ナーシングホーム,病院,ホームレスシェルター,刑務所などで生活したり働いている人)は全て,最初に2段階のマントー試験による検査を受けるべきである。1回目のテストに対して無反応であった人に1〜3週間後(新たな感染により陽転するには早すぎる時期)に再テストを行うと,3〜10%が有意な反応を示す。これはブースター陽性反応と呼ばれ,1回目に陽性であることとほぼ同じ意味をもつ。2段階テストを用いないと,1年後に見つかったブースター陽性反応を陽転と間違え,不必要な予防化学療法が行われてしまうことがある。  以前に無反応だったナーシングホーム入居者が感染性結核に曝された場合には,ベースライン皮膚テスト結果が役立つ。最後の陰性結果での硬結の大きさより15mm以上増加した場合は,新しい感染の証拠である。活動性疾患の臨床的な証拠あるいはX線像による証拠がない場合には,予防的な治療を行うべきである。

●検査

[ツベルクリン反応]

 ツベルクリン反応検査の場合は原則として結核菌感染を否定できる。わが国ではBCG接種が普及しているため、ツベルクリ ン反応が陽性(10mm以上)でも必ずしも結核菌感染を意味しない。
 結核菌感染者でも感染後4〜8週間はツベルクリン反応は陰性である。その他、結核病巣が完全に治癒した場合、粟粒結核、 重症結核で一般状態が極めて悪い場合には陰性のことがある。サルコイド一シス、悪性リンパ腫、過敏性肺炎、麻疹、猩紅熱などに 罹患したとき、また副腎皮質ステロイド薬使用中などには陽性だった反応が一時的に陰性化あるいは滅弱することがある。老人では 一般に反応が弱い。
 現在ツベルクリン反応検査に使用されているのは精製ツベルクリン(purified protein derivative, PPD)で、通常は 「一般診断用」(0.05μg/0.1ml、2.5TU相当)を使用する。他に「碓認診断用」(0.5μg/0.1ml)「強反応者用」 (0.01μg/0.1ml)がある。凍結乾燥したPPDを所定の溶液で溶解した後0.1mlを前膊内側に皮内注射し、48時間後に判定する。
 判定は発赤の長径を記載し、9mmまでを陰性(−)、10mm以上を陽性とし、硬結(硬)、二重発赤(二重)、水庖(水)、 壊死(壊)などがあれば併記する。陽性の反応を分けて、発赤のみの反応は弱陽性(+)、硬結を伴う反応を中等度陽性(++)、 二重発赤、水胞、壊死を伴う反応を強陽性(+++)とする。
 PPD液は稀薄な蛋白溶液であるため失活しやすく、一度溶解したら 2〜3時間以内に使用する。少人数を対象とするときには一人用のPPD試薬を用いるのがよい。

[結核菌検査]

 喀痰、咽頭ぬぐい液、胃液、気管支肺胞洗浄液などの材料からの結核菌の検出は、結核の確定診断に役立つ。 また菌量や菌の抗結核薬感受性を知ることもできて、検出した症例の重症度、感染源としての意義、治療方針についての 重要な情報を得ることができる。手技は厚生省監修の結核菌検査指針を参考にする。
 一般に起床時から朝食までの間に痰をとるが、痰の少ない患者ではネブライザーで10%食塩水を約10分間位吸入 させた後に痰をとる方法もよい。咽頭ぬぐい液は滅菌した綿棒で咽頭蓋部内面をぬぐって採取する。痰のとれない患者や 集検時に便利である。胃液検査は早朝空腹時に消毒ゾンデで胃内容をとり(20〜30mlの滅菌食塩水で洗うこともある)、 直ちに遠心して培養する。小児を含めて喀痰のとれない患者に行う。菌検査当日の抗結核薬の服薬は中止する。

 喀痰塗抹検査には通常Ziehl-Neelsen法を用い、判定は通常ガフキー号数で表す。喀痰1ml中6000〜7000個の菌があれば塗抹陽性となる。蛍光染色標本の蛍光顕微鏡下の観察で 検出率は高くなる。塗抹検査は培養検査に比べると検出率は低いが、直ちに結果が得られるので時間をかけて綿密に鏡検する。 排菌量の多い塗抹陽性患者は臨床上、公衆衛生上特に重要なので、培養のみ陽性の患者と区別して取り扱う。最近では検体か 直接結核菌に特意的な核酸(DNAあるいはRNA)を増幅する方法が開発され迅速診断に応用されている。

 培養検査は成績判明までに通常4〜8週間かかるが、塗抹陰性の少数の菌でも検出でき、また菌の薬剤感受性を知る ことができる。R型、灰白色ないし淡黄色のコロニーを認め、 ナイアシンテスト陽性であれば結核菌と同定する。最近増加傾向にある非結核性(非定型)抗酸菌との鑑別に注意する。近年、 鑑別同定に核酸を用いたキットによる迅速法も行われている。

 薬剤感受性検査では、対照に比して75%以上のコロニー数の発育があれば、その濃度に完全耐性、それ以下の発育で あれば不完全耐性、発育がなければ感性とする。菌量が多すぎるとき、薬剤含有培地の保存が悪いときは、本来感性であるの に誤って耐性と判定されることがある。  少なくとも、結核病学会病型分類に示した濃度の薬剤を含有する培地で完全耐性を示す結核菌を喀出している患者には、 その薬剤による治療効果は期待できない。  結核菌検査は治療開始前に連続3回以上、治療開始後も毎月1回は行う。

[X線診断]

 各種の非結核性肺疾患が肺結核と類似の異常影を示すので、胸部X線所見だけから結核と診断すると誤診の危険性がある。
 慢性(二次)肺結核の病巣は、X線上、肺の後上部(S1,S2、 S6)に多く、しばしば主病巣の近くに散布巣(娘病巣.satellite lesion)がみられる。ただし、 近年臨床症状の強い下肺野結核をはじめ、結核症の胸部X線像の変貌が指摘されている。陰影は多彩で、肺野陰影として浸潤、 空洞、結節、散布、硬化、石灰化などの種々の病変や胸膜病変などもみられ、これらの病変はしばしば混在している。病変部が 広範で瘢痕萎縮が強くなると、肺門陰影の挙上、縦隔の偏位などがみられる。
 初期(一次)結核症は、いずれの肺野にも出現し、臨床症状の強い下肺野結核の型で発症するものがある。肺門・縦隔 リンパ節の腫大や胸水を伴うことがあるのも特徴の一つである。
 肺結核の胸部X線所見に病型分類には幾つかのものがあるが、結核病学会病型分類は臨床および疫学上広く用いられている。

[内視鏡検査と生検]

 肺癌をはじめとする種々の肺疾患との鑑別、排菌のない肺結核の確診、気管・気管支結核の診断、外科治療適応の決定、 術後の気管支瘻の診断などに気管支鏡検査は不可欠である。現在ではむしろ気管支鏡検査が安易に行われている傾向がある。 環境汚染や術者被爆を避けるため、結核が疑われる病変を認める場合には、塗抹陰性であることを確かめて施行すべきである。

 生検によって病変組織に壊死を伴う類上皮細胞肉芽腫が証明され、結核菌が検出できれば結核の診断は確実である。気管支 肺胞洗浄液(BALF)や病巣擦過検体の塗抹、培養検査も広く施行されるようになってきているが、ことに、これらの検体を用いた 核酸増幅法による診断は有用である。顕部リンパ節生検、胸膜生検は肺癌との鑑別に役立つ。経気管支肺生検、肝生検、骨髄生検 は粟粒結核の診断に役立つ。生検材料の細菌学的検査は必ず行う。二次汚染を防ぐため内視鏡の滅菌は厳重に行うべきである。 また水道水などからの非結核性抗酸菌の汚染による塗抹陽性にも注意する。また最近の診断、治療法の進歩の一つに胸腔鏡の応用 がある。通常の胸膜生検や経気管支生検で鑑別困難な場合に有用である。

[呼吸機能検査]

 肺結核の病変がある程度以上拡がった場合、胸水が貯留したり、胸膜胼胝が形成された場合は、呼吸機能障害が起こる。 一度おかされた呼吸機能は不可逆的なことが多く、化学療法で細菌学的治療が得られても呼吸機能障害を残す症例も少なくない。 外科療法を行う場合には、術後の呼吸機能について十分配慮する必要がある。

[鑑別診断]

 肺結核と鑑別すべき疾患は極めて多いが、胸部X線上次のようなものがあげられる。
 胸部X線上浸潤陰影を呈するものは、細菌性肺炎、異型肺炎、気管支拡張症、肺癌、肺真菌症、サルコイドーシス、PIE症 候群、肺寄生虫症、肺梗塞、Wegener肉芽腫症など。
 結核性陰影を呈するものは、肺癌、肺の良性腫瘍、vanishing tumor、肺寄生虫症、肺真菌症、肺分画症、肺動静脈瘻、 Wegener肉芽腫症、横隔膜ヘルニアなど。
 空洞性陰影を呈するものは、肺化膿症、肺癌、肺寄生虫症、肺真菌症、肺分画症、Wegener肉芽腫症、横隔膜ヘルニアなど。
 散布性陰影を呈するものは、びまん性汎細気管支炎、肺腫瘍(転移性を含む)、じん肺、サルコイドーシス、肺線維症、 過敏性肺炎、肺好酸球性肉芽腫症、肺胞蛋白症など。

★日本結核病学会
新しい結核菌検査法の臨床での利用について(合同*)[平成12年9月]
核酸増幅法による結核菌検査の臨床での利用[平成7年9月]
クォンティフェロン(R)TB-2Gの使用指針[平成18年5月]

●予防

化学予防は,主として過去2年以内にツベルクリン皮膚テストが陰性から陽性に転化した人に対して適応である。したがって,常に治療適応となるのは,かなり最近に感染したはずである幼児や,最近感染した可能性が高く,しかも臨床的結核になる危険性が高い年長の小児や25歳未満の成人である。高齢者では,ツ反の変化が明らかな場合にのみ,予防が適となる(すなわち,前回の陰性反応より15mm以上の増加;1回目のテストで陰性であったものが,1〜6週間後の再検で陽性反応に転じた場合は,ブースター陽性反応であって陽転ではない)。

 予防はツ反が10mm以上のHIV感染者全員に対して強く指示される。T細胞性免疫の防御効果が失われているからである。また,陳旧性結核による肺尖部の瘢痕(サイモン病巣)がある人,インスリン依存性糖尿病の人,長期にわたるコルチコステロイド療法を受けている,あるいは受けることになりそうな人,あるいは胃切除,末期腎疾患,胃ステープリングを受けた人で反応を示す人(10mm以上の硬結)にも,予防が適応となる。

 予防は,喀痰塗抹でヒト型結核菌と思われる抗酸菌が陽性の人と同じ家に住んでいたり身近に接触することが多い4歳未満の小児に対しても(ツ反の陽性,陰性にかかわらず),強く指示される。この年齢層では感染が非常に急速に進行することがあるため,皮膚テストが陽性になる前に病気が重篤になる恐れがある。

 一般に,耐性の疑いがない限り,化学予防はイソニアジドで行う。投与量は成人で300mg/日を6〜9カ月間である。小児の投与量は10mg/kg/日で,最高300mgまでとし,朝1回投与する。感染を受けた小児,ツベルクリン反応が陽転した高齢者の両者において,イソニアジド療法は臨床的結核の発病予防に98.5%有効であることが示されている。

 ウシ型結核菌の弱毒株からつくられたBCGワクチンは,若年者での結核有病率および罹患率が高い発展途上国で用いられてきた。当該症例が満足に治療できる限り,米国では用いられない。前に受けたワクチン接種がツ反陽性反応を引き起こすことがよくある。複数の実地試用が行われ,いずれも合併症のない結核に対するBCGの予防効果を決定的に実証することはできなかったが,データは幼児における結核性髄膜炎に対するある程度の予防効果を示唆している。

 他の人との身近な接触を防ぐために臨床的患者を入院させる必要はもはやない。診断がついて治療が始まる頃には,危険はすでに現実化している。患者は通常,効果的な治療開始後10〜14日以内に感染性でなくなる。しかしながら,適切な判断がなされるべきである。例えば,感染者は培養および/またはポリメラーゼ連鎖反応が一貫して陰性になるまでは,新生児室で働くことを許可されるべきではない。ときに,指示に従わない感染性結核患者に対し,監視つき治療のために隔離が必要なことがある。AIDS患者はヒト型結核菌を正常な宿主に広げることがあるため,細心の注意を払って迅速に結核を同定し,複数の薬物による治療を行い,結核の可能性がある病室では菌が排除されるまで紫外線照射による室内上層の空気の殺菌を維持すべきである。M.アビウムイントラセルラーレはヒトからヒトへは伝染しない。上層空気殺菌はAIDS患者を様々な空気伝播感染から守るのにも有用である。

●治療

わが国の結核対策は結核予防法に基づいて実施されている。また,その医療内容はわが国最初の「ガイドライン」ともいうべき同法施行規則第22条の規定に基づく「結核医療の基準」(以下,「基準」と略す)に規定されており,現行の「基準」は1996年4月1日より実施されている。

 その後のわが国の結核に関する疫学指標の推移や新たな多剤耐性結核(MDR-TB)対策を含む結核病学の進歩等を鑑み,より適切な結核医療の推進に向けて,日本結核病学会治療委員会は「基準」の見直しを議論してきた。また,2001年4月の第76回日本結核病学会総会においてもシンポジウム「結核治療指針の評価」が取り上げられ,現行の「基準」のうち,初回治療例に対する治療上の問題点がいくつか指摘された。

from ●日本結核病学会 - 「結核医療の基準」の見直し[平成14年6月] - 「結核医療の基準」の見直し−第2報−[平成15年4月]

●薬物治療

初回治療患者の標準療法について(表)

 感受性菌の場合,First-line drugs(a) 3剤と First-line drugs(b) のいずれか1剤を加えた4剤併用療法が「菌の撲滅」という治療目標を達成し得る最強の治療法であり,かつ6カ月(180日)間で治療を完了し得る最短(short course)の治療法として,既に世界中に広く普及している。
 一方,First-line drugs(a) のいずれかが使用不可の場合は,新たに選択された First-line drugs(b)またはSecond-line drugs の1剤を加えた4剤併用療法でも最強の治療法に比し治療効果の減弱は否めず,治療期間の延長が必要となる。

 以上の観点より,初回治療患者の標準療法として,その病型や排菌の如何に関わらず,表の(A)法を用いて治療することとし,副作用等のため PZA が投与不可の場合に限り,表の(B)法を用いる。
 なお,治療当初からの RFP・INH 2剤併用療法は活動性結核の治療法としては不十分であり,標準療法から削除する。即ち,耐性化防止の観点から,活動性結核の治療はすべて3剤以上の併用療法を原則とする。

表  初回治療例の標準的治療法
(A)法:RFP+INH+PZA に SM(or EB)の4剤併用で2カ月間治療後,RFP+INH(+EB)で4カ月間治療する。
(B) 法:RFP+INH+SM(or EB)で6カ月間治療後,RFP+INH(+EB)で3カ月間治療する。
     原則として(A)法を用いる。
     PZA投与不可の場合に限り,(B)法を用いる。

from ●日本結核病学会 - 「結核医療の基準」の見直し[平成14年6月] - 「結核医療の基準」の見直し−第2報−[平成15年4月]

●予後

結核が発病して「排菌」している場合は、入院治療となり、発病しても「排菌」していない場合は、通院治療が可能。
治療期間は基本的に6ヵ月間。 薬物療法により、通常は約2ヵ月程度で排菌は止まる。

[後遺症]

 肺結核治癒後に残される肺の主要な形態的変化は、菌陰性空洞、気管支拡張、胸膜の癒着や肥厚、および無気肺等である。 これらはその拡がり、程度に応じて呼吸機能を障害し、アスペルギルス、非定型抗酸菌や一般細菌による二次感染の場ともなる。 早期診断と強力な治療によって、このような後遺症を残さぬように努める。

 病変の範囲が広く、罹病期間が長いと拘束性換気障害に種々の程度の閉塞性換気障害が加わって混合性換気障害を来すこ とが多い。呼吸機能障害のある患者には呼吸機能についてのリハビリテーションを行い、残された呼吸機能を十分活用する方法 を練習させるとともに、息切れしない範囲での生活指導を行う。在宅酸素療法の適応基準に合致する呼吸不全の症例には在宅 酸素療法を実施する。

[結核死亡の現状]

 肺結核の死因については大規模なコホート調査は行われていないが、国立療養所結核死亡調査によると、呼吸不全で死亡 する例が最も多く、1989年には44.5%であり、この比率は経年的に減少傾向にある。また全身衰弱(25.2%)と急速進展例 (14.2%)が憎加傾向にある。

●参考資料

メルクマニュアル第17版日本語版
 - 第157章マイコバクテリアによる感染症:結核IDWR:感染症の話 結核
 - 
●(財)結核予防会結核研究所
 - 概要、一般向け疾患情報、国際動向、統計資料、日本結核病学会の案内。 

●財団法人結核予防会
 - 募金、特定健診・特定保健指導、国際協力、COPD等の対策をおこなっている結核予防会のサイト
●厚生労働省:健康:結核・感染症に関する情報
 - 主な感染症の発生動向、対策、よくある質問、ガイドブック、届出基準・制度について掲載。

●日本結核病学会
 - 月刊雑誌「結核」
 - 結核症の基礎知識[平成9年6月]
 - 「結核医療の基準」の見直し[平成14年6月]
 - 「結核医療の基準」の見直し−第2報−[平成15年4月]
 - 日本結核病学会病型分類
 - 抗結核薬別副作用一覧








●データ


●抗結核配合剤[米国]

Appl
No
TE CodeRLDActive
Ingredient
Dosage Form;
Route
StrengthProprietary
Name
Applicant承認日特許先発権
N050705 YesISONIAZID; PYRAZINAMIDE; RIFAMPINTABLET; ORAL50MG;300MG;120MGRIFATERSANOFI AVENTIS USMay 31, 1994--
A061884ABYesISONIAZID; RIFAMPINCAPSULE; ORAL150MG;300MGRIFAMATESANOFI AVENTIS USJuly 11, 1975--
A065221ABNoISONIAZID; RIFAMPINCAPSULE; ORAL150MG;300MGRIFAMPIN AND ISONIAZID
(*メーカーリストに無し)
WEST-WARD Pharmaceutical CorpJul 29, 2005--

以下は上記メーカーの単味製剤
A062303ABNoRIFAMPINCAPSULE; ORAL150MGRIFADINSANOFI AVENTIS USJuly 15, 1981--
N050420ABYesRIFAMPINCAPSULE; ORAL300MGRIFADINSANOFI AVENTIS USMay 21, 1971--
N050627APYesRIFAMPININJECTABLE; INJECTION600MG/VIALRIFADINSANOFI AVENTIS USMay 25, 1989--
A080212AANoISONIAZIDTABLET; ORAL100MGISONIAZIDWEST WARDFeb 28, 1972--
A087425AANoISONIAZIDTABLET; ORAL300MGISONIAZIDWEST WARDJul 14, 1981--
A075095ABNoETHAMBUTOL HYDROCHLORIDETABLET; ORAL100MG,400MGETHAMBUTOL HYDROCHLORIDEWEST WARDNov 30, 1999--
FROM Electronic Orange Book

[Rifater] 短期コース2ヵ月間 成人44Kg以下1日1回4錠、45-54Kg1日1回5錠、55Kg以上1日1回6錠
100錠入り$160.77
新医薬品(配合剤)オーファン指定; SBAはFDA-WEBサイトに無し、FOI Service Incにて278p, $550.95
Rifater (Marion) 05/31/1994 Approval: Approval Letter, Draft Labeling, Medical Officer Review, Pharmacology, Toxicology, Chemistry, Environmental Assessment, Finding of No Significant Impact, Microbiology, Bioavailability

リファジンカプセル150mg=33.6円(ジェネリック18.1円、19.2円、28.8円) 1日1回3カプセル



■結核対策の包括的見直し(2002)

厚生科学審議会感染症分科会結核部会

厚生科学審議会感染症分科会
平成19年4月27日議事録07/04/27
平成19年4月27日資料07/04/27
平成19年1月12資料07/01/12
平成18年6月28日議事録06/06/28
平成18年6月28資料06/06/28
平成18年6月2日議事録06/06/02
平成18年6月2日資料06/06/02
平成18年4月14日議事録06/04/14
平成18年4月14日資料06/04/14
平成17年11月2日議事録05/11/02
平成17年11月2日資料05/11/02
平成17年10月18日議事録05/10/18
平成17年10月18日資料05/10/18
平成17年10月5日議事録(午後)05/10/05
平成17年10月5日議事録(午前)05/10/05
平成17年10月5日資料05/10/05
平成17年9月29日議事録05/09/29
平成17年9月29日資料05/09/29
平成14年7月26日資料02/07/26

厚生科学審議会感染症部会
第7回開催について05/08/24
第6回議事録04/12/16
第6回資料04/12/16

厚生科学審議会感染症分科会結核部会
感染症分科会結核部会
第3回結核医療に関する検討小委員会議事録05/02/09
第3回結核医療に関する検討小委員会資料05/02/09
第2回結核医療に関する検討小委員会議事録04/11/29
第2回結核医療に関する検討小委員会資料04/11/29
第1回結核医療に関する検討小委員会議事録04/05/14
第1回結核医療に関する検討小委員会資料04/05/14
第12回議事録07/07/30
第12回資料07/07/30
第12回開催について07/07/30
第11回議事録07/05/21
第11回資料07/05/21
第11回開催について07/05/21
第10回議事録04/09/27
第10回資料04/09/27
第9回議事録02/07/26
第9回資料02/07/26
報告書
-「結核対策の包括的見直しに関する提言」及び「結核部会・感染症部会の共同調査審議に係る合同委員会報告書」
02/06/05
第8回資料02/06/05
第7回資料02/04/05
報告書
-「結核対策の包括的見直しに関する提言」及び「結核部会・感染症部会の共同調査審議に係る合同委員会報告書」
02/03/20
第6回議事録02/03/20
第6回資料02/03/20
第5回議事録02/02/07
第5回資料02/02/07
第4回議事録01/12/20
第4回資料01/12/20
第3回議事録01/12/05
第3回資料01/12/05
第2回議事録01/10/01
第2回資料01/10/01
第1回議事録01/07/12
第1回資料01/07/12


結核対策の包括的見直しに関する提言(2002年(平成14年)3月20日)

目次

報告書の概要

I はじめに

II 結核及び結核対策を取り巻く状況の変化
 (現行の施策と今日の結核対策を考える前提)

III 今後の結核対策についての具体的な提案
 (今後の結核対策のさらなる改善アプローチ)

基本理念
(社会的な背景を踏まえた結核の疫学像の変化と対策の基本的考え方)
結核の予防対策
(結核発病の予防・早期発見)
結核の医療対策
(結核患者に対する医療の提供)
結核対策を進めるインフラの充実強化
(行政機関、医療機関の役割分担)

IV 結核対策の見直し実現の方策
 (まとめに代えて)

資料
統計資料等
1.新登録結核患者数及び罹患率の年次推移
2.新規の結核登録患者数、死亡数、病床に占める結核病床の割合
(昭和26年当時と平成12年の比較)
3.抗結核薬の耐性菌の頻度、その推移
4.15歳以上の結核患者数、性・年齢階級別、発病関連要因
5.年齢階級別にみた結核死亡数構成割合の年次比較
(昭和26年当時と平成12年の比較)
6.健康診断実績
7.学校検診
8.結核罹患のハイリスク層・デンジャー層
9.有症状肺結核患者の発見の遅れ
10.感染経路の解明
11.BCG接種
12.乳幼児でのツベルクリン反応について
13.PZAを含めた化学療法の実施率(年代別)
14.コホート分析


報告書の概要
【はじめに】

 近年の結核の「再興」

「21世紀に向けての結核対策(意見)」公衆衛生審議会
「結核緊急事態宣言」
結核への取組強化への呼びかけ、当面の緊急課題への対応
「結核緊急実態調査」
結核対策の包括的見直し検討
提言:新たな結核対策の起点となることを期待。

【結核及び結核対策を取り巻く状況の変化】

 結核の状況は、現行結核予防法制定当時と大きく変化している。

昭和26年(現行結核予防法制定当時)
・ 高まん延状態
・ 若年者中心の罹患
・ 医療提供体制の未整備
・ 標準的治療に反応する者が大多数

現在
・ 大幅に改善をしたが、依然として中まん延状態
・ 高齢者、ハイリスク者中心の罹患
・ 地域格差の拡大
・ 予防・医療に関する知見の蓄積
・ 患者の病態の多様化、複雑化 等

・ 感染症法の施行から5年後(平成16年)の見直し規定
・ 医学の進歩等による対策の見直し(諸外国の状況も変化)

【今後の結核対策についての具体的な提案】

(基本理念)

・ 結核は、依然として我が国最大の感染症として重点的取組が必要
・ 将来的には、他の感染症対策との整合性を考慮した対応をすべき。
・ 現在、高齢者、大都市部の問題を中心に、対策を充実・強化すべき。
・ 現在の行政システム、医療システム等の最大限の活用とメリハリをもった施策体系の再構築を。
・ より人権を重視した「患者支援・患者中心主義」の施策へ。
・ 一律的、集団的対応から、最新の知見やリスク評価等に基づくきめ細かな対応へ

(主な具体的な対策の見直し)

<結核の予防・早期発見> 根拠に基づく重点的施策の実施

・ 患者の早期発見

→ 一律的な定期健診からハイリスク・デンジャー層等へのリスク評価を重視した効率的な健診へ
→ 有症状受診、積極的疫学調査(接触者健診)をあわせ充実、強化
・ 予防接種(BCG接種)
→ 再接種の中止、初回接種(乳児期)の徹底

<医療の提供> 治療完遂率の向上

・ 標準治療法の普及と徹底

→ 結核診査協議会の機能強化 等
・ 外来治療(DOTS)の積極的位置付け
→ 入院中からのDOTS推進と地域連携
・ 結核病床の機能分化と計画的整備・確保
→ 感染性と合併症の有無等に基づく、きめ細かな医療の提供体制
・ 人権を尊重した確実な医療の提供
→「患者への医療」と「感染を受ける者への感染防止」の両立
→ 都道府県毎に人権制限的な行政対応をとる場合の要否審査のための協議会の設立

<インフラの充実強化> 現在の保健所、健診システムの最大限の活用

・ 事前対応型行政

→ 発生動向調査の充実強化、国の基本指針・都道府県の予防計画の策定
・ 国、地方自治体の役割分担の明確化
→ 国:結核対策の公共財の確保を含む基盤整備、都道府県:対策の実施
→ 国:ナショナルミニマムのプログラムを提示、都道府県:地域格差是正の措置を上乗せして実施
・ 公衆衛生対策上の拠点としての保健所の役割の明確化

・ 国内対策の延長としての国際協力への取組

【結核対策の見直し実現への方策】

 今後、感染症分科会において、感染症対策全般からの検討を加え、厚生労働省の取組への意見具申を期待。

I はじめに

 結核は、かつて「国民病」として恐れられ、国をあげての対策がとられた。特に昭和26年に大改正された結核予防法は、当時としては最新鋭の技術力と結核制圧への強い意志の総和として制定され、過去半世紀にわたる結核対策の根拠法として機能し、この間、結核死亡者や罹患者数の激減に大きな貢献をした。特に、昭和30年代後半からの10年間においては年率10%を超える罹患者数の減少をもたらし、極めて有効に機能していたものと考えられる。しかしながら、それ以降、結核の改善状況の鈍化が起こり、平成になってからは改善の停滞、ひいては平成8年以降の結核の「再興」と呼ばれるような罹患率の上昇傾向がおこってきた。そこで、公衆衛生審議会結核予防部会は「21世紀に向けての結核対策(意見)」をとりまとめ、また、厚生労働大臣(当時、厚生大臣)は、平成11年に、結核緊急事態宣言を発して、結核に取り組む行政機関、学術専門団体、民間組織などの結核への取組みの再強化を促したのである。厚生労働省では、結核緊急対策検討班を設けて当面重点的に実施すべき結核対策として都市部におけるDOTS(直接服薬確認治療)の実施や高齢者等に対する予防投薬、早期発見事業を具体化するとともに、厚生科学研究新興・再興感染症研究の成果として、「結核院内(施設内)感染予防の手引き」「保健所における結核対策強化の手引き」等を作成し、結核の集団的発生があった場合の積極的結核疫学調査実施チームを編成する等を行った。また、平成12年度に、より体系的な結核対策見直しの基礎資料を得るため、結核緊急実態調査を実施し、平成13年度には、日本を含む中まん延国の結核対策を主題とした世界保健機関(WHO)国際会議等を我が国で開催し、今日の我が国が持つ結核の課題を国内外の視点からの検討も行ってきた。しかしながら、結核やそれを取り巻く技術的・社会的環境が激変する中で、約半世紀前に作られ、多くの技術的指針等を伴う現行結核対策体系が、新しい結核対策を進める上でも、引き続き有効に機能していくものかを検討する必要性は依然として残されている。また、法施行5年後の見直し規定を持つ「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(以下、「感染症法」という。)との関係も整理しておく必要がある。そこで、平成13年1月の中央省庁等改革に伴って、新設された厚生科学審議会感染症分科会結核部会は、平成13年5月以来、一連の経緯を踏まえた検討を続け、特に7月以降は、ワーキンググループにおける議論を全体会議に還元するという方法で論議を深め、ここに今後の結核対策がとりうる制度面を含めた包括的な提言を行うこととなった次第である。
 この報告書は、本章に続き、現在の我が国の結核問題の現状と課題を取り扱い、具体的提言の基礎となる問題意識の共有化を図ることを目標とした第2章「結核及び結核対策を取り巻く状況の変化」、具体的な提言を基本理念、予防対策、医療対策、これらを支えるインフラの4つの視点からまとめた第3章「今後の結核対策についての具体的な提案」及び最終章の「結核対策の見直し実現の方策(まとめに代えて)」の4章からなっており、また理解を助ける為、結核部会で用いた主要資料も添付されている。この提言が、結核関係者のみならず多くの方々の理解と賛同を得て、結核の制圧へ向けて新しい結核対策の起点とならんことを期待している。

II 結核及び結核対策を取り巻く状況の変化
 ( 現行の施策と今日の結核対策を考える前提 )

(1) 現行の施策

・ 昭和26年制定の結核予防法に基づく現行施策は、猖獗(しょうけつ)を極めていた戦後の結核の抑制に大きな効果があった。この法律は、行政(保健所)を中核とした予防、医療さらには患者管理までカバーする総合的法制であり、当時としては最新の技術を結集した法律であった。これは、大正8(1919)年に制定された結核予防法を、昭和26(1951)年に全面改正したものである。

・ 昭和26年当時、結核は、現在以上に重大な公衆衛生上の問題であった。当時、新規の結核登録患者数は年間約59万人(近年の15倍以上)、死亡数は年間約9万3千人(近年の30倍以上)であり、全国の病床のうち約4割を結核病床が占めていた。

・ このような背景の下、現行施策の基礎となる結核予防法に基づく施策の基本的な考え方は以下のとおりである。

○ 幅広く健康診断の対象者を拡大し、結核患者の効果的かつ効率的な発見を行う。
○ 結核予防接種(BCG接種)の制度を結核予防法に移し、青年層以下の結核発病予防を重点的に行う。
○ 所得格差や地域的な医療資源の不均衡等に関わらず、全国民に平等に医療を提供する。
○ 結核患者の登録制度を設け、必要に応じて患者や医療機関に対する指導を行う。
○ 制限的措置(就業制限、命令入所、消毒、調査等)を設け、まん延防止を図る。

・ また、法律に基づかない予算措置として、地域や結核を取り巻く状況の変化等も勘案しながら、現在、以下のような施策を行っている。

○ 地域の状況にあわせた結核対策特別促進事業(大都市における結核の治療率向上(DOTS)事業、高齢者等に対する結核予防総合事業等)
○ 結核研究等の推進
○ 結核発生動向調査事業
○ 一般病床、精神病床を用いた合併症を有する結核患者治療のモデル事業
○ 結核病棟改修等の整備事業
(2) 今日の結核対策を考える前提(状況の変化)

・ 結核の状況は、医療や公衆衛生の向上に伴って劇的に改善し、結核対策の公衆衛生施策に占める重要性は以前より小さくなった。

・ しかし、昭和50年代頃より、それまで順調に推移してきた改善のスピードに鈍化が見えはじめ、平成9年には遂に罹患率等が上昇に転じ、その後も平成10、11年と連続して悪化した。平成12年は、前年より改善しているものの、なお「緊急事態宣言」前の水準と同程度であり、改善は横這い状態であると言える。

・ さらに、平成12年度に実施した「結核緊急実態調査」の結果からも、近年の改善の鈍化、悪化の背景には、急速な人口の高齢化の進展に伴う結核発病高危険者の増加や治療完了率が低く罹患率の非常に高い地域が存在するという地域的な問題、多剤耐性菌の出現等々、様々の状況の変化により発生してきた新たな問題があることが明らかになっている。これらに対する根本的な解決方法が見いだせない限り、結核は、現在なお、さらには将来的に深刻となる可能性のある公衆衛生上の脅威であると認識すべきである。

・ 現在、結核及び結核対策を取り巻く状況の変化としては、以下のようなものがあげられる。

<疫学像の変化>
○ 小児青年層における既感染率の低下
○ 罹患者数と罹患率の低下
○ 罹患率の地域間格差
○ 罹患者の特性の変化、病態の多様化・複雑化
− 罹患者の中心が、青年層から中高年層へ
− 基礎疾患合併の増加
− 社会的弱者への偏在
 (貧困者、住所不定者、外国人、その他健康管理の機会に恵まれない人々等)
○ 薬剤耐性結核増加の兆し


<医療技術等の変化>
○ 診断技術の進歩
○ 治療方法の進歩による治療期間の短縮、再発率の低下
○ 診断・治療技術等の偏在(全体としての低下)
○ 予防施策の知見の蓄積


<社会的状況の変化>
○ 国民、医療関係者、行政関係者等の結核への関心の低下
○ 医療提供体制の変化(医療保険制度の拡充等)
○ 医療資源の増大(医療機関や受診機会の増加、国民医療費総額の増大等)
○ 社会経済的弱者の地域的偏在、社会環境の変化
○ 人権への配慮、医療行為(予防接種を含む)等への関心の高まり
○ 地方分権と公的セクターの役割分担の変化
○ 保健所の再編や役割に対する認識の変化

・ さらに、平成11年には、結核を除く主な感染症対策の基本となる感染症法が施行され、結核予防法との整合性が論じられたところである。諸外国においても結核対策が見直され、特にBCG接種等については、一回接種、あるいは取りやめられる中、平成14年2月に開催された第3回WHO西太平洋地域結核対策諮問会議において、我が国における対策の見直しの必要性についての指摘も出されている。


III 今後の結核対策についての具体的な提案
 ( 今後の結核対策のさらなる改善アプローチ )

1 基本理念(社会的な背景を踏まえた結核の疫学像の変化と対策の基本的考え方)

(対策の枠組み)

・ 現在、結核以外の主な感染症対策については感染症法により、結核(BCG)以外の主な感染症の予防接種対策については予防接種法により、対応がなされている。現在、結核とその他の感染症対策との整合性について議論があるが、結核は依然として我が国における最大の感染症であることにかんがみ、現段階では、結核及び結核対策を取り巻く特殊性に基づいて独立した対策を維持することが適当である。

・ しかしながら、将来的に結核罹患者数及び死亡数等が減少した場合には、他の感染症対策とともに一貫した対策を行うことも必要であると考えられ、今後、結核を感染症法、予防接種法の枠組みに統合することも視野に入れ、これらの法体系との整合性の向上に努力すべきであると考えられる。

・ また、そのためには、我が国がWHOのいう中まん延国(intermediate burden country)・結核改善足踏み国(stagnation country )を脱し、結核の公衆衛生上の脅威の程度を一層、引き下げることが重要であり、21世紀中盤には結核を公衆衛生上の課題から解消できるような状況に至ることを目標とすべきである。

・ 現在の主要な問題点は、近年、特に結核を取り巻く状況の変化として指摘されている高齢者、大都市部の問題を中心に、対策を充実・強化する必要がある。また、今後、問題化するであろうとの指摘がある外国人やHIV感染との合併結核の問題についても、認識しておくことが重要である。

(行動計画)

・ 本格的に施策を見直す際には、具体的な目標、スローガンをもって努力を行うことも積極的な推進に必要である。

(基本的な方向性)

・ 現行結核予防法が制定された当時と現在の結核及び結核対策を取り巻く状況の変化の十分な認識、分析に立ち、現行法では十分に対応できない部分、あるいは、既に施策としての重要性等が減弱した部分については、現在の状況にあった施策へ見直す必要がある。

・ 現在の行政システム、医療システム等を最大限に活用するとともに、実現可能な役割分担と配分に基づき、主要な対策については、明確に重点化するなど、メリハリをもった実現可能性の高い施策体系を構築すべきである。

・ 具体的な結核対策の見直しに当たっては、以下のような観点にたった具体的な方策が盛り込まれることが必要である。

(1) 現在の疫学的な状況への対応

− 現在の結核罹患者は、かつての青少年層を中心とした結核単独の罹患かつ初感染患者から、合併症を有する高齢者の既感染の発症者が中心となっている。
− そのため、合併症を有する結核罹患者が増加しており、結核単独の治療に加えて、合併症等への複合的な治療を必要とする場合も多く、求められる治療形態が多様化、複雑化している。
− さらには、多剤耐性結核に対しては、長期にわたる治療と他者への感染防止の徹底が必要であり、高度な治療が求められる。
− 高齢者の発病は、発病者の治療の問題のみでなく、若年者へ感染させるリスクがある。また、高齢者は発病しない場合も将来の発病リスク者となる。そのため、高齢者への適切な対応は、世代間の感染防止という意味で重要である。
− 現行施策の及びにくい集団(住所不定の者や外国人労働者等)の存在に十分留意し、これらの者は、高発病、遅発見、治療中断、伝播高危険等の社会的リスクを同時に有している場合が多いことを認識した上で、有効な施策が及ぶような体制とすべきである。

(2) 予防・医療両面の科学的知見を反映

− 近年、特にEBM(Evidence Based Medicine:根拠に基づく医療)の重要性が強調されている。レベルの高いエビデンスを積極的に収集し、医療関係者のみならず、国民各方面に周知を図り、その上に立った施策を実施する必要がある。
− 特に、医療関係者が十分な知識と研修機会をもてるよう、関係機関、関係団体が協力・連携をすすめることが重要である。

(3) 対策理念の変更

− 近年の人権を重視した考え方に基づき、結核罹患者の「適切な医療を受ける権利」「偏見差別の除去」等といった人権への配慮と罹患者から感染を受ける可能性のある者の「感染を受けない」人権への配慮を両立した対応が求められる。
− 一律的、集団的対応から、最新の知見やリスク評価等に基づくきめ細かな対応へ
− 具体的には、以下のような考え方を基本とすべきである。
患者管理は、患者支援・患者中心主義(patient-oriented-approach)により早期回復・社会的まん延防止を図る
罹患者の人権制限的な措置は最小限にすべきであるが、感染防止の上での必要性があると認められる場合は、明確な手続規定を設けて確実な措置を実施する。
一律的、集団的対応から、感染源患者の周辺の接触者健診、有症状時の早期受診、受診患者の診断の向上に重点を移行

(4) 施策の強力な推進体制の再構築

− 地方分権の流れの中で、全国的な結核対策の前進を図るためには、国、都道府県、市町村の役割の明示、地域格差の改善策、改善を可能とする医学(医療)界とのコンタクトの確保などが必要である。

2 結核の予防対策(結核発病の予防・早期発見)

(基本的な方向性)

・ 我が国の結核対策の特徴は、学童生徒に対して反復したツベルクリン反応検査とBCG接種を行って若年期の結核の予防を図るとともに、住民や生徒に対して健診を積極的に行って結核の早期発見に努めることである。

・ このような予防対策は、結核が広く国民各層にまん延していた時代は、大きな効果を上げ結核の状況の改善に大きな貢献をしたものであるが、結核の罹患率が以前と比べれば大幅に改善した現在にあっては、発病予防や患者発見の効率が良いとは言えなくなっている。また、国民皆保険の普及によって医療の受けやすさが大幅に改善されていること等により、健診ではなく、症状が出て医療機関を受診したことから結核の診断がつくといった事例も、受療率の高い高齢者層を中心に増加している。更に、予防施策の知見の蓄積も進んできた。

・ そこで、これらの結核疫学上の変遷や結核医療を取り巻く環境、並びに研究の成果などを踏まえて予防対策全般を見直し、必要な部分は更に強化するとともに、余力が生じた場合、より優先順位の高い結核対策事業に振り替えるべきである。

・ そこで、結核の予防においては、効率的な定期健診、有症状受診及び接触者健診(現在の定期外健診の一部。その効果的実施には、積極的疫学調査が必要)を組み合わせた合理的な患者早期発見対策と、乳幼児の重症結核の予防を目指したBCGの1回接種の励行を主軸に予防対策を進めるべきであると考える。また、健診や診断にあたっては、喀痰塗抹検査を重視すること、BCG接種については、安全な接種に努めることを併せ強調したい。

・ この際、業態者健診(注)と接触者健診といった質的に異なる要素を内包している「定期外健診」を整理し直し、それぞれの励行を図ることが必要である。

(注)業態者健診
 現在、結核予防法(第五条第一号)において、定期外健診の一つとして「結核に感染し、又は結核を伝染させるおそれがある業務に従事する者」に対して行われ、対象者は、知事が定めることとなっている。一般には、飲食店、旅館・ホテル、理美容業等のいわゆる接客業従事者に行われていることが多い。

(1) 定期健診の見直し

・ 現在、国民の多くは、学校保健法による学童生徒の健康診断、職域における健康診断、中高年者に対する地域健診など様々な形態で、年に一度検査を受けており、結核健診はその中核として位置付けられている。しかしながら、若年青年層の結核が激減した結果、健診で発見される率が極端に低下しており、健診を維持することは、必要性のみならず精度管理の面からも不都合となっている。

・ 上述の結果、健診のインターバルを次のように見直すともに、発見された患者周辺への積極的な健診(接触者健診)の励行と有症状受診時の迅速な診断と定期健診とを組み合わせるといった合理的な早期発見体制を確立すべきである。

・ このことは、結核予防すなわち健診といった従来の医療関係者が持っていた考え方の変革を意味するものであり、十分な啓発や基盤整備に努めながら対応していくべきである。

・ 健診のインターバルは以下のとおりにすることを提言する。

( 小・中学生 )

・ 以下のような案が考えられるが、学校における定期健診の廃止に当たっては、接触者健診が徹底されるよう、また、患者受診の遅れや診断の遅れが生じないような小児結核に対する効果的対策の補強・強化が必要である。

案1 完全廃止。
 有症状時受診と家族等に患者が発生した場合の接触者健診を徹底。


・ 現在行われているツベルクリン反応による小学1年及び中学1年時の定期健診は中止する。現在の小中学生の患者は、数的に少なくなり、家族内感染あるいは教職員からの感染であることが多い。そのため、学校における定期健診での発見には自ずと限界があり、接触者健診を強化して確実に発見するべきである。なお、今回の健診廃止の主旨は、小児結核患者とりわけ、学童、中学生患者が減少した現在にあっては、これらの者に対する対応は、一律的、集団的対応から、感染源患者の周辺の接触者健診、有症状時の早期受診、受診患者の診断の向上に重点を移行しなければならないとの方針の変更が周知されることが大前提である。

・ なお、このことにより、不必要な予防内服を回避する等の副成果も期待できる。

案2 ツ反を用いた定期健診を、中学1年で実施。必要により精密健診。

・ 案1に示すような有症状時受診と家族等に患者が発生した場合の接触者健診を徹底すること及び乳幼児期における初回接種の確実な実施と、1歳6か月児、3歳児健診時での確認を前提に、乳幼児期における初回接種の漏れ者への対策の意味合いが強い小学1年時の定期健診は廃止。中学1年のツ反を用いた健診は継続し、感染の疑いが強い場合は、個別の精密健診を行う(ツ反が陰性の場合でも、BCGの再接種は行わない)。

・ この措置を維持することによって、小中学生における従来からの健診機会を全くなくするのではなく、1回の健診機会を残し、激変を緩和しつつ、慎重に対応することができる。

( 15歳以上、40歳未満のローリスク層 )

・ 入学時、転入時、就職時、転勤時、節目時のみ胸部X線検査を行う。

( 40歳以上 )

・ 現在行われている健診を維持することが必要である。

( ハイリスク層・デンジャー層 )

・ 年齢を問わず、発病しやすい者(ハイリスク層)、発病すると二次感染を起こしやすい職業などに就労している者(デンジャー層)が疫学的に明らかになっているが、現行では、健診率は極めて低い水準にある。そこで、これらの特定人口層への年1回の胸部X線健診の確実な実施を強化すべきである。また、これらの層は疫学的に定期的に見直すとともに、施策の実施にあたってはいわれのない偏見差別が生じることがないような配慮が必要である。

<ハイリスク層の例>
* 長期療養施設(高齢・精神障害その他)入院・通所者
* 特定まん延地域住民 (例えば、大都市の一部特定地域)
* 特定住民層(ホームレス、小規模事業所労働者、日雇い労働者、高まん延国からの入国後3年以内の者など) 等

<デンジャー層の例>
* 教員
* 医療従事者
* 福祉施設職員
* 救急隊員 等

・ また、健診の手法としては我が国では伝統的に胸部X線が尊重されてきたが、高齢者や障害者で寝たきりや胸郭の変形などによってX線診断が困難な場合、あるいは、過去の結核病巣の存在により現時点での結核の活動性評価が出来ない場合などがあるため、積極的に喀痰検査(特に塗抹陽性の有無)を活用することが望ましい。更に、結核への暴露の危険性が特に強い一部職種にあっては、基準値を得ておくため、ツベルクリン反応検査を併用することが推奨される。

(2) 有症状受診対応の強化

・ 国民の受療率が高まった現在においては、半数以上の患者が症状を訴えて医療機関を受診し結核と診断されているが、受診から診断まで1ケ月以上を要する事例も多く、その間、患者本人の病気の進行のみならず、二次感染の恐れといった観点からも黙視できない状況にある。

・ そこで、第一線の医療機関に結核を積極的に疑うよう専門団体の協力を得て啓発に努めるほか、喀痰検査の普及を図るべきである。

(3) 定期外健診から接触者健診へ

・ 現行の定期外健診には、いわゆる接触者健診と業態者健診の2つの健診が含まれているが、業態者健診は、前述のハイリスク層、デンジャー層を対象とした健診という意味合いを明確に認識し、定期健診の一つとして位置付けることを検討すべきである。

・ 結核患者が新たに発見された場合、その感染源や感染経路の究明、及び患者との接触者の把握等を目的とした積極的疫学調査を行い、接触者に対して行う接触者健診は、さらに強化して漏れなく適切に実施することが重要である。特に、最近は、感染を受けた可能性が高くまん延の恐れがあるにもかかわらず接触者健診の実施に応じない事業所等もみられるため、事業者に対する責務規定(接触者健診実施への協力義務を含む)を設けるなどの制度の見直しが必要と思われる。

・ また、広域的な感染の拡大(diffuse outbreak)の有無を判定するため、保健所等から得た結核菌の遺伝子レベルでの情報(finger printing)を中央に集積し解析する、感染経路解明のためのシステム等の実現可能性を積極的に検討するべきである。

(4) 管理健診

・ この健診は、主として結核患者の治療終了後の再発を早期発見することを目的に実施されてきた。しかし、短期化学療法の普及により、例えば「初回治療で、薬剤耐性なし、標準治療成功」の患者については、医療機関において適切に経過観察等が行われていれば保健所等による管理健診の必要性は乏しい。

・ しかしながら、患者の中でも、治療拒否や治療中断した者に対する検査は、結核のまん延防止の観点から公的関与で実施すべきである。具体的には、管理健診を治療拒否・中断した者に対する「勧告・措置の健診」と位置づけ、より実効性のある具体的対策を検討する必要がある。

(5)BCG接種

・ 我が国においては、ツベルクリン反応が陽性になるまで反復してBCG接種が行われている。BCG接種による結核の発病防止効果については、その持続期間を含め、麻疹や風疹等の予防接種に比べて低いと言われている。しかし、結核の罹患者数が年間数十万人規模といった状況下においては、BCG接種による罹患者数の減少は、結核対策の上で大きな効果があったと考えられる。特に、乳幼児期においては、結核性髄膜炎や粟粒結核等の血行性の重症結核の発病・重症化防止に極めて有効とされている。

・ 他方、BCG接種を受けていても結核を発病することがあり、特に、再接種の医学的効果については明らかになっていない。さらに、BCG接種を繰り返し行うことによるツベルクリン反応の持続的な陽転化が、実際に結核に罹患した際の初期の診断を困難にし、早期診断や予防内服の対象者の判断に混乱をきたしているという指摘がある。これらの背景により、諸外国においてはBCGの再接種を廃止をする国が多くなっている。

・ これらを踏まえ、我が国においても、これまで再接種に費やしている人的・財政的資源をより有効な対策にシフトする、という観点からの施策の見直しが必要である。具体的には、乳児期に1回のみの接種として対象者に対して確実な接種を行うとともに、1歳6か月児健診や3歳児健診で瘢痕を確認し、未接種であった場合には、早急に接種を受けるよう勧奨するという方式に転換すべきである。また、技術的にも確実なBCG接種が行われるよう、関係者に周知する必要がある。

・ なお、6か月までの乳児にBCG接種を行うべきである。その場合、以下のような案が考えられる。

案1 ツベルクリン反応を先行して、陰性者のみにBCG接種を行う。

・ 現行制度を維持し、まずツ反を行った上で陰性者にBCG接種を行う。現在の結核罹患状況からすると、ほぼ全員がBCG接種を受けることになる。このことによって、ツ反検査の副産物として、極めて希ではあるが、乳児結核の早期発見の機会となる。ただし、ツ反偽陽性者は、BCG接種を受ける機会を失う可能性がある。

案2 ツベルクリン反応を行わず、全員にBCG接種を行う。

・ 現在、BCG接種は、対象者のほぼ全員に対して行われているという状況にかんがみ、感染を受けるリスクが高いとは考えられない大部分の例には、ツ反を行わずにBCG接種を直接行う方式に改め、他の予防接種と同様に、問診等を十分に行った上で個別接種により実施する。

・ 今後、ツ反はBCG接種の要否判定のためではなく、感染を発見するための健診の手法として整理する。

3 結核の医療対策(結核患者に対する医療の提供)

(基本的な方向性)

・ 結核に関する診断、治療技術等の医療は、日々進歩しており、活用しうる最新の知見をもとにEBMの考え方に基づく対策をすすめることが必要である。

・ 我が国では、日本結核病学会等の専門家の意見をもとに、適切な公費負担を行うという観点から厚生労働大臣告示による「結核医療の基準」を国が示し、地域の結核診査協議会で、この基準に基づく治療を指導する仕組みとなっている。しかしながら、未だに、INH(イニシアジド)単独の治療が行われているケースがある、PZA(ピラジナミド)を含む4剤併用短期化学療法が行われるケースは、全体では5割程度、青壮年においても7割程度である等、必ずしもこの基準が十分に普及、適用されていない場合があることが指摘されている。

・ また、国際的な比較でも、我が国は、入院期間が長い、外来通院による治療の割合が低い等の指摘もあり、国際的基準での治療と必ずしも合致していない部分があると考えられる。

・ 以下のような諸点について、具体的に対策の見直し、再構築を図ることが必要
である。

1. 治療成功率向上のための措置

・ 結核患者の治療成功は、患者本人の健康問題として重要であるとともに、二次感染を防ぐという意味において、社会全体にとっても重要である、との認識に立つべきである。近年、一定地域あるいは一定集団において、治療中断が非常に高く、ほぼ、その地域・集団に一致して、罹患率が高い傾向にある。さらには、再治療例においては、多剤耐性結核の率も高くなっている。

・ 結核治療の特徴は、標準的治療法が定まっているため、医療の内容について患者本人が選択する余地は非常に小さいこと、投薬等の治療期間が長期にわたり、症状消失後も治療の継続が必要であることなどである。これらを踏まえて、治療成功率の向上を期すためには、医療関係者の十分な認識と患者に対する説明のみならず、患者の理解や、患者本人の努力に委ねるのみでは十分ではないケースに対して、患者を支える支援者の連携・協力が重要である。

・ 以下、具体的な対策を示す。

(1) 標準治療法の普及と徹底

・ 医療機関において確実に適切な医療を提供し、治療成功率の向上を図るためには、適切な診断方法と標準的な治療方法を医師等に対して一層の周知・徹底を図ることが必要である。

・ 治療内容の周知・徹底方法としては、結核診査協議会等の機能を強化するなど第三者による実効あるチェックを行う、あるいは、医療経済上のインセンティブを与える、適切な治療に対してのみ公費負担を行う等の方策を検討すべきである。
 なお、その際には、結核患者に標準的な治療を行う場合、あるいは標準的治療を逸脱して治療する場合の基準や治療方法等を明確に示しておく必要があり、特別な配慮が必要とされるケースに対しても良質な治療が担保されるようにしなければならない。

・ さらに、これらの基準については、学術専門団体の意見を聞くなどして、おおよそ3年ごとに見直す等、医療現場において、常に了解と実効ある内容にしておく必要がある。

(2) DOTSの積極的位置付け

・ WHOにおいては、DOT(直接服薬確認治療)を中心とした結核患者の治療を公的に支援する総合的戦略DOTSを推進し、治療成功率の向上を積極的に図っている。我が国においても、我が国のシステムを有効に活用した「日本版21世紀型 DOTS戦略」が推進されている。

・ 現在、我が国の結核患者の入院期間は、平均約170日である。他者への感染防止という公衆衛生上の観点からは、必ずしもこのような長期の入院を必要としないという指摘があり、実際、諸外国においては、外来治療を基本とし、入院期間は短い場合が多い。

・ 我が国では、これまで感染性を有する結核患者の治療は、入院を原則として行われており、入院期間中の治療は、DOTSと同等の治療徹底が期待されていたが、実際には、入院中であっても内服の確認が十分に行われておらず、入院中においても実質上の治療中断があることが問題となっている。

・ そのため、結核患者の治療の基本は、直接服薬確認であることを明確にし、入院中においても院内DOTSを確実に実施し、退院後の治療中断の可能性が高いと考えられる者に対しては、入院中より保健所との連携体制を確立するとともに退院後も医療機関と保健所が連携・協力して地域DOTSが実施できる体制を構築すべきである。この場合、医療機関においても入院・外来治療を通して治療中断を防ぐよう、より積極的な役割を担うよう期待する。

・ また、保健所においては、地域の保健、医療、福祉資源を効果的に活用できるよう、コーディネートする役割を積極的に担うとともに、地域の状況を勘案し、保健所自らも地域DOTSの拠点として直接服薬確認の場を提供することも検討すべきである。

(3) 発病前治療の導入

・ 現在、29歳以下の若年者に対しては、結核の初感染時の発病予防を目的として、INH単剤の予防内服が行われて、効果をあげている。

・ また、高齢者、糖尿病患者など既感染者からの発病の可能性が高い者に対する予防内服の効果も期待されており、一部、国の補助事業においても実施自治体を支援している。

・ これらの発病予防を目的とした予防内服について、概念上、化学的「予防」とするか発病前「治療」とするかの検討を進めるべきである。また、それぞれの実施に当たっては、副作用の発生や薬剤耐性結核も考慮した適切な抗結核薬の組み合わせ、投与期間、対象とする者の選択基準等について明確な基準を示し、実際に必要以上の投薬が行われることなく、かつ必要な者については確実に結核の発病を防ぐことができるよう検討すべきである。

2. 医療の受け皿の整備

・ 現在、結核患者は、排菌の有無、他者への感染性の高低にかかわらず、入院は結核病床で行うことが法的に定められている。しかし、近年、糖尿病等の合併症を有する症例の増加、精神障害を有する結核患者の医療提供の困難さ、今後、問題化する可能性の高いHIV感染との合併等に対し、結核以外の疾患への適切な医療の提供も十分に考慮に入れた医療の提供が求められる。

・ しかしながら、結核は感染症であるとの認識は、決して忘れてはならず、個々の患者の状況にかんがみ、他者への感染防止と患者本人への適切な医療の提供を両立させることが必要である。

・ 従って、感染症法によって行われている感染症の類型別の入院病床(医療機関)に関する規定を参考とし、患者本人の人権に十分留意しながら、感染症に対する医療提供、感染拡大防止を考慮し、将来的には、一般の医療体系の中での治療が行われるような体制を検討していく必要がある。

・ そのため、具体的には以下のような対応が考えられる。

(1) 結核病床の機能分化の促進

結核1類:多剤耐性結核患者の治療を目指す重装備結核病床
 多剤耐性結核の患者の入院治療を行う施設として、他者への感染防止と高度な結核治療の機能を有する施設・能力を有する病床
結核2類:標準的な新規結核患者の短期治療を目指す結核病床
 標準的な結核治療での治療成功が十分に期待され、感染性が1〜2か月で消失することが期待できる患者に対し、標準的治療を基本とした医療を提供する病床
結核3類:長期慢性病床
 社会的背景等により、外来通院での治療継続が困難と考えられ、入院により服薬遵守が必要であると判断される患者が入院する病床。一般病床に対する療養型病床のイメージ
合併症準結核:結核病床以外での治療
 他疾患が主で結核が従の患者に対し、一般病床または精神病床に一定の施設及び機能の基準に基づいて、結核患者の治療を行う病床として位置づけられた病床。現在の結核患者収容モデル事業により指定された病床のイメージ

(2) 計画的整備・確保

・ 現在の結核病床は、かつては地理的に離れた医療機関(病院)そのものを結核療養所と位置付けるという考え方が基本となっていたと考えられ、病棟単位での感染防止等の施設基準は示していない。

・ 一方、結核指定医療機関の指定にあたっては、公費負担を行う手続上の指定という目的が強いと考えられ、結核治療の機能的、能力的な基準は明示されていない。

・ 現在は、これらの医療機関において、結核以外の患者と同一の場での治療が相当数行われていること、結核以外の合併症についても同時に行う場合が多いこと、等から、今後は、施設基準・診療機能の基準等を明確に設け、適切な医療提供体制を維持・構築する必要がある。

(3) 人権を尊重した確実な医療の提供

・ 医療に提供にあたっては、国民の人権尊重の観点に立った対応を今後さらに強化することが必要である。この場合の人権には、患者・感染者の人権と感染を受ける可能性のある者の人権の両面がある。

・ 患者・感染者については、適切な医療を受ける権利、他者への感染防止のために過剰あるいは不適切な人権の制限が行われない権利、さらには、不当な差別・偏見を受けない権利などが考えられる。

・ 感染を受ける可能性のある者については、一般の生活の中で、患者からの感染を受けることが最大限回避される権利、患者・感染者との接触の可能性による調査等において、過剰あるいは不適当な介入を受けない権利などが考えられる。

・ これらの人権を尊重するためには、患者、感染者の個々の状況にあわせ、他者への感染を防止するために患者の人権を制限するような行政対応を要すると判断される場合には、科学的な根拠と明確な手続に基づくとともに、患者・感染者の人権と感染を受ける可能性のある者の人権の双方のバランスを十分に考慮した上で、それぞれが一定の制約を受けることのコンセンサスを事前に得られるよう努力する必要がある。これらに基づき「患者支援・患者中心主義」の適切な対応を図るべきである。

・ 具体的には、今後、以下のような対応を検討すべきである。

人権を尊重した行政手続の整備
 都道府県に1つの協議体を設置して、患者に対して人権制限的な行政対応を要する希な症例について、その必要性、強制的措置が必要となる根拠、通常の努力では不十分である実態の把握などを行い、その審査内容については、当事者に対して説明することができるようにする。なお、人権制限的な行政対応は必要最小限とし、対象は、結核患者のごく一部で、限られた期間とする、というイメージ。
 最新の知見に基づく医療基準の提示
 基準を明示した上で、医療機関を知事指定(5年毎の見直し規定)
 医薬品の確保・研究開発に関する国の努力義務

・ なお、多くの非結核性抗酸菌症の患者が結核として取り扱われているが、同症は、人から人への感染がないなど結核症とは異なることを明確に認識し、一般医療としての対応が出来るよう、治療等の保険適応などの整備を行うといった努力をする必要がある。

4 結核対策を進めるインフラの充実強化(行政機関、医療機関の役割分担)

(基本的な考え方)

・ 既存の保健所や健診システム等をインフラとして最大限に活用し、迅速に効率
的なシステムを再構築する必要がある。

1 事前対応型行政

(1) 結核発生動向調査体制等の充実強化

・ 結核の発生状況は結核予防法による届出や入退院報告に加え、法律に基づかない予算措置で実施される発生動向調査により把握されている。しかし、結核の発生動向情報は、まん延状況の監視情報のほか、対策面(発見方法、発見の遅れ、診断の質、治療の内容や成功率、入院期間など)の評価に関する重要な情報を含むものであることが望ましく、その精度の向上に努めるとともに、関連の積極的疫学調査を含め、制度的な整備を行うことを検討すべきである。

(2) 国の基本指針(結核制圧5カ年計画)の策定

・ 現在、我が国では、結核以外の主な感染症対策については、感染症法に基づき、国が基本指針を示して、各都道府県が予防計画を策定し、事前整備を図っている。
 また、生活習慣病対策として、各自治体においては、国の「健康日本21」に基づく計画の策定が行われ、具体的な事項と将来的な数値目標を盛り込んだ計画を策定または策定中である。

・ 国においては、これらを参考にしながら、結核に関する指針を示すとともに、中核となる対策上の目標を明示することも必要である。
 例 DOTS率70%、治療成功率85% など

(3) 都道府県の予防計画の策定

・ 都道府県においては、国の基本指針に基づき、各自治体の状況を勘案しながら「都道府県結核予防計画(仮称)」の策定を行い、その行政目標、そのための方法等を明記する必要がある。

・ また、いわゆる大都市を抱える都道府県においては、政令市等と連携し、これら地域の状況を踏まえた計画とすべきである。

2 国・都道府県等の機能の明確化

・ 結核は我が国最大の感染症であり、その制圧に関する「公的責任」は今後も大きいので、行政機関の責務や権限に関する制度的な整備を行うとともに、国、都道府県、市町村等の役割を明確にし、実効ある体制を再構築する必要がある。

・ 結核対策についても、地方分権の推進が必要であり、地域の実情に応じた効率的な施策が展開できるような制度とすべきである。そのためには、全国施策を基本(1階部分)とし、地域格差解消(2階部分)のために、各地域が行うことが望ましい追加措置を定めることなどが考えられる。

(1) 国

・ 国は、全国的なシビルミニマムのプログラムの作成と立ち上げ時の財政支援により、地方自治体における対策の推進を促すことが必要である。

・ その際、結核対策の推進は、現段階における公衆衛生上の重要な問題かつ、単に保健医療分野のみの問題ではなく、社会全体の公共の福祉、という立場からの認識が必要であり、これらの認識を普及するとともに、全国的結核対策に用いる公共財の開発・確保・維持を図る必要がある。例としては、以下のようなものが考えられる。

例:結核研究所
結核発生動向調査
結核菌バンク(指紋バンク)
検査の精度管理
最新の知見に基づく医療基準の提示
医薬品の確保
疫学調査などの高度ノウハウの蓄積
研修モデルプログラムの開発
結核に関する研究開発
・ 国においては、関係省庁、関係部局等との連携・協力により、都道府県における関係部局との連携・協力が円滑に行えるよう、調整を行っておく必要がある。
 例としては、以下のようなものが考えられる。
例:学校(含む日本語学校)における健診などの対応
外国人対応
職域健康診査 などの関係する所管官庁との連携の強化
・ また、国の権限及び手法を明確にし、各県の結核状況・対応状況の資料公表、厚生科学審議会等の有識者による公開情報に基づく援助助言等を行える体制を構築すべきである。

(2) 都道府県

・ 都道府県は、地域の特性や状況を把握すべき立場にあるとの認識を明確にもち、発生動向調査の実施と分析に基づいて、都道府県における医療機関、市町村等に対する対応の指令塔としての機能が期待される。

・ 入院を必要とする結核患者でも地理的に近い所で適切な治療が受けられるよう、都道府県等の責務として、2次医療圏単位に必要とされる結核病床についての検討を行い、広域的な観点も含めて確保を図ることについて、適切な対策を考える必要がある。

・ さらに、結核以外の主な感染症対策についても、都道府県が実施主体であると位置づけられており、これらのノウハウやしくみを最大限に活用し、総合的な感染症対策を進めていくことが必要である。

・ そのため、その実働部隊として保健所を位置付けるとともに、国の策定するシビルミニマムを越えるきめ細かな事業の計画と実施を行う必要がある。

(3) 市町村

・ 市町村は、BCG接種の実施主体として、その安全かつ確実な実施を推進すべきである。

・ また、現在、市町村には、定期健診の実施者として位置付けられているが、今後、健診の重点化、集約化により期待される余力を、患者治療支援(含む福祉的事業)に振り向けるとともに、住民に最も近い行政単位として、住民に対する普及啓発に一層、取り組むことが期待される。

3 保健所の役割

・ 保健所は、これまでの結核対策において、定期外健診の実施主体、結核診査協議会の運営等の適正医療の普及、訪問等による患者の治療支援、及び届出に基づく発生動向の把握、分析など、様々な役割を果たしてきており、今日の結核対策の進歩は、保健所の存在なしには考えられない。

・ 現在、地域保健法の施行、保健所の再編など、保健所を取り巻く環境は大きく変化しつつあるが、今後とも、公的関与の優先度を考慮して業務の重点化や効率化を行うとともに、公衆衛生対策上の重要な拠点であることにかんがみ、結核対策の実働部隊としての位置付けを明確にすべきである。

・ 保健所が担うべき具体的な役割には、以下のようなものが考えられる。

(1) 患者支援
*「治療終了後の検診を含めた患者管理」から「治療成功をめざした患者支援」へ転換
* 個別患者支援計画(DOTS計画)の作成とモニター(コホート分析の強化)
* 地域の実情等に応じた地域DOTSの推進体制の構築
(必要な場合においては、地域DOTSの服薬拠点)
(2) 結核の地域情報センター(患者登録、発生動向調査、結核対策の評価)
(3) 結核の予防対策や医療の質の保証(BCG接種技術や健診精度の確保、結核診査協議会や研修による適正医療の確保)
(4) 個別患者発生時の疫学調査と危機管理(定期外健診の実施、集団感染対策)
(5) 市町村への技術支援・指導

4 国際協力

・ 我が国を含むアジア地域においては、現在も結核の問題が政策上重要な位置を占めている諸国が多い。これらの国とともに結核対策を推進することは、アジアの同胞を支援するという意味合いとともに、多剤耐性菌の流入阻止などは我が国の結核対策の延長線上の課題として取り組むべきである。

・ 従って、「国境無き(TSF: Tuberculose sans frontier)結核問題」の考え方での組織的、財政的な措置を我が国が行うことは、重要な意味を持つものと考えられる。

IV 結核対策の見直し実現の方策

(まとめに代えて)

 以上により、今日の我が国の結核およびその対策が抱える問題点のみならず、対応策も明らかになったものと思われる。
 結核は、未だに我が国最大の感染症であり、また、BCGを用いた予防接種や一般国民に対する定期健康診断など感染症法にない感染症としての特性にもとづく規定を要するものである。一方、国・地方自治体の責任、事前対応としての計画の作成、感染者の人権への配慮など、感染症法にはあって現行結核予防法にない規定も多い。
 そこで、現行結核予防法に今回提言する内容を盛り込むよう努める中で、結核予防法と感染症法の整合性の問題にも配慮する必要がある。
 かつて結核は、毎年自然に改善してゆく疾患と見なされていたのではなかろうか。
 そのような慢心によって結核対策の遅延、ひいては、結核制圧への歩みが阻害されてはならない。この提言の実現をとおして、結核を今世紀中盤までに公衆衛生の課題から無くするという目標に向かって着実な一歩が制度面でも行われることを期待する。
 その為に、本提言で指摘した技術事項について専門家の英知を結集して具体的な指針等を作成するとともに、本部会の上部機関である厚生科学審議会感染症分科会におかれては、感染症対策全般といった見地から本提言に必要な検討を加えられ厚生労働省に意見を具申されることを期待する。







●臨床ガイドラインなど









●総説記事・文献


■開発中の抗結核薬

 結核短期化学療法は,イソニアジド(INH)とリファンピシン(RFP)を中心として,エタンブトール(EB)やピラジナミド(PZA)などを加えた多剤併用療法が行われているが,この化学療法において必須の抗菌薬であるINHとRFPの両薬剤に耐性を示す多剤耐性結核が広がりを見せており,毎年約50万人の新規多剤耐性結核患者が発生し,13万人/年の患者が多剤耐性結核で死亡している.この多剤耐性結核の治療についてはサイクロセリン(CS)やエチオナミド(TH)などの第2選択薬が用いられるが,第1選択薬であるINHやRFPに比べ効果も弱く,副作用が大きいという問題も含んでいる.

多剤耐性結核菌(MDR‐TB)は、第一選択薬のリファンピシンとイソニアジドの2剤に耐性を持つ結核菌。これら2剤に加え、第二選択薬のニューキノロン系抗菌薬と抗結核注射薬の少なくともアミカシン、カプレオマイシン、及びカナマイシンの1種類以上にも耐性を示すのが超多剤耐性結核菌。

 既にXDR‐TBの感染例は、世界50カ国に拡大しているとされ、国内でも多剤耐性結核菌のうちXDR‐TBの割合が30%に上るなど、世界的に深刻な問題となっている。 ただ、これまで有効な治療法は存在しなかったのが現状。

Stop TB Partnership [WHO] - the Working Group on New TB Drugs - Pipeline
次世代の抗酸菌化学療法の展望[Kekkaku Vol. 84, No. 3 : 133_140, 2009]



●Diarylquinoline TMC-207 (Tibotec Pharm Limited)


 TMC-207(R207910)は結核菌体のATP 合成酵素の活性阻害を標的とする候補化合物で,J&J子会社Tibotec 社(ベルギー)がMDR-TB を対象に臨床試験第U相を継続中である。
TMC-207は投薬用量依存的ではなく殺菌活性発現濃度の保持時間(Time Above MIC : TAM)依存性を示す特異な性質を有する化合物で,結核菌のみならずMAC(Mycobacterium avium-intracellulare complex)を含む幅広い非結核性抗酸菌種(NTM)に対しin vitro で強力な殺菌活性を示す唯一の有望な候補化合物である。Mycobacteriumにほぼ特異的と考えられている。
このため,将来の非結核性抗酸菌症治療のための新薬としても期待されている5)。但し,TMC-207 は宿主のP450系isoenzymeによって影響を受けるため,同酵素系を強力に誘導するrifampicin(RFP)との併用に難がある。TMC-207 はRFP とINH が適用できないM(X)DR-TB,ハンセン氏病,および非結核性抗酸菌症に対する治療薬として有望視されている。TMC-207 はpyrazinamide(PZA)との併用時に顕著な相乗効果を示す。 多剤耐性菌を含む結核菌に対するMICは0.002〜0.13μg/mLと極めて低い。

 2005年に結核菌のATP合成酵素をdrug target とする新たな抗結核作用機序のジアリルキノリン(TMC 207)が開発され,in vitroで薬剤感受性・薬剤耐性の結核菌に強力に作用し,分裂休止型の結核菌に対しても殺菌的な活性を示すことが報告されたグさらに,このATP合成酵素阻害作用は結核菌に対して特異的であり,人に対して毒性が低いことも証明されている.  そして最近, Diaconらによって行われた多剤耐性結核に対するTMC 207 の第2相試験において,有望な抗結核効果が示された。
 2段階の無作為化比較第2相試験の第1段階として,南アフリカにおいて新たに多剤耐性肺結核と診断された患者47名を対象とし,TMC 207 群(400 mg/日を2週間連日投与した後, 200 mg/日を週に3回,6週間投与)(23例)と,プラセボ群(24例)のいずれかに無作為に割り付け, TMC207の安全性,副作用の発現,薬物動態,抗菌活性について検討された.いずれもエNHとRFP以外の抗結核薬カナマイシン. TH, PZA,フルオロキノロン, EB, CSの中から5剤を選んだ標準的な多剤耐性結核治療レジメンを併用し,主要有効性エンドポイントは,液体培地において喀痰培養が陽性から陰性へ転換することとしている.
 TMC 207 群では,プラセボ群に比べ,喀痰培養陰転までの期間が短く(ハザード比11.8,95%信頼区間2.3〜61.3, Cox回帰分析によるP=0.003),培養陰転の見られた患者の割合が高かった(TMC群:48%対プラセボ群:9%). 喀痰中のコロニー形成数(CFU)の平均値は,TMC207群のほうがプラセボ群に比べ速やかに低下した.培養陰転の見られた患者と見られなかった患者ともに. TMC 207 の平均血漿中濃度は600 ng/mL (in vitro試験における有効濃度)を超えており,治療効果とTMC 207 の血中濃度に関連性は認められなかった.
 安全性に関しては両群ともに消化器,感覚器,呼吸器,循環器,精神神経系に関連する有害事象の多くは軽度〜中等度であり,悪心のみがTMC 207 群でプラセボ群よりも有意に高頻度に認められた(TMC群:26%対プラセボ群:4%、P=0.04).

 以上の結果から8週間という短い期間の試験ではあったが,TMC207の臨床試験から結核菌のATP合成酵素は結核治療の標的となり得ることが確認され,さらにTMC 207 が多剤耐性結核菌に対しても有効かつ安全な治療薬になり得ることが示された. from 市川和哉((独)国立病院機構東名古屋病院臨床検査部研究員)「ジアリルキノリンTMC207は新規抗結核薬となリ得るか?」ファルマシア46(6)556-557(2010)

●Diamine SQ-109(Sequella Inc.)


Diamine SQ-109 は1, 2-ethylenediamine の構造をもつethambutol(EB)の新しい誘導体化合物だが,SQ-109 は易水溶性のEB とは異なり難水溶性である。SQ-109 はEB 高度耐性の結核菌に対してEB 感受性菌に対するのと同等の殺菌活性を示すことから,EB に代わる次世代の新薬のひとつとして期待されている。In vitro においてSQ-109 はDiarylquinoline TMC-207 との併用で相乗効果を示す。SQ-109 は現在,臨床試験第T相を継続中。

●CPZEN-45[微化研]

CPZEN‐45は、動物実験で10剤の抗結核薬が効かない超多剤耐性結核菌に高い効果を示しており、2012年には前臨床試験を終了させる予定だ。

微化研微生物化学研究センター長の赤松穣氏らは、1997年から既存の抗結核薬と交差耐性を示さない新規化合物の探索を開始。その結果2003年、放線菌の培養液から新しい作用機序を持つカプラザマイシンを発見。さらに誘導体研究を進め、CPZEN‐45を見出した。

 CPZEN‐45は、抗結核薬10剤に耐性を示すXDR‐TBを感染させた動物実験で、非治療群に比べて菌量を100分の1に減少させる強い抗菌活性を示した。また、感受性結核菌を感染させた実験では、第一選択薬との併用で菌量を1万分の1に減少させるなど、高い相乗効果を示すことが分かった。

 この結果を受け、微化研とリリー結核創薬イニシアチブは、非営利目的にCPZEN‐45の共同開発契約を締結。今後、米イーライリリー、米国国立衛生研究所(NIH)、米国感染症研究所(IDRI)との共同開発を開始する。

 CPZEN‐45の薬剤供給は、WHOの承認委員会「グリーン・ライト・コミッティー」によって行われる見通し。この委員会は、適切な薬剤入手を目的に、世界各地の結核治療を調査する。その結果、WHOガイドラインに沿った多剤耐性結核の治療が行われていれば、WHOの事前承認プログラムとして、製薬企業が安価に医薬品を提供するというもの。

 赤松氏は「超多剤耐性結核の患者は、米国のみならず中国、ロシア、インドに集中しているので、全世界で臨床試験を行わなければならないだろう。WHOなどの支援を期待したい」と語った。

 リリー結核創薬イニシアチブは、米イーライリリー社の慈善事業として、2007年に設立された非営利の官民パートナーシップ。このイニシアチブに対し、同社は50万種類の化合物ライブラリーを開示しているほか、創薬技術の提供なども行っている。  from 【微化研/リリー結核創薬イニシアチブ】超多剤耐性結核菌に奏効する抗結核薬を共同開発へ[薬事日報 2008年10月29日]

CPZEN-45 is a nucleoside antibiotic that is soluble in water at >10 mg/mL as the trifluoroacetate salt. It is a caprazamycin produced by Streptomyces sp. first described in 2003 by investigators at the Microbial Chemistry Research Foundation (MCRF) and Meiji Seika Kaisa, Ltd of Japan. Subsequently, semi-synthetic production of novel antibiotics based on the caprazamycin structure was described in U.S. patent application US2006/017819 (which includes CPZEN-45 - designated compound II-4) and most recently in a presentation at the 235th American Chemical Society National Meeting (2008) during which the structure of CPZEN-45 was first discussed in a public venue. CPZEN-45 has a minimum inhibitory concentration (MIC) of 1.56 μg/mL against Mycobacterium tuberculosis (Mtb) H37Rv and 6.25 μg/mL against a multidrug resistant (MDR) strain of Mtb. This compound is active against both replicating and non-replicating Mtb in vitro, suggesting it could be efficacious against latent organisms in vivo. CPZEN-45 has shown efficacy against both drug sensitive and extremely drug resistant (XDR) Mtb in a mouse model of acute tuberculosis (TB) in which animals were infected by intravenous injection and treated with s.c. administration of CPZEN-45. Improved efficacy with drug sensitive Mtb was shown when CPZEN-45 was administered in combination with other antitubercular drugs. Recent data generated by NIAID using the gamma interferon gene-disrupted (GKO) mouse model of acute tuberculosis in which infection was achieved by aerosol exposure to Mtb (Erdman) also demonstrated efficacy of CPZEN-45 with 1-1.5 log cfu reduction in lungs of infected mice. FROM Stop TB Partnership [WHO] - the Working Group on New TB Drugs - Pipeline - View Project Details:CPZEN-45[11-May-2011 ]

Caprazamycin は放線菌の培養液から抽出分離された核酸系抗生物質である。Caprazamycin 類は結核菌に対する特異的な狭域の抗菌活性スペクトルを示し,Capuramycin 同様に結核菌の細胞壁ペプチドグリカン生合成におけるtranslocase 1 の阻害剤として作用すると考えられる(Igarashi M, Nakagawa N, Doi N, et al. : Caprazamycin B,novel anti-TB antibiotics, from Streptomyces sp. J Antibiot.2003 ; 56 : 580 _ 583.)。初期の化合物caprazamycin B(CPZ-B)から誘導体展開し,スクリーニングで得られたCPZEN-45 は抗菌力・水溶性・安全性ともにCPZ-B を上回る(MIC 3.13mcg/ml M. tuberculosis)。CPZ-B,CPZEN-45 ともに経口吸収性を示さないので,本化合物は次世代の噴霧吸入製剤としての開発を志向している。既存薬との交叉耐性はなく,M(X)DR-TB に対して有効である。結核菌感染マウスを対象としたCPZEN-45 の経肺投与群とRFP の経口投与群を比較した治療実験では,CPZEN-45 はRFP 対比1/4〜1/5 以下のわずかな投薬用量でRFPを上回る肺内治療効果を示している。(Caprazamycin-B とその誘導体CPZEN-45 は,細胞壁ペプチドグリカン生合成阻害剤としてすでに知られているLiposidemycin の同属化合物である。) from 次世代の抗酸菌化学療法の展望[Kekkaku Vol. 84, No. 3 : 133_140, 2009]

[微化研プロジェクト]CPZEN-45(kホプロジェクトリーダー:五十嵐 雅之) [微化研]日吉支所:研究概要 CPZEN-45が発見された。この化合物は多剤耐性結核菌のみならず超多剤耐性結核菌に 対しても優れた抗菌活性を示し、さらに感染動物モデルを用いた試験においてXDR-TBに対して高い有効性を示した。 Hirano, S., Ichikawa, S. & Matsuda, A. Structurekソactivity relationship of truncated analogs of caprazamycins as potential anti-tuberculosis agents. Bioorg. Med.Chem. 16,(9) 5123kソ5133 (1 May 2008). The challenge of new drug discovery for tuberculosis - [抄録] Nature 469(7331), 483-490 (27 January 2011) [全文] Department of Antimicrobial Research, Janssen Research and Development, Johnson & Johnson, Turnhoutseweg 30, B-2340 Beerse, Belgium Anil Koul,Nacer Lounis &Koen Andries Department of Antimicrobial Research, Janssen Research and Development, Johnson & Johnson, Val de Reuil 27106, Cedex, France Eric Arnoult &Jerome Guillemont



●OPC-67683 経口[大塚製薬]

多剤耐性肺結核症 国内P3  海外P2(南アフリカ/グローバル) 
結核菌の細胞壁脂質成分であるミコール酸の生合成の阻害と菌体タンパク質の合成を阻害する
OPC-67683(nitroimidazo-oxazole)は大塚製薬で創薬された新規のnitroimidazole誘導化合物の抗結核薬である。本薬はin vitroで、耐性臨床分離株を含む結核菌にMIC値6-24ng/mLと強力な活性を示し、既存抗結核薬との交叉耐性は見られなかった。

in vivoでは、結核菌kurono株感染IRCマウスモデルに対する1日1回28日間経口投与で、肺内生菌数を指標とした有効性は、rifampicin、isoniazidと比べて6-7倍強力であった。ICRマウスへの本剤0.625mg/kg単回経口投与で、血漿中有効濃度は、100.4ng/mL、肺内有効濃度は273ng/gであった。本剤と既存結核剤との併用で、in vitro、in vivoの何れにおいても拮抗作用は認められなかった。

結核菌H37Rv細胞内感染のTHP-1ヒトマクロファージに対し、本剤、isoniazid、rifampicinは72時間曝露で抗結核菌活性を示したが、ethambutol 、streptomycin、pyrazinamideは最大6.25μg/mLでも活性を示さなかった。本剤、isoniazid、rifampicinの90%殺菌濃度はそれぞれ215、123、>780ng/mLで、本剤の細胞内活性は、濃度と時間に依存した。2、4、8、24時間のパルス処理では、本剤の抗結核菌活性はisoniazid、rifampicinと比べて、それぞれ1.8、3.2倍強力であった。本剤は同結核菌感染A549II型肺胞内皮細胞内でも同様の活性を示したことから宿主細胞のタイプに係わらず、細胞内で抗結核菌活性を発揮することが明らかになった。

本剤は比較的良好に経口吸収され、殆どの組織に分布した。分布量は肝臓>腎臓>肺>心臓>小脳>脾臓>血漿の順で、肺組織内濃度は血漿中の3-7倍であった。本剤は肝ミクロゾームで代謝されず、血漿中に主要代謝産物は存在しなかった。また肝ミクロゾームの何れのCYP酵素に対しても阻害活性を示さなかったことから、他剤と併用投与した場合に、薬物動態的相互作用を起こさないことが示唆された。  本薬は2005年12月に米国Washington DCで開催された45th ICAAC国際学会で初めて世界に公表され、世界中から注目を集めるトピックスとなった。

[参考]●「ミコブティンカプセル150mg」LM427(リファブチン)[ファイザー]

申請2008.6 - >承認2008.7.16 - 発売2008.10.7
製品サマリ - 添付文書 - インタビューフォーム
<適応菌種>本剤に感性のマイコバクテリウム属<適応症>結核症、マイコバクテリウム
・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む非結核性抗酸菌症、HIV感染患者における
播種性MAC症の発症抑制

【T-1.開発の経緯】
本邦において結核の罹患率は減少傾向にあるとはいえ、人口10万人あたり20.6人、年間発症患者数2万6千人以上(2006年)と米国の5倍、欧米諸国の中でも比較的罹患率の高いとされる英国の1.5倍と、依然として結核中進国に位置づけられている。米国ではHIVの流行により結核が増加に転じ、近年報告される結核は、HIV感染者に集中する傾向がある。HIV感染症の治療は種々の抗レトロウイルス薬を組み合わせたHighly Active Anti-Retroviral Therapy(HAART)が行われるようになり、予後は著しく改善した一方、免疫再構築症候群として結核を含む抗酸菌症の発症が問題となっている。代表的な抗酸菌症であるマイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症の発症予防に用いられるマクロライド系抗菌薬は、副作用として下痢がみられることから、HIV感染患者では体力維持の観点からしばしば服薬継続が困難となる。さらに、近年報告されつつある多剤耐性結核に対して有効な薬剤はほとんどないことから、新たな抗菌薬が求められている。また、近年、免疫機能正常者における非結核性抗酸菌(NTM)症も本邦では増加傾向にあるが、現在使用可能なNTM症治療薬の適応はHIV感染者/エイズ患者に限られており、新たなNTM症治療薬の承認が待たれていた。

ミコブティン(一般名リファブチン)は、リファンピシンを改良し、優れた抗菌活性及び組織分布を有する化合物として、旧ファルミタリア・カルロ・エルバ(Farmitalia Carlo Erba:FICE、ミラノ)社(現ファイザー社)により開発されたリファマイシン系抗菌薬である。海外では1992年にイタリアで承認されて以降、HIV感染者におけるMAC症の治療、HIV非感染者におけるNTM症または結核症治療薬として、2008年4月現在、世界35ヵ国・地域において承認されている。

本邦でミコブティンは、承認以前より厚生労働省エイズ治療薬研究班(班長 東京医科大学臨床検査医学科主任教授 福武勝幸)において、エイズ治療研究を目的に個人輸入され、エイズ治療を専門とする様々な国内医療機関に提供されてきた。2005年10月に開催された第6回未承認薬使用問題検討委員会において、HIV感染患者におけるMAC症の治療、及び結核(初回治療例、多剤耐性例)治療を目的とするミコブティンの製造販売承認申請が要請された。さらに2006年6月に厚生労働省医薬食品局審査管理課及び独立行政法人医薬品医療機器総合機構より、上記の効能に加え、HIV感染患者におけるMAC症発症抑制及びHIV非感染者におけるNTM症の治療も含めた承認申請が要請された。

ファイザー株式会社は、これらの要請を受け、ミコブティンの本邦における承認申請の可能性について検討し、「適応外使用に係る医療用医薬品の取り扱いについて(平成11年2月1日、研4、医薬審第104号)」に準じて、日本人患者を対象とした臨床試験を実施することなく、本邦において申請可能であると判断し、海外臨床データに基づき2007年6月に承認申請を行い、2008年7月に承認された。

【T-2.製品の特徴及び有用性】
1.HIV非感染者の非結核性抗酸菌症に適応を取得した国内初の抗菌薬である。(2008年7月)
2.リファンピシン耐性結核菌の約30%に効果が期待できる。
3.HIV感染患者の播種性MAC症に対し、発症抑制及び治療効果が得られる。
4.抗HIV薬との併用が可能※なリファマイシン系抗菌薬である。(2008年7月現在)
※併用注意薬剤を含む
5.安全性
外国臨床試験の第U相試験8試験及び第V相試験13試験で得られた安全性成績を評価した。総症例3,216例(肺結核症の治療:977例、HIV感染患者における非結核性抗酸菌症の治療:1,163例、HIV非感染者における非結核性抗酸菌症の治療:510例、エイズに伴うMAC症の発症抑制:566例)中、1,087例(33.8%)に有害事象が認められた。主なものは、白血球減少症195件(6.06%)、尿変色172件(5.35%)、悪心127件(3.95%)、発疹110件(3.42%)、嘔吐83件(2.58%)、発熱70件(2.18%)、肝機能異常62件(1.93%)、腹痛57件(1.77%)、貧血56件(1.74%)、血小板減少症51件(1.59%)、下痢44件(1.37%)、Al-P増加41件(1.27%)等であった。(承認時までの調査における有害事象の集計)

なお、重大な副作用として、白血球減少症、貧血、血小板減少症、汎血球減少症、肝機能異常、黄疸、肝炎、ショック、心停止、心室細動、不整脈、脳出血、溶血性貧血、消化管出血(吐血、メレナ、胃腸出血)、偽膜性大腸炎、深部静脈血栓症、血栓性血小板減少性紫斑病、腎機能障害、筋痙縮、痙攣、精神病性障害、歩行障害、ブドウ膜炎が報告されている。

【作用部位・作用機序】
In vitro試験において、リファブチンはEscherichia coliのウリジン取り込みを抑制し、E. coli及びBacillus subtilisから抽出したDNA依存性RNAポリメラーゼの活性を阻害した。このことから、リファブチンはリファンピシンと同様にRNAポリメラーゼに作用し、RNA合成を阻害することで抗菌活性を発揮すると考えられる。

さらに、リファブチンは5μg/mLで、リファンピシン耐性Mycobacterium tuberculosisのDNAへのチミジンの取り込みを阻害した。細胞内移行性及びCmaxを考慮すると、リファブチンは、標準的な臨床用量において、細胞内増殖リファンピシン耐性Mycobacterium tuberculosisに対しては、そのDNA依存性RNAポリメラーゼの阻害に加えて、DNA合成も阻害する可能性があることが示唆された。

【in vitro抗菌活性】
リファンピシン感受性M.tuberculosisに対するリファブチンのMICは、0.025〜0.05μg/mLであり、MIC50は0.025μg/mL、MIC90は0.05μg/mLであった。(リファンピシンはMIC0.025〜0.2μg/mLであり、MIC50は0.1μg/mL、MIC90は0.2μg/mL)
リファンピシン耐性M.tuberculosisに対するリファブチンのMICは、6.25〜12.5μg/mLであった。(リファンピシンはMIC50〜100μg/mL)






●ニュース・トピックス


■超多剤耐性結核(XDR-TB)

厚生科学審議会感染症分科会結核部会
第12回資料[2007.7.30] - 第12回議事録
昨年の10月にWHOがExtensively Drug Resistant Tuberculosis(XDR−TB)、日本語の仮訳と
しまして超多剤耐性結核というのを定義、発表したんですけれども、この合致する例が
どの程度あるかというのを検討したものであります。
  本来であれば、データを資料として配付できるようにするべきところでございますけ
れども、誠に申し訳ございません。現在、学会誌に投稿中であるということで、詳細を
配付することができません。結果の概要につきましては、おおむね400量を若干超える
集まった菌株の中の約4分の3程度が、多剤耐性に該当しまして、更に、その多剤耐性
の株の半数以上が、このWHOが新たに提唱したXDR、超多剤耐性の定義に当てはま
る。こういった結果でございました。
  この超多剤耐性につきましては、結核療法研究会における調査結果も既に発表されて
いまして、この中では、薬剤耐性の約3割程度というデータがありますけれども、今回
の慢性排菌例というのは非常に長い経過を持っているという例ですので、そのデータよ
りかなり大きい多剤耐性の半数以上が、超多剤耐性に該当するという結果でございまし
た。

世界保健機関(WHO)が警戒を呼びかけている超多剤耐性結核菌(XDRーTB)に、国内の慢性の結核患者の
4割が感染していたことが、結核研究所の調べでわかった。
 こうしたデータは過去になく、改めて薬の適切な使い方が問われることになりそうだ。30日開かれた厚生科学
審議会結核部会で報告された。
 昨年10月に、WHOは、第1選択として使われる2種類の結核薬が効かない結核を「多剤耐性」、さらに2種
類以上の薬が効かない結核を「超多剤耐性」と定義し、治療の難しいXDR-TBの対策を強化するよう世界に求めた。


薬効かない結核、年間100人推計 厚労省が研究班[朝日新聞2007.10.14]

既存の治療薬がほとんど効かない「超多剤耐性」(XDR)の結核患者が、05年に国内で結核を発症した約2万8000人のうち約100人いたという推計が、財団法人・結核予防会結核研究所(東京都清瀬市)の調査結果から判明した。この患者は長期入院して治療しても感染性がなくならないことが多く、いつまで入院させるか議論がある。厚生労働省は長期入院患者らの実態調査を行い、感染拡大防止と人権配慮を踏まえた対策を検討するため、研究班を立ち上げた。

結核患者数の推移

 XDRは致死率が高い結核。症状は通常の結核と同じで、菌を培養検査しないと判別できず、患者数の把握が難しい。  通常の結核は、4種類の薬を半年ほど飲めば大半が治る。だが途中で服薬をやめるなど治療に失敗すると、複数の治療薬が効かなくなる多剤耐性(MDR)が発生。ほかの薬による治療が必要になり、治癒に2年はかかる。これらの服薬なども効かないのがXDRだ。

同研究所は8月、90年代以降の全国調査と05年の新規患者数(約2万8000人)から、MDRの発症率を初めて算出。(1)が71人、(2)が132人、(3)が113人で、計316人と推計した。

 また同研究所を中心とする結核療法研究協議会が06年にまとめた調査では、02年に全国から採取した3122人分の菌のうちMDRが55、XDRがその3割を占める17だった。この3割をMDRの推計患者数316人にあてはめると、XDRは約100人とみられる。

薬効かぬ新型結核35か国に感染拡大…who報告[読売新聞2007.3.23]

【ジュネーブ=渡辺覚】世界保健機関(WHO)は22日、結核に関する年次報告を発表、多くの抗結核薬が効かず、治療が極めて難しい新型結核「超薬剤耐性結核」(XDR―TB)の感染確認が、日本を含む世界35か国にまで拡大し、感染症の国際対策にとって「深刻な脅威」となる恐れがあると明らかにした。

 WHOによると、新型結核は、主要8か国(G8)を含む世界の各地域に拡大。特に報告が集中しているのは旧ソ連圏と欧州で、アジアでは、日本のほかに韓国、中国、タイ、バングラデシュで感染が報告されている。超薬剤耐性結核は、カナマイシンなど「第2次選択薬」と呼ばれる抗結核薬が効かない結核菌で、感染者は全結核患者の約2%に達すると見られている。

薬効かない結核、年間70人感染…国内推計[読売新聞2006.12.26]

 多くの抗結核薬が効かず、世界保健機関(WHO)が警戒を呼びかけている「超多剤耐性結核菌」に、国内でも年間60〜70人が新たに感染していると推定されることがわかった。結核予防会が25日公表した。

 WHOは、最初の治療で試すイソニアジドなど2種類の薬に耐性がある結核菌を「多剤耐性」と分類。さらにカナマイシンなど2度目以降に試すいくつかの抗結核薬にも耐性があるものを「超多剤耐性」と定義している。世界の結核患者の2%は超多剤耐性菌に感染しているとされるが、日本での実態はわかっていなかった。

 結核療法研究協議会(療研)が、2002年6〜11月に、国内99か所の結核治療施設に入院した患者3122人から採取した結核菌を分析したところ、多剤耐性菌が55人から検出され、うち17人(約31%)は超多剤耐性菌だった。

 全国で結核のため入院する患者の数と、療研の調査結果などから、結核予防会は、超多剤耐性菌感染者は60〜70人いると推定した。予防会は今後、超多剤耐性結核の発生状況の監視を続けながら治療方法の研究などを行う。





平成18年結核発生動向調査年報集計結果(概況)


○ 本年報は、全国の都道府県・政令市・特別区から保健所を通じて報告される結核患者等の状況(平成18年1月1日〜12月31日)を取りまとめたものである。

平成18年 年報のポイント

新登録結核患者数、罹患率

結核登録患者数、有病率

死亡者数、死亡率、死亡順位








●リンク&リソース


[MedlinePlus]Tuberculosis

Tuberculosis (TB) is a bacterial infection caused by a germ called Mycobacterium tuberculosis. The bacteria usually attack the lungs, but they can also damage other parts of the body. TB spreads through the air when a person with TB of the lungs or throat coughs, sneezes or talks. If you have been exposed, you should go to your doctor for tests. You are more likely to get TB if you have a weak immune system.

Symptoms of TB in the lungs may include

If not treated properly, TB can be deadly. You can usually cure active TB by taking several medicines for a long period of time. People with latent TB can take medicine so that they do not develop active TB.

Centers for Disease Control and Prevention

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Date last updated: 01 October 2007
Topic last reviewed: 04 June 2007








●主要サイト









[1271]●製品 Quantiferon - TB Gold (Cellestis) クォンティフェロンTB-2G


 日本語版註)Quantiferon - TB Gold (Cellestis) クォンティフェロンTB-2G
 【別名】 【開発元】Cellestis Limited[Australia]  [DBR_ID]
 【承認】FDA申請=、FDA承認=3-Dec-2004 ; 【製剤】刺激抗原E (ESAT-6) 結核菌特異蛋白ESAT-6、刺激抗原C (CFP-10) 結核菌特異蛋白CFP-10ほかキット 【適応】a whole-blood test for use as an aid in diagnosing Mycobacterium tuberculosis infection, including latent tuberculosis infection (LTBI) and tuberculosis (TB) disease. 【用法用量】本品による測定は2つのステージで行われる。 ステージ1は、ヘパリン加採血した検体(全血)に結核菌特異抗原(ESAT-6およびCFP-10)を添加して混合後、静置培養する。被験者が結核菌に感染している場合、Tリンパ球が活性化され、IFN-γを産生する。ステージ2はこの全血から上清(血漿検体)を採取し、サンドイッチ酵素免疫測定(ELISA)法にてIFN-γ量を測定する(図1)。あらかじめIFN-γ標準液の希釈列を作製しておき、検体と共に測定する。得られた標準液の吸光度から、IFN-Yの標準曲線を作成し、検体中のIFN-γ量を算出する。IFN-γ測定値が、陽性カットオフ値以上の場合は陽性(被験者は結核菌感染陽性)、陰性カットオフ値未満の場合は陰性、陰性カットオフ値以上陽性カットオフ値未満の場合は「判定保留」と判定する。 【測定原理】
人はいったん結核菌に感染すると、発症しなくても、生体内のTリンパ球が記憶し、外部から再び結核菌あるいはそれと同じ抗原が入り込むと、細胞性免疫として血液中のTリンパ球が免疫応答を起こす。
この細胞性免疫応答の一つの指標が産生されるIFN-γであり、この現象は被験者の全血を用いたin vitroの試験でも、刺激抗原を添加することにより観察できる。
また、ヒト型結核菌の遺伝子配列の中でBCGワクチンに用いるBCGとは異なる領域が同定され1)-3)、その異なる領域から産生される結核菌特異蛋白ESAT-6とCFP-10が、ヒト型結核菌感染に対して特異的な刺激抗原となりうることが認められた4)。よって、これらの蛋白をin vitroで利用することにより、BCGワクチン接種の有無に影響を受けることなく、結核菌感染の診断が可能になる。本品は、これらの抗原と原理を応用したものである。 【特徴】体外診断用医薬品 インターフェロンーγ遊離試験キット 【製品情報】http://www.quantiferon.com/ 【添付文書】QuantiFERON-TB Gold (QFT-Gold) 【EU】「QuantiFERON-TB GOLD」として現在米国とヨーロッパで販売。 【日本】クォンティフェロンTB-2G[製造販売元/株式会社ニチレイバイオサイエンス 販売元/株式会社日本ビーシージーサプライ]申請2003.5、輸入承認2005.4.14 【製剤〜日本】 【使用目的〜日本】
全血の結核菌特異蛋白との共培養による遊離インターフェロンーγの測定
I.活動性結核の診断補助
 X線所見や喀痰塗抹標本で結核を確定できず、他の臨床所見等で、結核を疑う者
U.潜在結核の診断補助
 @定期外健診として、集団発生の際の感染性結核患者との接触者
 A感染性結核患者との接触機会の多い医療従事者 【製品情報〜日本】http://www.bcg-qft.com/ 【添付文書〜日本】 【その他】製品の日本名クォンティフェロンTB-2Gは「QuantiFERON-TB GOLD」として現在米国とヨーロッパで販売。

【形状・構造等(キットの構成)】
ステージ1用
1.刺激抗原E (ESAT-6)
 結核菌特異蛋白ESAT-6 10μg/mL
 チメロサール0.01w/v%含有
6mLx1本
2.刺激抗原C (CFP-10)
 結核菌特異蛋白CFP-10 1Oμg/mL
 チメロサールO.Olw/v%含有
6mLx1本
3.陰性コントロール
 チメロサール0.01w/v%含有
6mLX1本
4.陽性コントロール
 チメロサール0.01w/v%含有
6mLx1本
ステージ2用
5.抗ヒトIFN-γ抗体固相化プレート
 抗ヒトインターフェロン・γモノクローナル抗体(動物種:マウス)
 チメロサール0.01w/v%含有 O.55μg/ウェル
96ウエルx2枚
6.ヒトIFN・γ標準(凍結乾燥品)
 遺伝子組換えヒトインターフェロン・γ
 注意:溶解後の濃度はバイアルラベルに記載
 チメロサール0.01w/v%含有
1.5mL分x1バイアル
7.希釈緩衝液
 チメロサール0.01w/v%含有
15mLX1本
8. HRP標識抗ヒトIFN-γ抗体(凍結乾燥品)
 ぺルオキシダ-ゼ標識抗ヒトインターフェロン-γモノクローナル抗体
 (動物種:マウス)溶解後4μg/mL
 チメロサール0.01w/v%含有
0.3mL分x1バイアル
9.濃縮洗浄用緩衝液
 チメロサールO.01w/v%含有
lOOmLxl本
10.酵素基質希釈液
 過酸化水素0.0075v/v%含有
30mLX1本
11.濃縮発色液
 3,3',5,5'-テトラメチルベンジジン2w/v%含有
0.5mLX1本
12.酵素反応停止液
 硫酸0.5mol/L含有
15mLX1本
【測定原理】
人はいったん結核菌に感染すると、発症しなくても、生体内のTリンパ球が記憶し、外部から再び結核菌あるいはそれと同じ抗原が入り込むと、細胞性免疫として血液中のTリンパ球が免疫応答を起こす。
この細胞性免疫応答の一つの指標が産生されるIFN-γであり、この現象は被験者の全血を用いたin vitroの試験でも、刺激抗原を添加することにより観察できる。
また、ヒト型結核菌の遺伝子配列の中でBCGワクチンに用いるBCGとは異なる領域が同定され1)-3)、その異なる領域から産生される結核菌特異蛋白ESAT-6とCFP-10が、ヒト型結核菌感染に対して特異的な刺激抗原となりうることが認められた4)。よって、これらの蛋白をin vitroで利用することにより、BCGワクチン接種の有無に影響を受けることなく、結核菌感染の診断が可能になる。本品は、これらの抗原と原理を応用したものである。
本品による測定は2つのステージで行われる。ステージ1は、ヘパリン加採血した検体(全血)に結核菌特異抗原(ESAT-6およびCFP-10)を添加して混合後、静置培養する。被験者が結核菌に感染している場合、Tリンパ球が活性化され、IFN-γを産生する。ステージ2はこの全血から上清(血漿検体)を採取し、サンドイッチ酵素免疫測定(ELISA)法にてIFN・γ量を測定する(図1)。あらかじめIFN-γ標準液の希釈列を作製しておき、検体と共に測定する。得られた標準液の吸光度から、IFN-Yの標準曲線を作成し、検体中のIFN-γ量を算出する。IFN-γ測定値が、陽性カットオフ値以上の場合は陽性(被験者は結核菌感染陽性)、陰性カットオフ値未満の場合は陰性、陰性カットオフ値以上陽性カットオフ値未満の場合は「判定保留」と判定する。

Quantiferon − TB Gold (Cellestis) is a T-cell interferongamma release assay approved by the FDA as an alternative to the tuberculin skin test for diagnosis of infection with Mycobacterium tuberculosis (TB). An earlier assay (Quantiferon-TB), which is no longer commercially available, was approved by the FDA in 2001. Other interferon-gamma release assays (IGRAs) are available abroad.


【日本語版コメント】
平成18年末現在の結核登録患者数は65,695人であり、前年より2,813人減少している。死亡者数は2,267人。 2006年の日本における結核の新登録患者数は26,384人(前年28,319名)で,人口10万あたりの罹患率は20.6。 世間では結核が過去の病気と思われがちだが、現在結核薬が効かない「薬剤耐性」の大きな課題を抱えている。
 日本の結核菌の薬剤耐性の状況は、未治療(初回治療)患者に関する限り悪くはないし、最近5年間は安定している。ただし、既治療患者では、たとえば多剤耐性例が10%になんなんとしているなど、治療ははじめからきわめて困難な状況にある場合が少なくない。 世界保健機関(WHO)が警戒を呼びかけている超多剤耐性結核菌(XDRーTB)に、国内の慢性の結核患者の4割が感染していたことが、結核研究所の調べでわかった。 昨2006年10月に、WHOは、第1選択として使われる2種類の結核薬が効かない結核を「多剤耐性」、さらに2種類以上の薬が効かない結核を「超多剤耐性 XDR-TB:Extensively Drug Resistant Tuberculosis」と定義し、治療の難しいXDR-TBの対策を強化するよう世界に求めた。

生物テロ対策のため病原体の管理体制を強化 昨年末の国会で、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症法)が大幅に改正。この改正感染症法は昨2006年12月8日に公布され、一部を除き、今年6月頃に施行された。「結核予防法」は廃止され、感染症法に組み込まれた。
結核対策においては,一人の患者さんが登録された際に行う定期外健康診断(結核予防法第5条に基づく)で感染の拡がりを正確に判断することが重要である。日本では乳児結核や重症結核の予防のため,BCGが定期の予防接種として行われているため,ツベルクリン反応(ツ反)を実施すると,結核に感染していなくても陽性の結果が出ることが少なくない。それはツ反に用いる注射液:PPD(purified protein derivative)には,数百種類もの結核菌抗原が含まれており,BCGと高い交差性を有し,それらに反応してしまうためである。
その問題を解決したのが,クォンティフェロン第2世代(QFT-2G)である。これは,検査を受ける人のリンパ球をESAT-6およびCFP-10という結核菌に特異的なタンパク質を模倣して合成したペプチドで刺激して,T細胞から産生されるインターフェロン-γの量により判定する。 近年,BCGに影響されない結核感染診断クォンティフェロンTB-2G(QFT)が,国内外で注目されている。 2007年4月の感染症法改正で結核は二類感染症に指定されたが,その届出基準や,行政による新しい接触者健康診断の手引きにおいても,QFTが非常に重要視されている。

 →詳細は参考資料●MLリソース:結核に纏めた。
<日本語版コメント要約>
・Quantiferon − TB Goldは、ツベルクリン反応検査に替わる結核菌感染の診断法としてFDAに承認された、T細胞インターフェロンγ産生量測定法である。
・この検査法は、ツベルクリン反応よりも特異性が高く、BCGワクチン接種または非結核性マイコバクテリウム感染による擬陽性結果が出にくく、検査結果を判定するための再受診も不要。



●承認データ:FDA

●2004.5.1 以降 Drugs@FDA

[CDRH] ●Premarket Approval (PMA) Database. Trade Name, QUANTIFERON -TB GOLD

Premarket Approval (PMA) Database

Trade NameQUANTIFERON -TB GOLD
Classification Nametest, immunity, cell mediated, mycobacterium tuberculosis
ApplicantCELLESTIS LIMITED
PMA Number P010033
Supplement Number S006
Date Received12/04/2003
Decision Date12/02/2004
Product Code
NCD[ Search Manufacturers for NCD ]
Advisory CommitteeMicrobiology
Supplement Typenormal 180 day track
Supplement Reason change design/components/specifications - component
Expedited Review Granted? No
Approval Order Statement  Approval for the use of synthetic peptide antigens esat-6 and cfp-10 and removal of the tuberculin ppd and m. Avium ppd antigens used in the quantiferon - tb. The device, as modified, will be marketed under the trade name quantiferon - tb gold and is indicated for use as an in vitro diagnostic test using peptide cocktails simulating esat-6 and cfp-10 proteins to stimulate cells in heparinized whole blood. Detection of interferon-y by elisa is used to identify in vitro responses to esat-6 and cfp-10 that are associated with mycobacterium tuberculosis infection. The device approval is for use of an 8-point calibration curve with manual calculations.
Devices@FDA QUANTIFERON-TB ANALYSIS SOFTWARE PROGRAM.

Premarket Approval (PMA) Database

Trade Name QUANTIFERON-TB ANALYSIS SOFTWARE PROGRAM
Classification Nametest, immunity, cell mediated, mycobacterium tuberculosis
ApplicantCELLESTIS LIMITED
PMA Number P010033
Supplement Number S004
Date Received02/28/2003
Decision Date08/07/2003
Product CodeNCD
Advisory Committee Microbiology
Supplement Typereal-time process
Supplement Reason change design/components/specifications - software
Expedited Review Granted?No
Approval Order Statement Approval for the use of the quantiferon-tb analysis software program for use with the quantiferon-tb test. The device accessory will be marketed under the trade name quantiferon-tb analysis software program and is indicated as a stand alone program for analysis of raw eia data and calculation of quantiferon-tb assay results.
Devices@FDA:QUANTTFERON-TB
Sort all 1 Records By Product A-ZDevice NameSort all 1 Records By Product Z-A Sort all 1 Records By Company A-ZCompanySort all 1 Records By Company Z-A
Sort all 1 Records By Ascending Approval DateDate
Approved
Sort all 1 Records By Descending Approval Date
Device Information Instructions Consumer
Information
 
QUANTTFERON-TB

Supplements Available
CELLESTIS INCNov 28, 2001SummaryProfessional Instructions
Warning Letters
Medwatch
Enforcement Reports
Press Releases
QuantiFERON(R) -TB - P010033

- http://www.fda.gov/cdrh/mda/docs/p010033.html

(See Related Information)
New Device Approval

QuantiFERON® -TB - P010033

This is a brief overview of information related to FDA's approval to market this product. See the links below to the Summary of Safety and Effectiveness and product labeling for more complete information on this product, its indications for use, and the basis for FDA's approval.


Product Name: QuantiFERON® -TB
Manufacturer: Cellestis Limited
Address:
1046A Dandenong Road, Carnegie, Melbourne, Victoria 3163, Australia
Approval Date:
November 28, 2001
Approval Letter: 
http://www.fda.gov/cdrh/pdf//p010033a.pdf

What is it? QuantiFERON®-TB is a laboratory test to help detect infection with the organism Mycobacterium tuberculosis which may later become active tuberculosis (TB).

How does it work? The patient's blood samples are placed in several chambers along with mycobacterial antigens. If the patient is infected with Mycobacterium tuberculosis organisms, the lymphocytes in the blood will recognize these antigens and secrete a substance, gamma interferon. Detection and quantification of gamma interferon form the basis of the test. The test result shows whether infection with Mycobacterium tuberculosis is likely. Many people are infected with this organism but do not have active TB disease. However some people who are infected will develop TB disease sometime during their lifetime. Based on the test results, the physician may decide to treat the infection either to reduce the risk of developing TB disease later or to prevent spread of the organism to others.

When is it used ? The test is used when it is necessary to determine whether a patient has been exposed to or is infected with M. tuberculosis.

What will it accomplish? Test results should aid the physician in determining treatment options.

When should it not be used? ? The test should not be used in patients who:

Additional information: Summary of Safety and Effectiveness and labeling are available at: http://www.fda.gov/cdrh/pdf/p010033.html

Other:.

Centers for Disease Control and Infection: " Frequently Asked Questions on Tuberclosis:
http://www.cdc.gov/nchstp/tb/faqs/qa.htm

National Institutes for Health (NIH): " Summaries of tuberculosis research:
http://www.niaid.nih.gov/aidstherapeutics/research/tb-00.htm

Updated 5/14/2002






Centers for Disease Control and Prevention[CDC]

Guidelines for Using the QuantiFERON(R)-TB Gold Test for Detecting Mycobacterium tuberculosis Infection, United States(2005) MMWR December 16, 2005 / 54(RR15);49-55 - 日本語解説Division of Tuberculosis Elimination[DTBE] - http://www.cdc.gov/tb/ Fact Sheets - QuantiFERONR-TB Gold Test(2007) - [PDF] CDC感染対策情報・入手サイト





Cellestis Limited[Australia]

- http://www.cellestis.com/ ●QuantiFERON ProductInvestor CentreFinancial Reports Latest News Cellestis QFT-Gold In-Tube FDA approval press release [2007.10.12] - In-Tubeは従来のQFT-Goldの代替品でスペックと同等で精度は上回る。 既に欧州とアジアで販売。 Shareholder Newsletter - March 2007 [2007.4.4] - In-Tubeは日本で申請準備中 Confirmation of Japanese QuantiFERON Guidelines [2006.5.30] Confirmation of Japanese QuantiFERON Guidelines [2006.5.1] CDC Issues New Guidelines for Detection of Tuberculosis [2005.12.16] - advising that QuantiFERON(R)-TB GOLD, a simple, one-step blood test, can be used in all circumstances under which the traditional tuberculin skin test (TST) is currently used. US Medicare Reimbursement available for QuantiFERON-TB Gold [2005.12.5] QuantiFERON(R)-TB Gold Current Procedural Terminology (CPT(R)) Code Published. [2005.10.24] Japanese Approval of QuantiFERON-TB Gold [2005.4.14.] - 2005.4.14承認 FDA Approval for QuantiFERON TB Gold [2004.12.6] - Cellestis Ltd. (ASX-CST) was advised on December 3, 2004 of U.S. Food and Drug Administration (FDA) approval of QuantiFERON(R)-TB Gold. QuantiFERON(R)-TB Gold is a blood-based diagnostic test for tuberculosis infection that provides a simple ‘yes or no’ result to the clinician. The new test is a modern replacement for the 114-year-old tuberculin skin test (TST, or Mantoux). QuantiFERON-TB Gold in Japan - An Update [2004.3.19] - QuantiFERON-TB Gold approval submission lodged with FDA [2003.12.16] - Cellestis launches world’s most accurate TB test [2003.5.9] - Cellestis today announced the release of its latest generation tuberculosis (TB) test -- QuantiFERON(R)-TB GOLD Marketing of QuantiFERON-TB GOLD has begun in Australia and regulatory submissions will be made in Japan and other countries in the near future. - -
潟jチレイ

- http://www.nichirei.co.jp/index.html  結核感染検査キット「クォンティフェロンTB-2G」診断薬輸入承認取得のお知らせ[2005.4.15] -当社の子会社である株式会社ニチレイバイオサイエンスが体外診断用医薬品として申請していた結核感染検査キ ット、クォンティフェロンTB-2G(QuantiFERON TB-2G)が4月14日付で承認を受けましたのでお知らせします。 クォンティフェロンTB-2G はオーストラリアのセレスティス社が開発した結核感染検査キットで、当社は平成14年6 月から平成15年3月まで臨床性能試験を実施しました。平成15年5月に、輸入承認申請を行い、4月14日付で承認を受けました。 Cellestis Ltd.は、クォンティフェロン技術開発を目的に創立され、オーストラリア証券取引所に2001年に上場し ました。製品の日本名クォンティフェロンTB-2Gは「QuantiFERON-TB GOLD」として現在米国とヨーロッパで販売され ています。なお、Cellestis 社は日本の臨床データをもとにQuantiFERON-TB GOLDを米国FDAに体外診断薬の承認を 申請し、2004年12月に承認されております。 成17年4月1日施行の改正結核予防法によりBCG接種が乳児だけとなりましたが、すでにBCG接種とツベルクリン反応 検査を複数回受けてきた大部分の世代はツベルクリン反応検査の正確度はそれほど期待できないと考えられていま す。加えて、医療従事者に対する結核予防のためのBCG 接種を中止するわけではないのでこれらの人々における結 核感染診断のためのツベルクリン反応検査は依然としてBCGの影響をうけることになります。クォンティフェロンT B-2GはBCG ワクチン接種の影響を受けずに結核感染の有無を判別できる検査キットですので、診断薬としての意義 と今後の市場性は有望と考えられます。 ■株式会社ニチレイバイオサイエンス
日本ビーシージーグループ

日本ビーシージー製造株式会社株式会社日本ビーシージーサプライクォンティフェロンTB-2G - 添付文書
●資料

日本結核病学会 クォンティフェロン(R)TB-2Gの使用指針[2006.5] by 日本結核病学会予防委員会 QFT検査をオンラインで案内  結核対策で豪セレスティス社[2007.7.4] 共同通信 <特集> クォンティフェロン検査[神戸市感染症情報vol.9 no.11(no.97)平成18年11月発行]








[1047]Rifapentine ( Priftin - Sanofi-Aventis)
[1047]●製品Rifapentine ( Priftin - Sanofi-Aventis)


 日本語版註)
 【別名】cyclopentyl rifampicin; DL-473; RPT 【開発元】Gruppo Lepetit(現Sanofi-Aventis)  [DBR_ID]
 【化学名】rifamycin, 3-[[(4-cyclopentyl-1-piperazinyl)imino]methyl]-; 3-[N-(4-Cyclopentyl-1-piperazinyl)formimidoyl] rifamycin or 5,6,9,17,19,21-hexahydroxy-23-methoxy-2,4,12,16,18,20,22-heptamethyl-8-[N-(4-cyclopentyl-l-piperazinyl)-formimidoyl]-2,7-(epoxypentadeca[1,11,13]trienimino)naphtho[2,1-b]furan-1,11(2H)-dione 21-acetate
 【承認】FDA申請=1997-12-22、FDA承認=22-Jun-1998[Hoechst Marion Roussel] ;【承認〜再審査】FDA申請=1999-12-17、FDA承認=20-Jun-2000 ; 【製剤】Tablets - 150mg rifapentine 【適応】For the treatment of pulmonary tuberculosis 【用法用量】1回600mgを週2回で2ヵ月間服用。 【作用】1970 年代後半から合成と開発を開始したlong.lasting な活性を有する新薬で,RPT がRFP と際立って異なる点は,結核菌に対する試験管内in vitro 活性がRFP より若干強く,細胞内移行性がRFP の10 倍以上に達すること,経口投与時の体内動態において消失半減期が長く間欠治療投与に適している点である。結核患者を対象にRPT の間欠投与群とRFP の連日投与群を対比させた大規模な臨床治験がすでに終了している:RPT 間欠投与群は治療終了後の再発率においてRFP 連日投与群に比べてわずかに劣ったものの,臨床治験の成績はRPT が間欠治療投与の目的に適した抗結核薬であることを証明しており,RPT のDOTS への導入による結核対策への貢献が期待されている。 【特徴】 【添付文書】PRIFTIN(R) (rifapentine) Tablets Prescribing Information 【EU】 【日本】未開発 【その他】




●承認データ:FDA

●2004.5.1 以降 Drugs@FDA

Drug Name(s) =PRIFTIN (RIFAPENTINE) FDA Application No. =(NDA) 021024 Active Ingredient(s)=RIFAPENTINE Company =SANOFI AVENTIS US (当時Hoechst Marion Rousselに対して発行) Dosage Form/Route =TABLET; ORAL Strength =150MG - Approval Date=06/22/1998[000][Approval] :Label[添付文書]|Letter[承認書]|Review Original Approval or Tentative Approval Date June 22, 1998 Chemical Type 1 New molecular entity (NME) Review Classification P Priority review drug /O Orphan drug - Approval Date=10/20/2000[005][Accelerated Approval] :Label[添付文書]|Letter[承認書]|Review 1) final Clinical Study Report 008 (有効性と安全性に関する2年間の追跡研究) 2) IND pharmacokinetic sub-study Study 22でCDC監督下で実施。 Rifapentine治療中に発生した4人の HIV患者おけるRifapentine耐性。
Electronic Orange Book

Application Number: 021024 Active Ingredient : RIFAPENTINE Proprietary Name : PRIFTIN [SANOFI AVENTIS US] TABLET; ORAL 150MG Approval Date : Jun 22, 1998 Exclusivity Data : - Patent Data : - 情報ソース●FDA Drug Approvals List June 1998 Trade Name: PRIFTIN Original Application #: 021024 Approval Date: 22-JUN-98 Trade Name: PRIFTIN Chemical Type: 1 Therapeutic Potential: P Dosage Form: TABLET Applicant: HOECHST MARION ROUSSEL INC Active Ingredient(s): RIFAPENTINE OTC/RX Status: RX Indication(s): Treatment of pulmonary tuberculosis
●その他FDA関連

Priftin Consumer InformationFDA CLEARS TUBERCULOSIS DRUG FOR MARKETING[FDA Talkpaper 1998-6-23] [Review] Priftin/Rifapentine NDA 21024 [U.S. Food and Drug Administration] Priftin/Rifapentine Company: Hoechst Marion Roussel, Inc. Application No.: 21024 Approval Date: 6/22-1998 Approval Letter and Medical Review Medical Review: Part 2 Chemistry Review Microbiology Review Statistical Review
●EU承認

EMEA - Human MedcinesList of Authorized Products (EPARs)★[A-Z 承認品目] 該当なし




Sanofi-Aventis

- http://en.sanofi-aventis.com/index.asp 合併して製薬世界第3位。 2004  Sanofi-SynthelaboがAventisを買収して、Sanofi-aventisが誕生。(Eur 47.8 bn ) * [Wikipedia]Sanofi-Synthelabo [Sanofi-Synthelabo] 1999  Sanofi-Synthelaboは、 Sanofi(仏石油企業Total S.A.子会社)とSynthelabo(L'Oreal子会社)と合併して誕生。 [Aventis] 1999  Aventisは、Rhone-Poulenc S.AがHoechst Marion Rousselと合併により誕生。     HMRはHoechst AGがRoussel Uclaf and Marion Merrell Dowとの合併により誕生した会社。 2004  Aventis Spaは、伊Gruppo Lepetitを買収。 ●Investors Financial Reports 20F 2006 sanofi-aventis[2007.3.30,pdf,292p]〜SEC Annual erport - PRIFTINに関する記述なし。 Annual Report 2006 Sanofi-aventis[pdf,76p] Sustainable Development Report 2006[pdf,66p] 20F 2005 sanofi-aventis[2006.3.31,pdf,277p]〜SEC Annual erport 20-F document 2004[2005.4.11,pdf,301p]〜SEC Annual erport Annual Report 2003(Reference document) - [pdf,263p] - For Sanofi-Synthelabo - ここには1999年以降のSanofi-Synthelabo年次報告書有り。 Press Releases Strong growth of 25.7% in 2005 adjusted EPS - Nearly 90% of synergies delivered by end 2005
- Dividend increased by 26.7%
[2006.2.24] - [pdf,18p] Strong growth of 18.2% in 2004 adjusted proforma EPS to 3.89 euros per share[2005.3.1] - [pdf,14p]Documents 2004 Full-Year Results - Analysts / Investors meeting in Paris presentation[2005.3.1,pdf,102p] ●Press RoomPress Releases - PRIFTINに関する記述なし。 Drugs & productsYour Health 〜疾病別 ●Our Research 〜疾病別
Sanofi-Aventis[US]●米国サイト

  -http://www.sanofi-aventis.us/index.html ●Press Room Aventis Pasteur, the vaccine division of the sanofi-aventis Group, changes its name to sanofi pasteur[2005.1.10] - PRIFTINに関する記述なし。 ●Products
サノフィ・アベンティス・ジャパン●日本

--- http://www.sanofi-aventis.co.jp/index.html 2004年8月20日、サノフィ・サンテラボがアベンティスの事業を統合し、フランス及び欧州 で第1位、世界でも第3位となる製薬企業「サノフィ・アベンティス」が誕生しました。日 本においても、サノフィ・サンテラボ株式会社とアベンティス ファーマ株式会社の両社が、 サノフィ・アベンティスグループとして、2005年1月1日より共同・協調したオペレーショ ン業務を開始。そして、2006年1月1日に法的統合を行いサノフィ・アベンティス株式会社 が誕生しました。 ●プレスリリース 2006年度業績発表:厳しい環境の中で特定項目を除いた調整後EPSの伸長を引き続き達成[2007.2.22,pdf,28p] 医療従事者日本の開発品パイプライン





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■2007 -------------------------------
1271★23/21★07.10.08★083★結核用血液検査/2pMLリソース:結核
■1999 -------------------------------
1047★15/05★99.02.26★021★結核に対する長時間作用型リファマイシン[リファペンチン]/2pMLリソース:結核治療剤
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作成:1999.3.1 最終更新:2008.11.17 小菅博之
The Medical Letter日本語版
●追加メモ 1047,1271

On Drugs and Therapeutics

このページは[The Medical Letter日本語版]の補足データとして添付しています。 [The Medical Letter]は新薬の厳正な評価誌であり、ここに収録される製品は新しくFDA承認された新薬に対する評価を中心としています。
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